2011年に「Shelf カウンター付き本棚」を設置いただいた（ほぼ試作段階での導入）TV番組制作会社「ぷろぺら」様のオフィスの様子をご紹介します。カウンター付き本棚をほぼ試作段階で導入していただいてから２年ほどが経過した状態です。
「Shelf カウンター付き本棚」を壁一面に4台並べて設置していただきました。右から３台、縦7コマ×横7コマの本棚が並び、左端は、縦7コマ×横6コマの製品です。本棚の下から3段目の棚板が前面に伸びてカウンターを形成しています。カウンターの脚部は両端の棚材と縦の棚材のカウンター下部分が伸びる形で作られています。カウンター付き本棚の場合はその底面積が広いのと本棚部が壁に付く形なので転倒防止の処理は不要です。ここではスタッフそれぞれに各自の領域を棚3コマ分に設定してあります。4台の本棚が並ぶ壁面の前に9名のスタッフが並んで仕事のできるワークスペースが作り出されています。
オフィスには、外の様子が見通せる大きな窓があり、その窓に直行する形で本棚が設置されています。床から天井までを一定の大きさのセルが壁一面に積み上がり、様々な用途と目的を混載した巨大な壁面収納のスペースが作り出されています。コンクリート打ち放しの高い天井と最上段の棚板との間には少し余裕があるため、そこには大型のファイルなどが収納されています。
本棚のセルは幅が315mm、高さが320mm、奥行き350mmあり、ちょうどLPレコードを収納することのできるサイズです。普通のサイズの書籍なら2列で、文庫本など小型の本ならば3列で収められます。A4の書類を収納用ボックスに収めて収納しても棚板の手前に少しスペースができる大きさです。
スタッフ一人当たりが使えるカウンターのサイズは、幅950mm、奥行き450mmです。作業スペースとしては普通の大きさですが、このカウンター付き本棚ではカウンターに奥行き350mmの本棚が繋がり、実際には800mmの奥行きを作業領域として使えるため、本棚のセルの中に電話を置いたり使用頻度の高い資料やステーショナリーをストック、ノートPCを広げて仕事をすることができます。
カウンターの上には5段の本棚が積み上がっています。スタッフの目の前には15個の大容量のセルがあり、頻繁に使う資料のファイルや名刺入れや進行表などが手の届く範囲に密度高くオーガナイズされた形です。一般的なオフィスでこの容量のストックスペースをデスク周辺に確保できているケースは珍しいかもしれません。カウンター上の天井にスポットライト用の配線ダクトが流れていて作業の際の光源が確保、手元用の照明器具も不要になっています。
スタッフそれぞれのスペースとして、カウンターの下にも縦2コマ×横3コマの本棚とデスク下のキャスター付きキャビネットが配されています。カウンターの下は、奥まったエリアです。この、足元の棚の6つのセルには、スタッフの私物のバッグや出し入れの頻度の低いファイルなどが収納されています。デスク下のキャビネットはカウンターより少し低いため、天板とカウンターとの間の隙間を活用した補助的な机としての使い方も可能になっています。
カウンターの上に現れているだけでも135個のセルが並んでいる、この大きな壁面の景観からはスタッフの皆さんのアグレッシブでクリエイティブなパワーが伝わってきます。それぞれのスペースにはメンバーの仕事の内容や状況によって、また、メンバーの性格によっても個性が色濃く現れています。ここでは収納用アクセサリーがそんな景観に一種の秩序を付け加えています。
本件では、いくつかのセルで、IKEAのケースが統一アイテムとして導入されています。マガジンファイルと蓋付きの収納ボックスの2種類、これらの白と銀色の組み合わせが意外とおしゃれでクリーンなアクセントになっています。さらに、マルゲリータの専用アクセサリーも随所で使われています。「A4書類収納用引き出し4段」「CD収納用引き出し」「ファイルボックス1列」「A4書類収納引き出し2段」が導入されています。こういったアクセサリーは奥行き350mmタイプの本棚のセルに差し込んで使うカセット式のオプションツールで、使い勝手の変化に応じた入れ替えも簡単にできます。指をかけるための小さな穴がひとつずつ穿たれたミニマルなデザインのアクセサリーが大きな壁面に点々と配されて、横に広がったワークスペース全体にさりげない統一感が生まれています。収納用アクセサリーは、散乱しがちな書類や細かい文具などを仕分けし、立てたり、横にして積み上げたり、出し入れしたりする、業務の能率アップに欠かせないツールですが、オフィスの雰囲気作りにも一役買っています。
この事例と関連するプロダクト
壁面を天井やまで最大限に活用できる壁一面の本棚。専用の収納ボックスもある組み立て式。