クリエイターの個性が伝わってくる2冊の本

様々な方面で活躍している著名人たちは、どのようにして現在の自分を確立していったのでしょうか。その人が産まれてから生活をしてきて起こった、数々の出来事が与えた影響については本人でなければわからないものがほとんどです。例えば、幼い頃の家庭環境や人間関係など、様々なファクターの中で、現在のルーツとなった原点や旺盛な活動の舞台裏を知るためのヒントのひとつに本棚があげられます。そのことを知るために、とても有効な本があります。

bone-03_1アスペクトから出版されていてヒヨコ舎が編集を手がけた単行本の「本棚」と「本棚2」です。クリエイターと呼ばれる人たちの中から、本がとても好きであるということを知られている方々の本棚を紹介しています。インタビューと写真で本への思いを伝えているのです。1冊目にまとめられているのは、石田衣良、宇野亜喜良、大森望、角田光代、金原瑞人、川上未映子、喜国雅彦、桜庭一樹、長崎訓子、中島らも、穂村弘、みうらじゅん、山崎まどか、山本幸久、吉野朔実。合計15人の本棚を紹介しています。「本棚2」は有栖川有栖、安西水丸、岡崎武志、神林長平、菊地秀行、COCO、立本倫子、都築響一、西加奈子、藤本やすし、やくみつる、山崎ナオコーラ、山村浩二、夢枕獏。合計14人の本棚を紹介しています。小説家、絵本作家、歌人、漫画家、翻訳家、イラストレーター、書評家など職業は様々です。1冊目がすでに出ているので趣旨内容については取材される側にも理解があったと思いますbsl-01が、2冊目の顔ぶれは幾分SF関連に寄っているような感じです。本棚が単に本を収納しているというだけではないということが、この本を読むと良くわかります。本棚というものは持主の読書体験などがわかることだけでなく、その人ならではの個性がよく現れているからです。なお、これらの本棚の写真については複数の写真家の方が撮影しています。それぞれの本棚に対する撮り方やアプローチの方法にも個性が感じられます。そうした部分も読んでいて面白かったところです。

margherita 東京ショールーム

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