都内の住宅地の戸建て住宅、一見してそれと分かるコルビジェの雰囲気が漂う品のある住宅にお住まいのお客様。そのリビングに「Tavola ダイニングテーブル スチール脚(SL)」を導入いただきました。

クリーンな白い天井と白い壁面が空間を形づくり、水平に連続する広い窓と、カーテン越しに見える窓枠、その前に並ぶ白い円柱がピロティのように並んでいます。このモダンな室内空間は矩形で切ったような構成になっており、部屋の奥に位置するキッチンとダイニングの境目には、床から天井まで届き中央部にスリットのある真っ赤なパネルが立てられています。大胆に配された原色の色面は、キッチンとダイニングの空間に境目を形成しつつ連続性を持たせると同時に部屋のアクセントとなっています。「Tavola ダイニングテーブル スチール脚(SL)」は、その空間をさらに切り取るように配置されており、コントラストの美しさを引き立てています。

テーブルや机の本質は、何もなかった空間の中に、特定の高さを持つ水平面をつくり出すことにあります。
その平面が現れることで、空間には自然と中心が生まれます。人が行き交い、立ち止まり、向かい合って食事をする。会話を楽しむ。同じ音楽に耳を傾ける。同じ平面を共有しながら、それぞれが別々の作業をする。あるいは、一人で静かに座る。テーブルや机は、単なる家具として置かれるのではなく、その平面を核として、日々のさまざまな生活の場面を受け止める存在になります。
何もなかった場所に水平面が差し込まれることで、そこには用途が生まれ、人の動きが生まれ、時間の過ごし方が変わっていきます。テーブルや机は、空間に機能を与えると同時に、人と人、人と物、人と時間との関係をつくるための基本的な装置であると言えます。
「Tavola ダイニングテーブル」は、大きく安定した天板が、空間の中に軽やかに浮かび上がるような姿を目指して設計されています。その印象を成立させるために、脚部は構造上必要な強度を確保しながら、可能な限り細く抑えられています。脚には等辺スチールアングルを用い、さらに天板の四周にも同じ形状のスチール部材を回すことで、天板下に大きなフレームを構成しています。細い脚で支えながらも、天板全体を安定させる構造がつくられており、視覚的な軽さと実用上の強度が両立されています。
奥行きは、向かい合って座った際に相手との距離が自然に保たれる900mm。幅2,400mmの天板は、6人でゆったりと囲むことができるサイズです。本件では、フリッツ・ハンセンのアントチェアが6脚配されています。細いスチール脚を持つテーブルと、軽快な印象のチェアが響き合い、テーブルまわりにはミッドセンチュリーを思わせる落ち着いた空気が生まれています。

このダイニングテーブルの天板にはヒッコリー集成材を使用しています。集成材は、天然の木材の風合いを保ちつつ、美しい木目や質感を併せ持つため、自然な温かみと豊かな雰囲気を持った素材として利用されます。集成材の製造工程では、小さな木材である挽き板を集め、これらを1つの大きな木材に成形します。挽き板を細長い板状に切って乾燥させ、木目が同じ方向に揃うように貼り合わせて板状に成形し、フィンガージョイントと呼ばれる両手の指を組み合わせたような非常に強力な接合方法で接合します。
集成材の大きなメリットは、安定した品質を保ちながら使用できる点にあります。無垢材と比較すると、無垢材には割れや反りが多く生じる性質がありますが、集成材は製造過程で素材に含まれる水分の量を見越した乾燥処理が施されているため、形状の変化が少なく、反りや割れ、隙間やひび割れが生じにくいのです。このように、集成材は非常に丈夫で長持ちし、使用し続けても表面に傷や損傷が少なく、美しい状態を維持できます。
さらに、集成材はリサイクルや再利用が可能なため、持続可能な家具の選択となります。傷やスレが付いた場合でも、研磨や塗装などの簡単な処理を施すことで新たな状態に戻すことができ、長期間にわたって愛用していただけます。

リビングダイニングの床はナチュラルなライトブラウンの木材のフローリングで、板材のラインが室内の長手方向に平行に貼られています。これに対して、ダイニングテーブルはリビングの長手方向に直角に配置されており、天板の集成材の木目はフローリングの木目と直角になっています。さらに、壁に沿って置かれたコンソールデスクの天板の木目もダイニングテーブルの木目と平行になっており、フローリングの板材のラインと直角を作る配置が繰り返されています。

室内全体を構成する直線のエレメンツがそれぞれ直角に配置され、矩形で切り取ったようなデザインが繰り返されています。ダイニングの奥の赤いパネルの色面も、前に置かれたテーブルの天板によって切り取られることで、キッチンとダイニングを仕切る境界のコントラストの美しさが強調され、室内の構成のパターンは一層力強く構築されています。

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天板を機能的に美しく見せるために、他の要素を極力排除しミニマルなデザインを試みたダイニングテーブルです。



