AKARIあかりイサムノグチデザインの照明

イサムノグチ 照明 AKARI
イサムノグチ 照明 AKARI

イサムノグチと
岐⾩提灯との出会いから⽣まれた
和紙と⽵からなる光の彫刻

AKARIはその幾何学的な「形」とそれを成立させる「構成」から出来ています。

形がその構成を携え、またその構成が形を支えるかのように AKARIの形はその形と構成が相互に関わりながら成立しています。
イサムノグチの発案した作品は200種類を超えるとも言われその中の約50種類の作品が現在販売されています。多くのスケッチから試作、製品化が行われ、更にそこから絞り込まれ、その過程を経て現有するこの珠玉の作品群はまさに磨き抜かれたモノたちと言えます。

当店はAKARIの正規取扱店です。

スタンドライト イサムノグチ 照明 AKARI
スタンドライト

ベッドサイドやサイドテーブルの上などでもお使いいただけるテーブルランプからフロアー用まで様々なデザインのスタンドライトがあります。

スタンドライト 初期モデル イサムノグチ 照明 AKARI
スタンドライト
初期モデル

無地を基本とし、伝統的な日本提灯に似た上下に曲げ輪が使用された三本脚のタイプは、初期(1950年代)に多くデザインされたトラディショナルなモデルです。

スタンドライト UFシリーズ イサムノグチ 照明 AKARI
スタンドライト
UFシリーズ

無地を基本とし、伝統的な日本提灯に似た上下に曲げ輪が使用された三本脚のタイプは、初期(1950年代)に多くデザインされたトラディショナルなモデルです。

ペンダントシェード イサムノグチ 照明 AKARI
ペンダントシェード

天井から吊り下げて使用するシーリングライトです。同じデザインでもサイズが各種ありますのでお部屋の広さによってお好みのものをお選びいただけます。別売りの専用器具(コード)と組み合わせてお使いいただけます。

※シェードと器具(コード)のセット販売はしておりません。それぞれ単品でのご購入をお願い致します。

ロングペンダント イサムノグチ 照明 AKARI
ロングペンダント

天井から吊り下げて使用する大型のシーリングライトです。応接間のコーナーや吹き抜けの玄関、オフィスのゲストルームやホテルのロビー、商店のウィンドゥディスプレイ用などにお使いいただいています。

※シェードと器具(スタンド)のセット販売はしておりません。それぞれ単品でのご購入をお願い致します。

フロアスタンド イサムノグチ 照明 AKARI
フロアスタンド

フロアー用としてお使いいただける大型のスタンドライトです。和紙を通して灯る柔らかな光が和洋どちらの空間にも調和します。

※シェードと器具(コード)のセット販売はしておりません。それぞれ単品でのご購入をお願い致します。

取り替え用シェード イサムノグチ 照明 AKARI
取り替え用シェード

各ライトのシェード破損、汚損時の取り替え用シェードです。

専用器具(コード・スタンド) イサムノグチ 照明 AKARI
専用器具(コード・スタンド)

AKARI専用器具(コード・スタンド)です。

19世紀以降マエストロと言われた人達の作り上げたプロダクトは世に多く存在します。しかしながら、生活様式の変化、時代の流れに逆らえずに陳腐化していったもの、さらにはそれを基盤に発展を続け現代となってはその元が何であったかすら見失われてしまったもの等々多々あります。
そういう意味ではこのイサムノグチデザインのAKARIという工業製品は一貫してその存在を保有し続ける今日目にすることが出来る、もっと言えば購入することの出来る極めて希少なプロダクトであると言えます。

AKARIの形は大きく回転体、直方体、幾何学的形状の繰り返しに分かれます。その機能が照明器具であるためその中心に光源を持ちその光源に電源を供給する形が床置きか吊り下げかによってその形態は展開されます。回転体の中に含まれる球体の吊り下げ型ペンダント照明、これがAKARIの中で最もポピュラーで世に知れ渡っている作品です。しかしその他にも基本的にその幾何学的な形態をベースに様々な展開がなされています。

構成

その幾何学的な形態を物理的に成立させるため、また同時にその形の意味を最大限引き出すための構成要素として和紙と竹ひごの存在があります。
AKARIというプロダクトは基本的には提灯です。その提灯の基本的な構成要素であるらせん状の連続する竹ひごがここでも活用されています。提灯の場合竹ひごのピッチは均等であることが前提です。AKARIでもそれは踏襲されていますが均等に配置された竹ひごの作品がある一方で一変してまるで無作為に投げ縄を掛けたような粗い不規則な配置の作品もあります。無作為と言うと何ともまとまりが無いように聞こえますがAKARIはまるでデリバリーピザのパッケージの様な平たい箱にしまうためほぼ平面に近くなるまで折り畳まれます。そのために竹ひごの位置は実は幾度もの試行錯誤を重ねた上での緻密に配置がなされています。

この竹ひごの配置ともう一つ和紙の存在があります。和紙は西洋の紙とは異なり肌理の細かさと初雪が積もった時のその表面のような柔らかさ、それとそこを光が透過した時の美しさがあります。ここではその両方の性質を十分に使いながらそれぞれの作品に応用されています。更にもう一点特筆すべきは和紙を張り合わせる際の「重ね代」です。「重ね代」は水平方向の竹ひごに対して垂直方向に配置されそれが強いシルエットになって作品を成立させるための重要なポジションを担っていきます。55Aを例にとると、球体を緻密に回転する竹ひごに対してまるで西瓜に包丁を入れる時の筋目の様にこれまた正確に縦の影のラインが入っています。これがその「重ね代」です。一方45X、これはほぼ立方体です。それと水平に走る竹ひごはありません。ここでは少し厚めの和紙とその重ねは出隅部分でとり面の上からは姿を消しています。この様に竹ひごと和紙は交互に相手を支えながら形を保持していると言えます。

この一連のシリーズのAKARIは照明器具に分類されます。しかしいわゆる照明器具がその室内の明るさを求めるために存在するのとは対照的に闇を作っていると言えます。
AKARIは決して部屋の四隅を照らすわけでなく逆にその隅に闇をつくることによって日本人が潜在的に植え付けられている暗がりに対する美意識を作り出していると言えます。

「暗い部屋に住むことを余儀なくされた我々の先祖はいつしか陰翳のうちに美を発見しやがては美の目的に添うように陰翳を利用するに至った」

陰翳礼賛 谷崎潤一郎

サステナブルなプロダクト(形)

AKARIは「表面を和紙で覆ってその中心に光源を置き、覆っている和紙部分を照らす」と言った基本的な機能を全て和紙、竹籤と針金で構成され、無駄な装飾を一切取り込んでいません。プロダクトデザインとしてはその決められた機能を表現するための最もミニマルな構成です。言い方を変えれば、そのミニマルデザインをして物理的に経年劣化で破損する箇所を最小限に抑えているとも言えます。また、ミニマルなデザインに収束していくと機能的に不要な装飾が一切ないため陳腐化しない形でいつまでも存在し続けます。形の陳腐化は全て機能的に必要でない装飾に顕れます。その意味でも長い間生き続けるサステナブルなプロダクトデザインと言えます。

サステナブルなプロダクト(和紙のメンテナンス)

それでも長くAKARIを使っているとその表面を覆っている和紙が破れる事態も生じます。特に和紙は構成要素の中では最も弱い箇所でもあるためそれの交換用のシェードも用意されています※。これは現代のプロダクトとしては極めて珍しい対応です。製品のどこかが破損あるいは劣化した場合、それを捨てて新しいものに取り換えるといった高度経済成長期以降に当たり前の様に繰り返されている習慣に対して、逆に極めて日本人的なモノを大事に使い続ける思想がそこに見えてきます。前述の様な和紙、竹籤と針金といった極めて繊細な製品を長く使ってもらうための思想が現れています。

AKARIのシェードは基本的に和紙でできています。そのため、日常的なメンテナンスは表面の和紙部分に特化されています。メンテナンスの方法としては、柔らかい刷毛やブラシなどを使って軽く埃を落とすことを繰り返すことが前提です。水拭きなどは避けるようにしてください。もし経年変化によって和紙が破れてしまったり、汚れがついてしまった場合は、AKARI用の交換用和紙が用意されているので、それを使って和紙を交換することができます。
※AKARIのシェードは常に一定機種が生産されている訳ではないので、和紙の生産が終了してしまっている場合もあります。

イサム・ノグチ

日系二世であるイサム・ノグチは戦後の1950年に再来日し、銀座三越で個展を開催しました。この機会に、日本において著名な建築家である丹下健三、谷口吉郎、アントニン・レーモンドなどとの交流が始まったと言われています。1年後、再び来日し、リーダーズダイジェスト東京支社から庭園の仕事の依頼を受ける一方で、広島ピースセンターに架かる橋の欄干デザインのために来日し、広島を訪れた際、旅の途中で岐阜を訪れたことが岐阜提灯のデザインに結びつくきっかけとなりました。この時、戦後日本の地元産業の活性化を促す一環として、岐阜提灯のデザインを当時の岐阜市長から依頼されたのが始まりです。

イサム・ノグチは岐阜提灯をモチーフにしたAKARIシリーズのデザインを開始しました。製造は1891年の創業以来、岐阜提灯の伝統的製造業者として幅広く認知されている株式会社オゼキが担いました。普段の生活を豊かにする為、アートを日常に取り入れやすくする為に、安価で親しみやすい照明器具としてAKARIが生み出され、その和紙の照明は光の彫刻としてインテリアの中に独自の空気を打ち出しました。

AKARIはイサム・ノグチの彫刻作品としても非凡な作品であり、その独創的なデザインにより国際的な評価も高まり、世界中に広がっていきました。特にニューヨークをはじめとする世界各国で展覧会が開催され、国内でも多様な芸術家やデザイナーがAKARIに触れ、称賛されることとなりました。イサム・ノグチ自身も積極的にAKARIを展示し、実際に「あかりは自分自身が誇れる仕事の一つである」としばしば述べていたと伝えられています。

AKARIは非常に汎用性があり、どんな環境にも適した照明器具です。それだけでなく、美術品としても世界中で高い需要があります
AKARIが広く親しまれていることは、人々の生活様式にも大きな影響を及ぼしています。

このように親しまれている理由は、大げさな表現ではなく、また個人の権威やステータスの象徴でもなく、むしろ生活の完成を象徴し、生活に質と品質をもたらすと言われています。AKARIの美しいデザインと柔らかな光は、どんな世界でも心地よさと穏やかさをもたらし、生活を豊かにしてくれます。そのため、AKARIの影響は、社会や文化を超えて広がっています。貧富や地位にかかわらず、AKARIは人々の生活に光と喜びをもたらす存在として愛されているのです。そして、その光はどんな場所でも輝きを放ち、人々の心を満たしています。

イサム・ノグチとランドスケープデザイン

彫刻家イサム・ノグチは、アメリカと日本の枠を超えながらも、さまざまな帰属を問われる出来事に翻弄されながらも制作活動を展開してきました。彼は伝統的な彫刻の枠にとらわれることなく、むしろその概念を拡張させ、モニュメント、庭園、公園、家具、そしてAKARIなど、環境に関連した作品を展示することで、彫刻の本質に対して疑問を投げかけ続けていったと考えられています。

AKARIは、イサム・ノグチの哲学と日本的な美意識が融合した簡素な作品であり、その中に無限の世界が表現されようとしています。この作品はニューヨークの近代美術館をはじめ、多くの美術館やギャラリーに展示され、世界中で高い芸術的評価を受けています。

イサム・ノグチ庭園美術館

イサム・ノグチ庭園美術館は、彫刻家イサム・ノグチの遺した多数の作品を展示している日本に於ける唯一の存在です。この美術館は香川県の牟礼という町に位置しており、1950年代に庵治石の産地であるこの地を訪れ、イサム・ノグチは彫刻家としてのアトリエをここに構えました。

美術館には約150点の彫刻作品が展示されているだけでなく、ノグチ自らが選んで移築した展示蔵や住居、そして晩年に制作した彫刻庭園などがあります。これらの全てが一つの大きな「地球彫刻」や環境彫刻として統一されています。

美術館では、ノグチが生前の雰囲気をできるだけ再現して、環境そのものを公開しています。また、専門的な調査・研究のためのアーカイブ(資料研究空間)としても機能しています。

イサム・ノグチ庭園美術館
〒761-0121 香川県高松市牟礼町牟礼3519
Tel. 087-870-1500

モエレ沼公園

モエレ沼公園は、札幌市の市街地を公園や緑地で囲む「環状グリーンベルト構想」の中心的な公園です。1982年に工事が始まり、2005年にグランドオープンしました。この公園は、世界的に有名な彫刻家イサム・ノグチが基本設計を手がけ、「全体をひとつの彫刻作品とする」というコンセプトのもとに造成されました。

広大な敷地には、幾何学的な形状を持つ山や噴水、遊具などが整然と配置されており、自然とアートが美しく融合した景観を楽しむことができます。春には桜が咲き、夏には水遊び場や噴水などがオープンして、爽やかな夏を楽しめます。秋には紅葉が美しく、冬は雪景色の中でクロスカントリースキーやソリ遊びが楽しめるなど、四季折々の魅力にあふれる公園です。

さらに、モエレ沼公園はゴミ処理場の跡地を再利用して作られており、地域固有の自然エネルギーである雪を活用した冷房システムがガラスのピラミッド内に導入されています。そのため、自然環境保護の観点からも注目を集めている公園です。

モエレ沼公園
007-0011 北海道札幌市東区モエレ沼公園1-1
Tel: 011-790-1231

イサムノグチの照明 AKARI プロダクト一覧

イサムノグチの照明 AKARI

イサムノグチの照明 AKARI

和紙と竹ひごの作りだす陰影や自然光のような優しい光が印象的なイサムノグチによる「光の彫刻」。

イサムノグチの照明 AKARI プロダクト一覧

margheritaの全シリーズ一覧を見る