広めのローテーブルを囲むように、Lソファを配置します。
このLソファは、ロータイプでありながら背もたれをしっかりと支え、座面にも十分な奥行きがあるため、姿勢を崩さずに身体を預けながらゆったりとくつろぐことができます。ソファ同士を向かい合わせて配置すれば“囲む”構成となり、中央に大きなテーブルを置くことで、視界の中心に落ち着きのある空間が生まれます。




このソファセットは、住宅リビングにおける中間的なサイズ感に位置します。ホテルのロビーのように大ぶりすぎず、一般的な住宅用のソファセットのように小振りでもありません。リゾートホテルの一室を思わせるような雰囲気の中で、Lソファと広めのローテーブルを囲み、ケータリングのディナーをゆったりと楽しむ時間。ソファに深く身を沈め、テーブルの上に並んだ料理やワインを味わうひとときは、日常のダイニングテーブルで過ごす時間とは異なる、ゆとりと没入感のある特別な時間となります。
また、テーブルをソファで囲む場合は、必ずしも直角の二辺に配置するとは限りません。Lソファを三面に配置して中央にローテーブルを据え、正面をあえて開けることで通路や視線の抜けを確保する構成や、対面させたソファの間にテーブルを置き、必要に応じてもう一脚を加える構成など、空間の広さや目的に応じて多様な配置が考えられます。いずれの構成においても、ソファとテーブルを壁から少し離して配置することで、浮遊感と安定感が同居する空間をつくることができます。壁に密着させず、背面にわずかでも余白を持たせることで、空間に奥行きと呼吸のようなゆとりが生まれます。




さらに、照明計画も空間の印象を大きく左右します。間接光を組み合わせてテーブル上に柔らかな陰影を生み出すことで、時間帯によって異なる表情が現れ、夜にはより深い安らぎを感じられるようになります。ここでは、直角の二辺にLソファを配置し、さらにセンターテーブルをやや小ぶりにした場合の、ソファとの間合いと空間の落ち着きについて考えてみます。








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