麹町に新しくオフィスを移転されたオフィスに「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」を導入いただきました。
スタッフ用通用口とバックヤード収納を兼ねる
来客用の入り口とは別のスタッフ用の出入り口から執務室に至るバックヤードの両側に本棚を設置、コンパクトな収納スペースとしてお使いいただいています。上の画像は執務室側から打合せ用スタンディングデスクの置かれたスペースに向かう位置からの様子です。目の前に「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」縦7コマ×横7コマの本棚が設置されています。通路を挟んで反対側には「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」縦7コマ×横5コマの本棚が設置されています。床から天井近くまで届く2台の向き合った本棚で、大容量の壁面収納が実現しています。2台の本棚に挟まれた空間は、その本棚から必要なものを探し出すスペースとして必ず必要になります。しかしその頻度はあまり多くないため、本件の様にそのスペースをスタッフ通用口の通路と兼用することは平面計画上非常に有効です。
マルゲリータの本棚は、縦板と横板を嵌合させることで大型の棚を作り上げ、四隅に置いたブレース材によって本棚の水平方向への強度を確保しています。本棚は平らなフローリングの上に設置されていますが、棚にモノを置くとどうしても前のめりになる方向への力が働きますので、棚板が床と接する部分には楔が噛ませてあります。床と最下段の棚板の作るリズム感のある景観は、大型の本棚の重量感を打ち消すと同時に天井付近の空間の抜け感とも相まって、通路全体に軽やかな印象をもたらしています。
2台の本棚を合わせると、ここには全部で84個のセルがあります。ブレース材の入ったセルと最上段の12個のセルを除くと、同じ大きさのセルは64個あり、そのうち37個のセルで専用アクセサリーをお使いいただき見せない収納を実現しています。内訳は「ファイルボックス1列」31台、「CD収納用引き出し」3台、「A4書類収納引き出し2段」2台、「A4書類収納引き出し4段」台個です。これらは奥行き350mmのセルの中に挿入してお使いいただくカセット式のオプションツールで、配置の変更も簡単です。本棚を設置していなければ通路の壁面であるこのスペースに、こうして圧倒的な収納力が立ち上がり、その外観はシンプルなパターンの組み合わせによって出来上がっています。それぞれの引き出しの前板には指をかけるための穴が一つずつ穿たれているだけですが、高い機能をその背後に秘めつつスタイリッシュなオフィスの雰囲気を引き立てています。それでいて木の素材感による柔らかさやぬくもり感もさりげなく伝わってきています。
専用アクセサリーを使って見せない収納を徹底する一方で、市販のファイルボックスを活用したセルや、コピー用紙が何包も直接スタックされているセルもあります。奥行き350mmの本棚のセルはLPレコードの収納にピッタリのサイズなので、A4サイズの用紙やファイルを収納する場合には、セル内に余裕ができます。上部は視線の届きやすい高さです。本件では本棚として活用し、大型の辞典やマニュアル本などのスタッフが共用する書籍が収められています。また、何も収めないままのブランクのセルもあります。ブランクのセルは、見た目に余裕を感じさせると同時に機能も高めてくれています。例えば、縦7コマ×横7コマの本棚の右側にある2つのブランクのセルでは、すぐ近くのセルに梱包材などが収められていることから、両手をふさぐモノを一時的にそこに置いて荷物をまとめたり持ち直したりするためのちょっとした作業台としてお使いいただくこともできそうです。
縦7コマ×横5コマの本棚は右側の側板が通路の袖壁に沿っています。本棚と背面の壁との間には隙間が無いので、袖壁の前面へ張り出した長さと本棚の奥行きとが同じサイズだとわかります。この空間にまるで誂えた造作家具のように収まっています。縦7コマ×横7コマの本棚も壁に沿って設置されています。その左側にはキャビネットが置かれ、本棚とキャビネットでL字型に区切られた一角はスタッフのワークスペースになっています。デスクの上に広げたデータやパソコンのディスプレイは外部からの視線から遮られていますが、在席スタッフの存在は打合せ用スペースまで伝わってくる配置となっています。本棚の背面には巾木加工が施されているので、このように、壁面にピッタリと設置することができます。
この事例と関連するプロダクト
壁面を天井やまで最大限に活用できる壁一面の本棚。専用の収納ボックスもある組み立て式。