静岡市で新しく法律事務所を開設されたお客様、事務所の執務室、相談室にマルゲリータの家具を導入いただきました。
前回に続けて、相談室の様子です。（→前回の記事はこちら）
クライアントのプライバシーを守るために設けられた2つの相談室には打合せ用に「Tavola ダイニングテーブル スチール脚（SL）」が置かれそれぞれに「Ladder マガジンラック」、「Shelf 壁一面のA5判本棚 奥行180mm」が配置されてます。
ダークブラウンの室内と同系色のtavolaはその部屋に自然に溶け込んでいます。
この相談室の打ち合わせ用に設置された「Tavola ダイニングテーブル スチール脚（SL）」は、幅2400×奥行900mmのサイズで、天板にはホワイトのハックベリー集成材が使用されています。「Tavola ダイニングテーブル」は、大きく安定した天板が浮いているように見えるデザインを追求しており、そのためにテーブルの脚を構造的に可能な限り細くして、天板が浮かんでいるような姿を求めています。このデザインを実現するために、テーブルの脚は等辺スチールアングルで製作され、同じ形状の部材を天板の四周に配置して大きなフレームを組むことで、天板の安定性を保っています。
テーブルの奥行きは対面で座った際に相手との距離が最適なバランスを保つ間隔である900mmを採用しています。テーブルの幅2,400mmは6人掛けのできるサイズですが、ここでは肘掛けのついた椅子を使って5人が余裕をもって着席できるようにセットされています。
壁には「Ladder マガジンラック」が立て掛けられています。このマガジンラックは自立させずに壁に立て掛けて使うことでミニマルな空間を作り出す「Ladderシリーズ」のプロダクトで、シリーズ名のLadderとは梯子のことです。梯子の形状をベースに構造的に必要な最小限の部材の組み合わせによってデザインされ、仮置きされたような姿で設置された目的の機能を果たします。相談室は外部に音が漏れないように密室として囲われた空間です。ここに配置された「Ladder マガジンラック」は、仮置きされたモノという軽やかな気配を纏うことで狭く密閉された室内にゆらぎと抜け感を導入しています。5冊の専門誌の表紙がアートワークのように飾られて、法律事務所の相談室の環境を巧みに演出しています。
この相談室は、ダークブラウンの壁とチャコールグレーのタイルカーペットで囲まれ、椅子もテーブルの脚も黒で揃えられた重厚な雰囲気の設えです。そこに明るい色のテーブルの天板が宙に浮くように現れ、背景に見えるマガジンラックの明るい色彩と重なりながら、法律相談の舞台にふさわしい落ち着いた空間を形成しています。
もう一つの相談室にはオフホワイトの壁が巡らされています。ダークブラウンの建具とチャコールグレーの床が白い壁とのコントラストを作っている室内には「Tavola ダイニングテーブル スチール脚（SL）」と「Shelf 壁一面のA5判本棚 奥行180mm」が配置されています。こちらの「Tavola ダイニングテーブル」のサイズは幅1,800×奥行900mmで天板にはブラウンのハックベリー集成材が用いられ、オフホワイトの壁と濃色のテーブルとの間にも鮮やかな対比が現れています。2つの相談室に置かれたテーブルは同じシリーズのサイズ違いの製品ですが、色彩の配分を逆転させることで室内の雰囲気を明確に変えています。
集成材は、小さな木材を集めて1つの大きな木材のように作られる素材です。具体的には、小さな木材を細長い棒状に加工し、これを乾燥させ、木目が同じ方向に揃うように貼り合わせて作られます。この工程で、挽き板と呼ばれる小さな木材が使われます。また、挽き板同士を結ぶ継ぎ目にはフィンガージョイントと呼ばれる非常に強力な接合方法が使われています。このため、集成材は非常に丈夫で長持ちする素材です。使い続けても、表面に傷や損傷が少なく、美しい状態を維持できます。集成材は天然の木材の風合いを保ちつつ、美しい木目や質感を持つことができます。そのため、自然な温かみと豊かな雰囲気を持った素材として利用されます。
この事例と関連するプロダクト
梯子のように立て掛けて使う収納ラック。モノを美しく見せながら収納、展示。
ダイニングテーブル、コンソールデスクを中心にしたシリーズ。座卓、文机も。