オフィスパーティーは、もともと業務を行う場所を一時的に交流の場として転用するものです。デスクや会議テーブルなど、日常的に使われている機能的な要素がそのまま背景として残るため、装飾や照明の工夫によって“非日常感”を演出することが求められます。形式的な空間に柔らかさを加えることで、人が自然に集まりやすい雰囲気が生まれます。照明を少し落として間接光を取り入れたり、テーブルの位置を変えて動線を整えるなど、空間に変化を与える工夫が効果的です。



一方、ホームパーティーは、住まいというプライベートな空間を舞台に、日常生活の延長線上で行われるものです。家具の配置や照明のトーンを少し変えるだけで、いつもの空間が特別な場に変わります。家庭にはもともと生活の温度感や香りがあり、そこに人が集うことで自然体の心地よさが引き立ちます。この「自然体でいられること」こそが、ホームパーティーの最大の魅力といえます。
オフィスパーティーは、同僚や取引先など、仕事を介した関係性の中で行われることが多く、適度な緊張感や節度が保たれます。会話もビジネスを前提としながらも、互いの人柄や考え方を知るきっかけとなる“社交の場”としての側面を持ちます。そのため、空間づくりにおいては、人と人の距離を程よく保つことが重要であり、立食形式やゆとりのあるテーブルレイアウトが好まれます。また、オフィスパーティーの目的は、組織の一体感を高めたり、節目を祝うといった「共有と再確認」にあります。形式的な枠組みを保ちながらも、そこに感謝や労いの気持ちを込めることで、仕事場でありながらも温かみのある交流の場として機能します。





この写真は、「Tavola ダイニングテーブル スチール脚(RO)」のブラウンとホワイトの2台を用い、普段はそれぞれ異なる場所で打ち合わせ用として使用しているテーブルを一箇所に集め、オフィスパーティーのために組み合わせて使用した際の記録です。日常の業務空間が、照明と配置の工夫によって穏やかで開かれた交流の場へと変化した一例といえます。


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天板を機能的に美しく見せるため他の要素を極力排除したミニマルなデザインのテーブルとデスク。無垢集成材を使用しています。
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