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書斎専用の部屋は設けず、リビングダイニングの一角、窓際の壁面に沿って「Studio ワークデスク」を設置し、コンソールデスクを仕事場としてお使いいただいています。これは、書斎を部屋として新たに設けるのではなく、生活空間の中から必要な機能だけを切り出すという考え方に基づく構成です。

デスクは、日常の動線から少し外れた壁際に配置され、ソファやダイニングテーブルの正面を避けることで、リビングの中にありながらも視線が落ち着く位置関係がつくられています。奥行を抑えたコンソールデスクのため、空間の広がりや採光を損なうことなく、自然光が入る穏やかな作業環境が確保されています。

ここで想定されているのは、長時間こもるための書斎ではなく、メール対応や書類確認、軽いPC作業、考え事などを行う日常業務の拠点です。天板は、PCや手帳、筆記具を無理なく置ける必要十分なサイズに留められており、作業を広げすぎないことで、生活空間との適度な緊張関係が保たれています。


デスク周りには最低限の収納のみを組み合わせ、書類や仕事道具は引き出しの中に集約。大量の本棚やキャビネットを併設しないことで、仕事の気配がリビング全体に滲み出ることを防いでいます。使用しない時間帯には天板上を整えることで、空間はすぐに生活の場へと戻ります。
椅子は、主張しすぎないシンプルなデザインのものを選び、短時間の作業に適した軽快さを確保。必要に応じて手元を照らす照明を加えることで、作業時のみ意識の切り替えが生まれます。物理的な仕切りを設けることなく、使い方と環境の変化によって仕事と生活を切り分ける構成です。







リビングの一角に置かれた「Studio ワークデスク」は、部屋を増やさずに書斎機能を成立させるための、現実的で持続性のあるシステムとして、日常の中に静かに溶け込んでいます。

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