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壁一面のレコード棚壁一面の本棚奥行350mm / Shelf

2013/6/21

お客様よりいただいた「Shelf 壁一面の本棚奥行350mm」のお写真を紹介します。

渋谷区でDJをお仕事にされているお客様のご自宅です。ここは仕事で現場に持ち込む前のディスクを選んだり試聴したりするための部屋だとのことで、この部屋の2つの壁面に「Shelf 壁一面の本棚奥行350mm」を2台設置していただきました。

LPレコード専用にお使いいただいているのが、縦7コマ×横7コマ、書籍用として縦7コマ×横5コマをお使いいただいています。それぞれが入り口を挟んで直角になるように配置されています。床から天井まで届く壁一面の本棚にLPレコードと書籍のコレクションが並んだ様子はまさに圧巻です。いずれの本棚も最上段の棚板で天井までの高さに合わせて調整されています。本棚の四隅に置かれたブレース材によって平面方向への剛性が確保されていますが、壁面にぴたりと沿わせるために本棚背面の最下段で巾木分の棚板をカットしているために本件ではブレース材の位置は通常よりも一段上がっていて、下から2段目に設置してあります。

マルゲリータの本棚は、縦板と横板のそれぞれに切れ込みを入れて嵌合させて組み立てられています。棚板が相互に短いスパンで固定されているために荷重に強く、1コマ当たりの耐荷重は約30kgあります。LPレコードや大型書籍のような重いコンテンツを棚の中に充填しても、棚板にたわみが生じることはほとんどありません。セル内部の有効寸法は、幅325×奥行350×高さ325mmで、LPレコードを収納するのに最適なサイズです。LPレコードを収納する際には、レコードショップの商品陳列棚のように上部が開いた箱を用いると箱の上に広がる空間を活用するのが難しくなってしまいますが、本件のように本棚を用いて壁面に沿って垂直に立てて並べれば、背面のタイトルを読みとりやすくなり、出し入れもしやすくなります。

また、「分類済み」「未分類」と大雑把に置き場所を分け、さらに、アーティスト別、レーベル別、アルファベット順、あるいは時系列などと分類していく際には本棚のグリッドが補助線となって、コレクションの把握や分類の助けにもなりそうです。この状態で棚のどこに何が入っているのかを把握できていると思えることは、コレクターの秘かな楽しみの一つと言えるのかもしれません。

書籍用の縦7コマ×横5コマの本棚にも、蔵書が並びます。この本棚はA4より少し大きめな画集や美術書、ムックやファッション誌などを収めるのに適したサイズです。またA4サイズの書類を綴じるファイルやそれらを納めるファイルボックスなどの収納にも適しています。

奥行350mmの本棚では、その奥行きを活かして前後に並べた収納が可能です。一般的なA5判や少し大きな菊判、ビジネス本によくあるB6判や単行本に多い四六判の書籍ならば、前後２列に並べて収納できます。文庫本や新書やコミック本など小型の書籍ならば３列にして並べられます。書籍はそれぞれの背表紙がLPレコードの背表紙よりも色やサイズにばらつきがあるために、全体像としてみると不定形な画素が集積した面として見えてきます。この雑多な色面の前面に棚板の見付が描くグリッドが現れてくるために、全体の印象は美しい壁面へと進化します。本棚の前にはみ出した蔵書の山ですら、低い位置に意図的に配置した視線のフォーカルポイントだと思えてしまうほどです。

レコードプレイヤーとイコライザーが並ぶデスクの下には「BLCシリーズ　EPレコード用引き出し収納ボックス」が３台置かれています。EPレコードの収納はLPレコードと違って本を立てて並べるようにして背表紙を並べることができませんので、どうしてもその都度「表紙」を確認しながら出し入れする必要があります。そのために最適な形状がレコードショップの商品陳列棚で、業界で「餌（えさ）箱」と言われるタイプの箱型のケースです。両手を使って順に上に少し引き出しながら目的のレコードを捜す様子が鶏が餌をついばむ姿に似ているためにそう呼ばれているのだそうです。

この「BLC」の収納ボックスは、少し余裕を持った「餌箱スタイルの箱」を引き出しにしてスリーブ状の外枠に挿入したものをモジュールにし、それらをビー玉でスタッキングするシリーズのユニットです。このように設置スペースに当てはめるようにしてオリジナルのレコードラックを形成していきます。引き出し１杯には約130枚のEPレコードが収納でき、それが２杯並んだ１つのモジュールには約260枚を納めることが可能です。