レコード収納棚

SERIES

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マルゲリータではこれまでLPレコードの収納に関して段階的にいくつかのプロダクトを発表してきました。

マルゲリータのレコード収納の種類

BLCシリーズ

BLCシリーズは、”ビー玉を使用してレゴのように組み立てることができるキューブ”の頭文字に由来しています。
約90種類の構成ユニット(個々の収納ボックス)があり、これらは一定のモジュールに従って設計されています。
BLCは単体の収納ボックスだけでなく、異なる種類の収納ボックスを並べて積み重ねることで、独自の方法で多様な使い方が可能です。
ユーザーは収納したいアイテムの種類や量、利用可能なスペースに合わせて自由に組み合わせることができ、オリジナルの収納家具を作ることができます。
収納ボックスの上部と下部にある球状のくぼみによって、ビー玉を使って上下が固定されるので、組み立てる際にはネジやボルト、工具などは一切不要です。

BLCとLEGOブロックの共通点は、積み重ねる際のモジュールの考え方にあります。
両者とも、モジュールが規則的に配置されており、上部に積み重ねる際には一定の法則に従って配置することができます。
ただし、LEGOの場合は一度嵌めると強固に固定され、簡単に外すことができません。
一方、BLCの場合は上の箱を下の箱の上に置くだけなので、嵌め込まれていないため、必要に応じて簡単に外すことができます。

さらに、BLCとLEGOの大きな違いは、LEGOブロックが基本的にソリッド(充填体)であるのに対し、BLCはヴォイド(空間)を持っています。
その理由は、BLCが収納ボックスとしての最小単位を持ち、それらの組み合わせによってよりカスタマイズされた収納ボックスが形成されるためです。

おしゃれな木製引き出し収納 小物から書類まで全て収納できる商品をご紹介

そのシリーズの中で、BLC-08とBLC-12はLPレコードを収納するためのボックスです。
BLCの数字は、最小単位であるBLC-01を基準として、そのキューブの体積に比例するように設定されています。
例えば、08は01の8倍の体積を持ちます。
キューブ自体の各辺の長さがモジュールに従って2倍になっているため、体積としては8倍になります。
ちなみに、BLC-01はCDを収納するサイズであり、その後のBLCの番号は、LPレコードやDVD、EPレコードなどのサイズに対応するために、最小公倍数として設定されています。

Storage Cart シリーズ

Storage Cart(ストレージカート)は、航空機の機内サービスに着想を得た、キャスター付きの収納カートです。
そのコンパクトなフォルムにもかかわらず、収納容量は多く電子機器や日常の小道具を置くなど、ラフな「設置台」として使用でき、同時にキャスターが付いているため、室内の好きな場所に簡単に移動できます。
コンパクトで使いやすく、部屋をミニマルな形で維持できる「隠れた収納」を実現することを目指した製品です。

このシリーズは、CDやLPなどのメディア、ファイル、書類などの収納を意図しています。
LPレコードに関しては、正面から挿入する棚タイプと、上部から挿入する餌箱タイプの両方があります。どちらもキャスターが付いており、移動が可能です。

Shelfシリーズ

マルゲリータの壁一面本棚は、縦材と横材に相互に切り込みを入れて嵌合させる独自の組み立て方式を採用しています。
この方式は、饅頭の仕切り板のような構造を持ちます。組み立ては簡単ですが、棚板の上下移動はできません。
一般的な市販の本棚のように、様々なサイズの本に合わせて棚板の位置を調整することはできません。
これが一つのデメリットです。

しかし、動かすことのできないグリッドが壁面の形状を支配することで、「本のサイズに合わせて変形する本棚」という概念から、「本棚のセルのサイズに合わせて収納される書籍」という根本的な本の収納アイデアへと変化していきます。
格子状のラインは見た目が細く、均一に繰り返されているため、セルの中に入る書籍が統一感がなくても、グリッドが規則正しい壁面を形成することにより、美しい壁面に進化していきます。

グリッドのサイズを決めるもう一つの要素は、セルの幅です。
セルの荷重によって、棚板はわずかに撓みます。
物理的には、撓みがゼロとなる素材は存在しません。
ここでは、撓みを限りなくゼロに近づけ、目視できない撓みを目指しました。
縦材と横材は嵌合方式を採用しているため、ビスやボルトは使用せず、側板と呼ばれる縦材と横材のジョイントのみが、予め横材に埋め込まれたナットを通して締め付けられます。
縦材と横材、そして最小限のボルトによる無駄な要素を排除し、ミニマルなデザインを目指しています。

この中で、ARという奥行き350mmのタイプがLPレコードに対応しています。
まさにLPレコードのジャケットサイズに合わせて作られた形で、壁一面の本棚としての標準タイプからロータイプのものまでサイズバリエーションがあります。
特にロータイプのものに関しては移動が可能なので、Storage CartaのSC-LPのと同様な使い方が可能です。

レコード収納の進め方とその実例

増殖する

LPレコードを大量に所有している人は別として、最近LPレコードを集め始めた人は、当然ながらまだ少ない枚数しか持っていないかもしれません。
しかし、将来的にコレクションを増やしていきたいと考える場合、BLC-08のレコードボックスは最適です。
最初は1台から始めて、必要に応じて追加していくことができます。
また、ボックスの並べ方は水平方向や垂直方向で自由に組み合わせることができ、室内の模様替えや引っ越しの際にも、場所に合わせて柔軟に配置できます。

File384・385 アナログレコードのためのオーディオルーム

以前からBLC-08、12(LPレコード収納ボックス)をお使いいただいていましたが、LPレコードの増加に伴い、専用のレコード収納棚として新たにBLC収納ボックスを追加して設置されました。


File277 BLCによる壁一面のアナログレコード棚

クラシック音楽を大きく管弦楽と声楽に分類し、それぞれのレコードを整理されています。
管弦楽の部分は7列×5段の収納ボックスで管理され、声楽部分は5列×3段のBLC-08(レコード収納ボックス)で整理されています。


File355 窓下のレコード収納棚

窓の下の高さに合わせて、複数のBLC-08(レコード収納ボックス)を配置し、LPレコードを収納する棚としてご利用いただいています。また、BLC-08の上部にはBLC-12を並べ、そちらでは主に単行本を収納されています。


File377 輸入クラシックLP専門店「ベーレンプラッテ」さんのバックヤード

ウィーン、ベルリン、シュトゥットゥガルトでの買い付けを基に、個別に販売されているレコードを保管している店舗のバックヤードです。
広いスペースは大きく2か所に分かれており、一か所にはBLC-12(レコード収納ボックス)が15台配置されています。
もう一か所は壁一面に広がるレコード棚で、奥行き350mmのスペースにBLC-12が4台並べられ、見出しのインデックスを使用して整理されています。


File453 オーディオ機器とともにBLCを再構築

このお客様は新しくオーディオルームをご自宅に再構築されました。
膨大なLPレコードは、収納としてBLC-08、12(LPレコード収納ボックス)と共に、新しい部屋に移動されました。

CDの収納と共存する

BLCシリーズでは、LPレコード用のBLC-08とBLC-12、CD用のBLC-01とBLC-02があります。
また、BLC-08-TAはBLC-08と同じサイズで、内部にCD専用の引き出しを持っています。
これらは異なるタイプのキューブですが、モジュールが一定なので、レゴブロックのように組み合わせて一緒に使うことができます。

File586 音楽を楽しむスペース

壁一面に整然と配置された本棚には、LPレコードやCDが収められ、音響機材はそれらの棚と平行に配置されています。


File297 井上薫さんの仕事場

高い天井の部屋の片側は、壁一面のCD棚(奥行180mm)で、5000枚のアナログレコードを収納しています。
もう片側は、壁一面のLPレコード棚「Shelf」(奥行350mm)で、3000枚のCDが収められています。

大量のレコードを壁一面に並べる

壁一面の本棚 奥行350mmの最大サイズ7×7コマを使うと約3000枚のLPレコードが収納出来ます。
書籍にしても同様の事が言えますが、集めようという気持ちが全くなくても自分の興味のある内容の本やレコード、あるいはCDでも気が付けばあっという間にたまります。

File576 DJ・プロデューサー 井上薫さんの仕事場

アナログレコード棚は、横5コマの棚を2台連結して使用していたため、それらの上にさらに1段を増築し、縦8段に拡張されました。
また、最上段には天板が追加され、アナログレコード棚としての完成形に近づきました。
一方、CD棚は、横3コマと横5コマの棚を2台連結して使用していたため、それらの上にさらに1段を増築し、上部に若干の余白が生じましたが、縦12段に拡張されました。
上下の本棚は、それぞれ壁面に固定されており、水平方向および前後方向の動きに対して、特に上段の本棚はその動きが下段に伝わらないように工夫されています。


File402 Café Accha(カフェ・アチャ)のLPレコード収納棚

おしゃれなカレー店では、壁一面に設置された本棚がLPレコードの収納に使われ、その中のいくつかのコマにはお気に入りのレコードジャケットがディスプレイされ、お客様に楽しんでいただけます。


File670 地下音楽室に

音楽愛好家のための部屋は、バンドメンバーを招いての演奏やKlipschなどのハイエンドなオーディオ機器で音楽を楽しめる空間が提供されています。
アナログレコードの収納には、壁一面に配置された奥行350mmの本棚が活用されています。


File765 壁一面のレコード棚

リビングダイニングルームの壁一面を占める本棚は、奥行350mmのスペースをフル活用し、LPレコードをほぼ詰め込むように収納されています。
特にJAZZのLP盤は大量に所持され、それらがリビングに飾られている様子は、少し重たい雰囲気を醸し出すかもしれませんが、この空間では意外にも軽快な都会的な雰囲気が漂っています。


File553 リビングの壁一面をアナログレコードで

高天井のリビングルームで、壁一面に及ぶ大きな本棚がLPレコードの収納場所として使われています。
この本棚は天井まで伸び、最上段のコマは壁の高さに合わせて調整されています。
さらに、安定性を確保するために、本棚の下の4隅にブレース材が配置されています。


File378 輸入クラシックレコード専門店「ベーレンプラッテ」さんのバックヤード

ベーレンプラッテ様の商品が大量に保管されているバックヤードは、壁一面に設置されたレコード棚(奥行き350mm)とBLC-08、12(レコード収納ボックス)を4台並べて整理されています。
これらは見出しのインデックスがつけられ、効率的に保管されています。


File319 音楽茶房 Buddy Buddyさんのレコード棚

音楽茶房Buddy Buddyさんでは、店内に壁一面に広がる本棚(奥行350mm)を設置していただきました。店内に入ると、床から天井まで続く大きな本棚に収まるレコードが目に飛び込んできます。


File193 壁一面のLPレコード棚

お住まいの一室には、壁一面のレコード棚を使ったLPレコードの収納スペースが設けられています。
この部屋は趣味の収納スペースであり、この本棚の反対側の壁はCD棚となっています。
本棚の寸法は幅2,395mm × 奥行き350mm × 高さ2,400mmであり、広い壁面をほぼ一杯に覆っています。


File122 壁一面のレコード棚

LPレコード用には、縦7コマ×横7コマの本棚と、書籍用には縦7コマ×横5コマの本棚が使われています。
これらの本棚は、入り口を挟んで直角に配置されています。


File379 アナログレコードで満たされたオーディオルーム

東京都内のマンションに引っ越され、新しい生活をスタートされたご夫妻。
特にご主人はこれまでの趣味を継続するために、オーディオルームを新設されました。
そのオーディオルームには、壁一面に広がる本棚(奥行350mm)が設置されています。


File442 開放的な音楽室

LPレコード用には、縦7コマ×横7コマの本棚と、書籍用には縦7コマ×横5コマの本棚が使われています。
これらの本棚は、入り口を挟んで直角に配置されています。

オーディオ機器と共存

BLC-08のレコード収納ボックスを2段積みで横に並べ、その上にターンテーブルを置きオーディオ機器とレコード収納を共存させる置き方、あるいはそのBLCに替えてロータイプの本棚をレコード収納ボックスとする置き方、LPレコードのターンテーブルが丁度人が立って操作する際に両者ともいい高さになるのでその様な使い方をされている。

File405 アナログレコードの収納とDJブース

ご自宅のリビングルームでは、開口部を利用して、ロータイプの本棚と特注の壁一面の本棚が並んで配置されています。
ロータイプの本棚はDJブースとして使用されており、その下にはアナログLPレコードが整理されています。


File540 移動式DJブースとアナログレコード棚

音楽室として使用される部屋には大量のレコードが収められています。
趣味でDJをされている方なので、DJセットを使用する際には、移動式のロータイプキャスターベースセットを引き出して、背面の壁一面に配置されたLPレコード棚と並べてお使いいただいています。


File689 DJブースを包み込む壁面収納

開口部が設けられた本棚は、横5コマ分のスペースが確保されており、その中には2台のターンテーブルとミキサーが収まっています。
棚の高さは調整可能で、上段にはアナログレコードが収納されており、これによりDJブースとして非常に使いやすい配置になっています。


File535 DJブースと壁面収納

リビングダイニングの壁面全体を活用し、中央にはロータイプの本棚を配置しました。
さらに、両側には天井まで伸びる2列タイプと3列タイプの壁一面の本棚 奥行350mmを交互に配置し、窓の位置を避けながら設置されています。
これにより、レコードの収納とリビングダイニングの収納スペースが兼ね備わり、家族全員の生活に合ったリビングボードが完成しました。


File401 BLCレコード棚の組み合わせによる自宅DJブース

お住まいのご自宅には、オリジナルのDJブースが設置されています。

LPレコードの収納には、BLC-08(レコード収納ボックス)を2段重ねて使用し、その上にはデッキやアンプなどを収納するための特注ボックスを配置されています。
さらに、BLC-24-TP天板を追加して、プレーヤーやDJ用ミキサーを並べてお使いになっています。
特注ボックスの平面的なサイズは、BLC-12に準拠しています。

考察

リビングのDJブース - Shelf ロータイプ本棚 - マルゲリータお客様事例

レコードの収納方法は、それぞれの人が異なる経験やアプローチを持っています。
若いころからLPレコードを楽しんできた人や、音楽そのものを愛し続けてLPに戻ってきた人、そして最近になってLPの良さに目覚めて購入し始めた人など、多様なバックグラウンドを持つ人々がいます。
ただし、共通して言えるのは、レコードのコレクションが常に増え続けているということです。
レコードは劣化するものではなく、適切に保管すれば長期間楽しむことができます。
この点が、LPレコードの魅力の一つであり、増えていくコレクションを丁寧に保管する楽しみに繋がっています。
したがって、増えるコレクションに対応する収納方法を考えることが重要です。

【File 723】リビングのレコード棚 - Shelf ロータイプ本棚 - マルゲリータお客様事例

また、突然大量のレコードが手に入ることもあります。
例えば、植草甚一氏が亡くなった際にタモリさんが引き取った4000枚のジャズレコードの話は有名ですが、他にも同様の事例があります。
4000枚という数は、通常の本棚では収納しきれない量です。
このような大量のレコードが一度に手に入ることもあれば、日々のコレクションが徐々に増えていくこともあります。
そのため、LPレコードの収納は、レコードを整理するだけでなく、増え続けるまたは一度に増える可能性に備えた柔軟なアプローチが求められます。