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間仕切りを兼ねた本棚 壁一面の本棚 奥行350mm / Shelf

都内のマンションにお住いのお客様です。そのお住いのリビングに「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」を設置いただきました。

縦7コマ×5コマの本棚を設置していただきました。隣室との境になっている3枚建てのガラス引き戸の手前に設置されています。引き戸を開くとリビングと隣室のスペースとが連続するようになっています。本棚は左側の2列は壁の前に、右側の3列は引き戸の前に位置しています。3枚の引き戸を1箇所に重ねると真ん中の2列の背後になり、右端の1列の背面は開口部となって、この部分が間仕切りになります。隣室と連結する時の通路として、引き戸1枚ほどの幅が確保されています。室内に張り出した梁型をかわすため、向かって左上のコマを2つ無くすという特別な加工を行いました。この結果、梁をかわしながら床から天井まで届く本棚が立ち上がり、本棚はリビングと隣室との境になる軽やかな間仕切りにもなっています。なお、転倒防止のために左上の梁と縦材とを2箇所で固定しているため、本棚がぐらつくことはありません。

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マルゲリータの本棚は、縦板と横板を嵌合させて組み立てられています。平面方向への剛性は四隅のセルに置かれたブレース材によって確保されているので、本棚に背板をつけて歪まないようにする必要がありません。背板がないために、本棚の背後の壁と引き戸、そして隣室の様子が棚を透かして見えています。この壁に向かうと視界の最前面には、厚さ15mmの棚板が描くラインによるグリッドが現れ、全体のビジュアルを整えています。マルゲリータの本棚を間仕切りとして設置すると、棚板が空間を完全に遮断しないので独特の見通しの良さが生まれます。また、両面からアクセスできるので、オープンシェルフとしてお使いいただくことも可能です。

本件では本棚の背後に半透明のガラスの引き戸があります。その引き戸を全て閉じてしまっても、本棚の3分の2の背後には乳白色の光が抜け、隣室の窓から入る光がガラスと本棚を通してリビングまで届き、本棚が大きな間接照明のようにも見えてきます。写真のように引き戸を3枚重ねて全開にすれば右端の列の背後に隣室の様子が見えるためにリビングが隣室につながって、広さが感じられる空間が出来上がります。引き戸の縦枠と鴨居は濃色で、白い壁面とフローリングに対して強いコントラストが現れていますが、その縦横の強いラインの上に本棚の棚板の細いグリッド線が被ることで壁面には優しい雰囲気が加わっています。本棚の背面には標準加工で巾木よけのカットが施されているため、壁にぴたりとつけて設置できています。

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上部の4段は、飾り棚としてご利用いただいています。背板がない構造を活かし、光を味方につけたディスプレイを実現されています。この棚に置かれたオブジェクトは隣室からの光を背面に受けることでそのシルエットが浮かび上がり、ネコの形のブックエンドやクマが捧げ持つ時計などのチャーミングな形状が印象的に際立って見えています。4段目の中央のセルに置かれた大皿はガラス製です。背後から光を透過させると教会のステンドグラスのバラ窓のようにも見え、お皿にとって最適なポジションになっています。左から2列目、上から3段目には球型のライトが置かれて点灯しています。温かい色調の灯りは両脇と上下の棚板と背後の壁面とに反射して、行灯のような優しい雰囲気を作り出しています。このライトの電源は隣室の壁面から取られていて電源コードが引き戸に挟まれていますので、今後もこのセルに光源を置いてムードある照明を楽しむ場合には、別のコンセントを使うか電池式のライトを導入するなどの工夫が必要になるでしょう。

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最上段と2段目に観葉植物の鉢が置かれています。いずれも半日陰の室内でよく育ち下垂するタイプの植物ですので天井近くの位置はベストポジションです。今後、時間の経過にしたがって緑のボリュームが増えてきます。木材の質感と観葉植物との相性はとてもよく、植物たちは室内に潤いを補給しながらリビングでの時間を彩ってくれるでしょう。なお、棚板は無塗装仕上げなので、鉢の下には水受けになるトレーの設置が必要です。

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