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BLCで構成された階段箪笥 BLC収納ボックス / BLC

台東区谷中にある住宅のロフトに「Shelf 壁一面の本棚 ロータイプ」を、寝室に「BLC 収納ボックス」を設置いただいたお客様事例の続きです。

ここでは寝室にある「BLC 収納ボックス」の様子をご紹介します。

BLCを使った階段箪笥

階段箪笥の様な構成

比較的と床面の低いベッドの高さに添うように「BLC-12-T4」が置かれ、そこから連続した階段状に構成されています。ベッドに入った時の圧迫感がないのと階段箪笥の様なコンポジションが清楚な雰囲気を醸し出します。最上段も08サイズの奥行から一段引くように「BLC-02(CDラック)」が2台並べて置かれていて最上段に残るもう一段の階段を演出しています。また最下段、床に接する部分には「BLC-04-S(脚付ベース)」を用いて全体を気持ち床から浮かせて見せているところも秀逸な構成です。本件のお客様は職業がエンジニアです。マルゲリータの既製品を購入されてそれを並べるにあたりそれなりの考えを持って使われていることが印象的でした。

BLCを使った階段箪笥の様な構成

階段箪笥

「階段箪笥」とは江戸時代に主に大阪、京都の狭い町屋で見かけられたのがその最初で、その階段状の形状からその様に呼ばれるようになった箪笥です。階段であり収納家具でもあったわけでややもするとデッドスペースになりがちな階段の下の空間を有効利用して引き出しや棚を取り付けたものです。階段状という一つの大きな括りの中で普通だと使われないようなスペースに目を付け引き出し系を中心とした収納を設けてその空間を隅まで隈なく使う事を目的としています。きわめて日本的です。

階段下に直接造りつけるものから、その発展形として移動ができるものも見られます。特に移動式の階段箪笥は、階段として人が上がり下りするものなので堅牢で重厚な造作が施され、さらにその補強のため角には精巧な金具がはめ込まれているものもあり、随所にその職人の技術と心意気が見られます。また、当時は金庫の役目を担うものもあり、知っている人にしか引き出しが開けられない「からくり仕掛け」が組み込まれたものまであります。この極めて日本的な空間の有効利用、精緻な職人技術が詰め込まれた階段箪笥はいつの間にかそのシルエットが上方文化の一つの形として日本人の気持ちの中に植え付けられていったかに見えます。このような道具としての機能性と造形美が、今でも清楚なインテリアとしても重宝されています。


この事例と関連するプロダクト

BLCシリーズ / ビー玉を使ってスタッキングする収納ボックス。一定のモデュールに基づいた大小約90種類のユニットで構成。

BLCシリーズ

ビー玉を使ってスタッキングする収納ボックス。一定のモデュールに基づいた大小約90種類のユニットで構成。

マルゲリータお客様使用例をYouTubeでもご紹介しています。