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異国情緒漂う”隠れ家”の様な書斎 壁一面の本棚 奥行350mm / Shelf

情緒漂う東欧の家具と | 壁一面の本棚 奥行350mm / Shelf (No.114) | margherita使用例
異国情緒漂う男の隠れ家

長くベルリンに特派員として駐在されていてこの度帰国されたお客様です。
新居の二間続きのリビングの一角に「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」を設置、書斎としてお使いいただいてます。
帰国に際して持ち帰った東欧の独特なデザインの家具とお気に入りのステーショナリーを配した書斎は小窓から入る陽光に対しどこか情緒漂う空間になっています。

部屋の壁の大きさに合わせて、縦7コマ×横6コマの本棚を設置していただきました。この本棚には、分厚い本や辞書、雑誌やファイルなどが、ほとんど隙間なくぎっしりと詰め込まれています。梁の下に本棚が納まるように最上段をカットしたため、そこに5つのごく薄い収納スペースが形作られています。左側の上から3段は、エアコンの配管を収めるためにカットしてあります。このスペースには、グラフィカルな本が背景として飾られ、クマのぬいぐるみと穴あけパンチが収まっています。

異国情緒漂う男の隠れ家 壁一面の本棚

窓からの光を受けた室内

この書斎では、小窓から入る陽光が、主役級の働きを示しています。光は、窓を通してグレーがかったフローリングに反射して室内に柔らかく広がります。本棚のグリッド状の棚板の見付がハイライトになり、和室の障子のようなビジュアル効果が浮かび上がってきます。棚板の内側には影ができ、明るい部分と影の部分がリズミカルに繰り返されています。この水平と垂直のラインの重なりは、書斎にふさわしい、鎮まった明るさを演出しています。

また、本件のように書籍などが夥しく集積されている場合には、その景色が視界に入ってくる際に、明るい色の棚板によるグリッド線が強調されて見えるために、背表紙の集合が一種の色面として認識され、色彩の氾濫した状態が沈静化して見えるようになります。

異国情緒漂う男の隠れ家 壁一面の本棚

家具と空間のバランス

書斎には、帰国に際して持ち帰った、東欧デザインの家具が配されて異国の情緒が漂う空間になっています。ロッキングチェア、マガジンラックの脚、コンソールテーブルの脚、そしてフロアスタンドは、それぞれが、木漏れ日の入る林に生える木々のようにほっそりとした存在感で互いを引き立てあっています。このお部屋のアクセントになっている濃色の窓枠は、これらの家具と、ボリューム感だけでなく色合いも揃っているために、あらかじめテーマを設定して誂えたかのような調和した姿になっています。

家具と、窓からの光を受けてできる家具の影とは、密度の高い本棚を背景に、美しいバランスを作り上げています。カランダッシュの名作鉛筆削りも小さいながらも豊饒な空間を演出しています。

異国情緒漂う男の隠れ家

本のディスプレイ

いくつかのセルには、とっておきの美しい本が、その表紙を展示するように置かれています。これは、書店において雑誌や本を棚に立て、背ではなく表紙を見せる「面陳列」、時に略して「メンチン」と呼ばれる陳列の方法です。背表紙だけが見える状態も美しいものですが、美しい表紙の本を選び、それを飾ることで、持ち主の美意識が表現されます。
また、飾った本の背後に、あまり見せたくないものを置くこともあります。さりげなく、見せない収納を実現でき、持ち主のエスプリを光らせるおしゃれなテクニックです。

カランダッシュ caran d'ache 鉛筆削り

カランダッシュ(CARAN D’ACHE)の鉛筆削り。削り面全体の角度が鋭角ではないという日本では見かけない点もありますが、デザインもスイスのカランダッシュらしさがありながら重量があるので削っている時にも動かずに削りりやすい逸品です。

異国情緒漂う男の隠れ家 ランプ
異国情緒漂う男の隠れ家 壁一面の本棚
異国情緒漂う男の隠れ家 壁一面の本棚

本棚への収納

奥行き350mmの本棚の中に、小型の本なら2段にして、さらに奥にも2列に並べて、縦横に、自由に、本が収納されています。本棚全体の剛性を確保するためのブレース材の置かれたセルにも、そのサイズに見合ったコンテンツが収まっています。「本棚の中の棚」を用いずに書籍のサイズで小さな本を手前に、大きな本を後ろに、また最下段には重くて大きなファイルなどがフローリングに直接置かれています。このあたりの武骨なまでの美しさがここでは光ります。

異国情緒漂う男の隠れ家 壁一面の本棚

雑誌「太陽」の背表紙がぎっしりと並ぶ、3つのセルは、同じデザインの背表紙の繰り返しで、整然とした安定と落ち着きの表情を見せ、この本棚の強みを遺憾無く示しています。 日本の文庫本が目一杯の分量で収納されています。一冊一冊では小ぶりな文庫本ですが、このように背表紙が並ぶと独特なボリューム感を示します。特に、何巻にもわたるシリーズの背表紙は、タイトルの色と文字とが揃うことで横に広がるビジュアルを獲得するために、コンテンツとしての充実を力強く主張しているかのようにも見えます。

異国情緒漂う男の隠れ家 壁一面の本棚

隠れ家としての書斎

二間続きのリビングですが、可動間仕切りを閉じると、隠れ家のような空間が形作られます。専用のエアコンと小さな窓と、暖かい色のラグマットに置かれたロッキングチェア、手元を照らすフロアスタンドが置かれた、ごくプライベートな空間です。ロッキングチェアに身を委ねて、右側の壁には夥しい書籍が収納された一面の本棚、視線を上げれば、小さな窓から外の景色が見えてきます。ここで過ごす1人だけの時間を見守る本の集積は、重ねてきた知的体験の証として、深い充足感と新たな興味の胎動をもたらす源ともなりそうです。

異国情緒漂う男の隠れ家 壁一面の本棚

カーテンの抽象的なボタニカル柄は、この書斎に、東欧の深い森の中にひっそりとたたずむ隠れ家のような、独特の雰囲気をかもし出しています。

異国情緒漂う男の隠れ家 壁一面の本棚

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