裏磐梯にある滞在型リゾートホテルの客室。その床面から一段高く設けられた畳の間には、一般的なビジネスホテルに見られるようなコンソールデスクとは趣の異なる設えがなされています。ここでは「Shelf 文机」を壁際にあてがうかたちで配置し、座る姿勢も畳に合わせて床に直接座るスタイル。外に面した大きな窓に背を向けながら机に向かうことで、視線を外界から切り離し、心静かに作業や思索に没頭できる時間が生まれます。
夜になると、部屋の隅を照らすのはイサム・ノグチのフロアスタンド。柔らかな光が畳と壁を照らし出し、空間全体に静逸な雰囲気をもたらします。光源を抑えたその明かりは、昼間とは異なる落ち着きを演出し、読書や手紙を書くといった静かな営みを包み込みます。
畳の間に置かれた文机は、単なる作業のための家具にとどまらず、客室に「静けさを愉しむ時間」を添える装置として機能しています。和の床とモダンな灯りの組み合わせが織りなす空気は、滞在型リゾートならではの余白を感じさせ、日常の喧噪から離れた安らぎの時間を約束します。
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天板を機能的に美しく見せるため他の要素を極力排除したミニマルなデザインのテーブルとデスク。無垢集成材を使用しています。
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