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螺旋階段のある地下室に 壁一面の本棚 奥行250mm / Shelf

螺旋階段のある地下室に | 壁一面の本棚 奥行250mm/Shelf(No.62)

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螺旋階段のある地下室に | 壁一面の本棚

世田谷区の閑静な住宅街にある戸建て住宅にお住まいのお客様、打ち放しコンクリートの壁面と白い天井面がストイックなイメージの地下室に「Shelf 壁一面の本棚 奥行250mm」を設置いただきました。

螺旋階段のある地下室に

地下室へは、螺旋階段を通ってアクセスします。階段に沿って円弧を描く壁面が、移動に伴って空間の見え方を変化させ、その先に広がる正面の壁面に、2台の「Shelf 壁一面の本棚 奥行250mm」を連結して設置いただきました。床から天井近くまでを覆う大きな壁面収納として構成されており、地下室全体の印象を形づくる主要な要素となっています。

設置にあたっては、壁面の幅に合わせて本棚の寸法を調整しています。一方の本棚は既製寸法から横幅を縮め、もう一方の本棚は一部の列幅を狭くすることで、室内の壁面に対して過不足なく納まるよう加工しています。既製品をそのまま置くのではなく、現場の寸法に合わせて調整することで、壁面と本棚が一体化したような納まりとなっています。本棚の上端と天井との間にはごくわずかな隙間しかないため、前方へ倒れようとする力が加わった場合でも、上部が天井にかかることで転倒を抑制する構成となっています。また、書籍を収納した際に発生しやすい前傾方向の力に対応するため、縦板と床の間には楔を用いた固定を行い、設置時の安定性にも配慮しています。

室内は、白いフラットな天井、打ち放しのコンクリート壁、グレーのタイルカーペットによって、抑制された印象にまとめられています。高窓から差し込む光は、床や天井、螺旋階段の曲面に反射し、地下室でありながら安定した明るさをもたらしています。その光は、本棚の棚板がつくるグリッドにも届き、木口面に繊細なハイライトを生み出しています。整然と並ぶ棚の線が、障子の桟のように壁面へリズムを与え、奥へ進むにつれて展開する地下室の空間性をより際立たせています。螺旋階段による動きのある導入部と、正面に広がる壁一面の本棚が組み合わさることで、収納機能と空間の印象が一体となった地下の書庫空間が形成されています。

螺旋階段のある地下室に | 壁一面の本棚
螺旋階段のある地下室に | 壁一面の本棚

本棚の背後の壁はコンクリートの打ち放しで、本棚に納められたコンテンツと棚板とを通して無骨でありながらスタイリッシュなコンクリートの表面が垣間見えます。そこに置かれた本棚の材質が異素材のコントラストを構成し、クールさの上に有機的な温かみのある雰囲気が加えられています。最下段の8列はほとんど収納に使われていないために、床と壁の前に棚板の細い脚が並ぶ様子が見え、壁面に軽やかな浮遊感がもたらされています。そしてこの大きな本棚の最前面には固定されたグリッドラインが常に現れているために、壁一面を覆う本棚の量感が作り出すダイナミックな視界の特性が鎮静化されて、全体のイメージは静謐なものへと整えられています。

螺旋階段のある地下室に | 壁一面の本棚

本棚全体を俯瞰すると、セル内には比較的ブランクが残されていて、高窓からの光が背後の壁まで僅かですが届きます。上下左右の棚板と壁とに囲まれたセル内の空間に入った光は柔らかく反射しながら複雑なニュアンスを持つ陰影を作り、本棚全体には心地よい抜け感が生まれています。

比較的小さなオブジェクトを棚板で区切られたスペースの中に配置するとオブジェクトの周囲を取りまく空間の密度が濃縮されたかのように見えてきます。枠線で囲むようにしてできた空間の真ん中には求心力が発生し、大切に置かれた小さなモノに視線が集まる魅力的なディスプレイスペースが出来上がります。


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