港区にある設計事務所です。中央に作業机、両側にShelfシリーズ「Shelf 壁一面の本棚 奥行250mm」が配置され、限られたスペースを最大限に利用されたオフィスレイアウトになっています。

小規模オフィス
ここでは、小規模オフィスを次のように定義します。
小規模オフィスとは、スタートアップ企業やベンチャー企業のように外部から大きな資本提携を受けている企業ではなく、SOHOや自宅を仕事場とする個人事業よりは規模が大きく、複数のスタッフが日常的に働いているオフィスを指します。また、シェアオフィスやコワーキングスペースのような場所を固定しない働き方ではなく、少なくとも住居用マンションではない建物に、独立した仕事場を構えていることを前提とします。スタートアップ企業やベンチャー企業の中には、外部資本を背景に、オフィスそのものを企業のプレゼンテーションの場として位置づけ、空間づくりに相応の費用を投じるケースがあります。採用活動、ブランディング、来客対応などを目的に、印象的なオフィスを構築することには一定の意味があります。
しかし、限られたスペースと必要最小限のツールで事業を運営する小規模オフィスでは、同じ考え方をそのまま当てはめることはできません。ここでは、事業規模に見合ったオフィス空間のあり方について考えます。一般に、スタートアップ企業の多くは数年以内に厳しい選別を受けると言われています。もちろん事業が継続できなくなる理由は一つではありませんが、過剰なオフィス投資が経営を圧迫する要因のひとつになり得ることは否定できません。オフィスデザインにかかる費用は、会計上は資産として扱われる場合があります。しかし、その多くは直接的に売上を生むものではなく、さらに撤退時には原状回復や解体のための費用が発生します。つまり、導入時に費用がかかり、撤退時にも再び費用がかかるという点で、実質的には資産というよりも、固定化されたコストに近い性格を持っています。
小規模オフィスに求められるのは、過度な演出ではなく、日々の業務を支え、将来の変化にも対応できる柔軟な環境です。必要な機能を過不足なく備え、移転や拡張、縮小の際にも負担を抑えられることが、現実的なオフィスづくりの重要な条件になります。

スタートアップ企業が実はこうしたトラップにはまっているという事実を踏まえた上で生き残るための小規模オフィスを考えたいと思います。オフィスの目的はあくまでその仕事をするためのものでオフィスデザインを立派にするためのものではありません。
コストをかけない
会社をスタートする際にそのオフィス空間にはコストは掛けない。それはある意味当然です。しかしクライアントとの打ち合わせ、スタッフのリクルーティングを考えた場合最低限の設えは必要です。その広さはすでに決まっているとするとそこに置かれる家具のコストは抑えられなければなりません。
そのコストを抑える際の考え方として
1台2役がこなせる
例えば本棚であり間仕切りである、会議テーブルであり簡単な作業もそこで出来る、と言ったの一つの家具が二つ以上の機能を普通に使える、こういったそこでだけ成立させる多機能家具の要素を持たせると意外と空間は有効に使えます。その効果は面積、すなわち家賃に出てきます。意外と気づかれていない手法です。
増殖ができる
本棚であれば収納量が足りなくなってきた際には上部に、または水平に増殖してその収納量を追加できることが好ましいです。増殖した際に付け足した感覚がなく自然な形で増やしていけるのが一番いい方法です。
持って引っ越せる
オフィスが手狭になった際に解体して次のところに持っていける。これは意外と効果があります。現有の家具がありそれを捨てて新しいオフィスで違う家具を購入する場合、単純に新しく購入する家具の費用だけでなく古い家具の廃棄費用が生じます。エコロジカルな側面からもある意味当然と言えます。
工事をしない
室内の解体、内装(床、壁、天井)の仕上げ、水回りに関する工事はある意味止むを得ません。止むを得ないというのはどうしてもそれが必要な場合のみ工事をしてもらうしかないということです。もっと言えばそういう工事が生じないように抑えていくことが大事です。しかしそれ以外に関しては突き詰めて考えると工事の必要はなく置くだけで終わる可能性のある内容です。オフィスデザインを極力コストを掛けずに実行するのはここが大きなポイントになります。

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壁面を天井まで最大限に活用できる壁一面の本棚。ファッション誌など大きめの雑誌や
A4サイズファイルの収納に。


