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書斎の壁一面を 壁一面のコミック本棚 奥行180mm / Shelf

千代田区のワンルームマンションを東京での書斎としてお使いいただいているお客様です。その室内の壁面に「Shelf 壁一面のコミック本棚 奥行180mm」を設置いただきました。

室内のスペースをなるべく有効に使うため、シリーズの中で最も浅い、奥行180mmのタイプを選択されました。壁一面のコミック本棚 5列タイプを2台横に連結する事で全体の幅は3,430mmとなり、室内の長手方向の壁面をほぼ目一杯使用しています。本棚の側面を片開き戸の脇に張り出した柱に沿わせて設置しています。壁と天井と建具は白く、床は明るい色のフローリングで、本棚は自然にお部屋の空間に馴染んでいます。背面に巾木よけのカットが施されているので壁面にぴたりと沿わせて設置されています。

ワンルームマンションの限られた空間に浅く大きな壁面収納が付け加えられています。本棚にはまだたっぷりと余裕がある状態で、主に単行本が納められています。奥行きのあるファイルボックスや高さのある書籍などは、最上段に配列しています。本棚の背面と棚の上部には壁が見えていて、脇の柱も本棚の奥行きよりも幅広く見えているために、室内空間には余裕が感じられます。

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マルゲリータの本棚は、厚さ15mmの縦板と横板のそれぞれに切れ込みを入れて、相互に嵌合させて組み立てられています。両端の側板と横板とは最小限のボルトで固定され、ボルトによって両脇から挟み込まれるような力が働いています。側板にはボルトの頭が整然と並ぶ様子が見えて、この面のアクセントになっています。本棚の四隅のセルに配置されたブレース材によって全体の平面方向への剛性が確保されていますので、背板をつける必要がありません。棚板を通して背後の壁面が見える構造になっていて、180mmの奥行き全てを収納に活用することができます。背面には巾木をよけるカットが標準仕様で施されています。

縦板と横板とは短いスパンで固定されているので荷重に強く、重いコンテンツをたっぷりと収納した場合にも棚板に撓みが生じることはほとんどありません。奥行180mmの本棚の1コマあたりの耐荷重は約20kgあります。部屋の天井や梁に合わせて本棚の高さを調整したり、配置するスペースの形状やサイズに合わせてカットしたりなど、様々なオーダー加工が可能です。

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棚板はグリッド状に整列しています。コンテンツに合わせて棚板を動かすのではなく固定されたグリッドにコンテンツを当てはめていくという発想で作られているので、本棚の最前面には常に棚板の描く幅15mmのグリッドラインが現れます。また、ブレース材による斜線はコミックの効果線のような視線の動きをもたらします。これらのラインがそれぞれのセルに納められたコンテンツの形状や色彩やボリューム感、あるいは何も置かれていない空間をビジュアル的に統合して、壁を垂直に覆う大きな本棚の外観をまとめていきます。

本件ではブランクのセルや余白の多いセルが多いので、白い大きな壁の前にネットが張られたようにも見えています。コンテンツが収まっている部分と背後の壁がよく見えるゾーンと、影が深いゾーンとが連続し、不安定な印象にもなりかねないところですが、棚板の描く整然としたグリッドが強い印象で視界に入ってくるために全体のイメージは統合されています。このグリッドラインがハイライトになって壁面を広く覆い、セルの内部に柔らかく反射しあう間接光がワンルームマンションの空間に奥行きを感じさせています。横に大きく広がる壁面収納には全体に風通しの良さが感じられます。これは、木材で組み上げられた格子状の模様から連想される「障子の桟」が「次の間」へのイメージの広がりを内包しているためなのかもしれません。

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この本棚は、そのプロダクト名 “コミック本棚”が示すように、コミック本を収納することに特化してデザインされた本棚です。最上段と最下段以外のセル内部の有効寸法は、幅325×奥行180×高さ200mmありますから、棚にコミック本を納めると、背表紙が正面から少し入った位置に横一列で並びます。コミック本はもちろんDVDCDBlu-rayなどのディスクや文庫本や新書など小型の書籍の収納にも適しています。納めたコンテンツの背表紙がよく見えるので、探しているモノのありかは一目でわかります。

この本棚にコミック本などの小型の書籍が充填されると、その背表紙によって密度の濃い色面が出来上がります。それぞれの色彩や字配りや文字のデザインは強い主張を持つので雑多な混色の色面になる一方で、数十巻に及ぶ長編コミックともなると今度は背表紙のデザインが揃ってボリューム感が強調されて、本棚の上でまさしく「圧巻」という言葉が相応しい様相を示します。

小型の書籍やCDケースなどはほぼ定型なので、本棚に並べるとそれらは横長の太い帯状の集合体になり、壁の上に水平に積み重なります。この帯状の集合体が縦板によって短いスパンで均等に区切られ、常に固定されたグリッド上に並びます。このようにして、それぞれのコンテンツは雑多な集合体から安定した光景へと進化して壁面を彩っていきます。

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奥行180mmの本棚でお使いいただける専用のオプションツールをご用意しています。「奥行180mm専用 整理ボックス」「奥行180mm専用 整理ボックス2列」はセルに収まる専用の収納ツールです。「トレー」は組み立て式のオプションで、スリ桟付き側板を本棚の縦板にビスで止めて3枚のトレーを乗せてお使いいただくツールです。これらのオプションツールを活用して「見せない収納」を形成する事で、ワンルームマンションの空間をミニマルに整えていく事が出来ます。

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マルゲリータお客様使用例をYouTubeでもご紹介しています。