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アトリエの本棚に 壁一面の本棚 奥行350mm / Shelf

北海道札幌市の「株式会社 鈴木理アトリエ」様のアトリエ部分に「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」を導入いただきました。

設計事務所本棚

住宅兼用の設計事務所で中二階になっている部分がアトリエです。そのスペースを1階から見上げたところに本棚を設置していただきました。階段を上がった突き当たりの壁面に建築の敷地模型が飾られています。その右側に本棚が設置され、さらに右側には2人並んで着席できる大きなデスクを擁したアトリエのワークスペースが広がり、その先の壁面からは外光が取り入れられています。アトリエは勾配天井になっていて、木製の梁があらわれています。この梁下の高さに合わせて本棚の高さを調整して最上段をカットしたので、本棚は縦6コマ×横7コマとなりました。短いスパンで並んでいる梁、天井板と床材には無垢の木材が使われており、その構造体の間を縫うように本棚が設置されています。

壁面には合板パネルが貼りめぐらされていて、パネルは棚板を通して背後に見えていて、その質感は大型の本棚と調和しています。住居であり職場でもあるこの建物は、木材が持つ有機物独特の触感に囲まれて、ここで働き、また暮らす人たちの温もりが感じられるような、居場所としての心地よさをにじませています。

アトリエの本棚

本棚の低層部である下から4段目までには、大型の書籍や嵩高いファイルなどが数多く収納されて視覚的な重心を安定させています。一方、上から2段目を中心にした高い位置にはスタディ模型が飾られています。このゾーンは立った姿勢で視線が届くので、アトリエへと続く通路を歩く度に模型の姿が視界に入ってきます。スタディ模型は、平面に書き起こした図面からボール紙やスチレンボードなどに切り抜いて組み立て立体化した模型です。実際に建物を建てた状態をより具体的に形にして、間取りのボリューム、窓や扉のサイズ感やバランス、光の入り方などを、建築士とクライアントが直接擦り合わせて検討するために作る大切なツールです。いくつものスタディ模型が立方体の形に切り取られた空間に飾られています。アトリエに出入りする動線上にこうして模型が並んでいる様子はミニュチュアの町並みの中を歩いているような錯覚すらも起こしそうなほどに、住まい創りのクリエイティブな工程における熱のこもったシーンを想起させています。現在進行形の物件や、すでに検討段階を終えた物件、完工した物件など、実績の記録として残されている模型のひとつひとつが確かな足跡として光彩を放っています。

ランドスケープのデザインも得意とされているこちらの設計事務所の特徴を示す敷地模型が、本棚の左側の壁面に立てかけるようにして置かれています。極めて個性的なインテリアとして、階段の下からアトリエ方向を見上げたエリアのフォーカルポイントになっています。最上段のセルには受賞の実績を示す賞牌などが飾られています。本棚の縦板の先端が描く細いラインが梁の力強いラインとコントラストを作って、天井の傾斜が形づくる室内上部の空間を印象的に縁取っています。

設計事務所の本棚

マルゲリータの本棚は厚さ15mmの縦横の棚板に切れ込みを入れて相互に嵌合させて形成されています。両端の側板と横板とは最小限のボルトで固定され、ボルトによって両脇から挟み込まれるような力が働いています。四隅のセルに挿入されたブレース材によって全体の平面方向への剛性が確保されているため背板をつける必要がなく、棚板を通して背後の壁面が見える構造になっています。最下段の左から2列目の壁面には電源のコンセントがありますが、壁の前に本棚を置いてもコンセントの機能を潰さずに電源が確保されています。
格子状に組み合わさった縦板と横板は固定されているので動かすことはできません。全荷重を受ける縦材を均等に配置し横材のスパンを短く設定することで、重いコンテンツを大量に収納した場合でも棚板はほとんど撓むことがありません。

アトリエの本棚

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