千葉県のマンションにお住いのお客様です。そのリビングに「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」を設置いただきました。このリビングには小上がり和室が隣接し、そこと同じ高さでフローリングの室内が続きます。本棚はそのフローリングスペースのアルコーブに置かれています。本棚の左側にあるカーテンボックスを避ける形で、下部にあるコンセントも使えるスペースを残しつつ、幅5コマのサイズが整然と収まります。
現在は展示スペースとしてフィギュアや陶器が飾られていますが、今後大量にある書籍やLPレコードを収納される予定だそうです。
梁の下端に段板を合わせる
本棚の上部は梁避けの加工が施されています。その加工は梁の下端のラインと本棚の横板が重なるように設定されています。それに応じて本棚の上部は割り付けが変わりますが、梁の下端ラインと本棚の棚板が重ねることにより本棚のセルの中に梁による段差は見えず、梁そのものの存在感を感じさせない綺麗な収まりになっています。
小上がり和室
「小上がり和室」とは部屋の一部分の床を少し上げて畳を敷いたスペースを言います。リビングの一部に設置されるケースが多く空間の中にメリハリが生まれ、部屋を広く見せる効果があります。和室に於ける床の間の感覚と同様の「部屋全体に於ける床の間」とも捉えられる日本独自の空間です。また壁を増やさずに開放感を維持したまま、自然にゾーニングすることもこの小上がりスペースの特長です。
本件に於ける小上がりスペースは和室と洋室のそれぞれのステージを持つため、「和室では寝転んで寛ぐ」、「洋室ではリクライニングチェアを置いて寛ぐ」といった2つの異なる様態を1つの空間で楽しむことができます。
また和室と洋室の間には間仕切りがあり、それぞれを完全に仕切ることも可能です。個の空間を作りたい場合は間仕切りを使用して和室に籠る、反対に間仕切りを開放すると和と洋の対比を楽しむ空間の使い方も可能になると言ったフレキシブルな用途に応えます。フローリングの床の上に置かれたその本棚はその両者に呼応します。
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