都内の戸建て住宅にお住いのお客様です。ドライエリアに面した地下室にお子さんの遊戯室があります。そこのコンクリート打ち放しの壁を挟んで少し奥まった位置に「Shelf 壁一面の本棚 奥行250mm」を天井目一杯まで梁を避けながら、また階段の段板もかわしながら、立体的に複雑な状況の中、綺麗に収めておいでです。
この場所の存在は居室からはもちろん、反対側にある蹴込みのない階段の段板の隙間からもそのスペースは認識出来ます。そこから見るとドライエリアに抜ける気持ちのいい空間です。しかしその一方で用途的にはややもするとデッドスペースになりがちなゾーンとも言え、収納スペースという観点で見るとやはり何か置きたくなるといったニーズが優ってしまうかもしれない難しいスペースでもあります。
その場所を天井目一杯まで収めた本棚の上部には家族の書籍関連が並び最下段を含めた下方のセルにはお子さんの玩具をボックスに入れながらコンパクトに収めておいでです。打ち放しコンクリートの壁に半分隠れて少しだけ居室側にその姿を現している様子は、まるでその奥にそのまま続くかの印象をも与え、空間を奥深いものにしています。
ここで特に室内に於ける打ち放しコンクリートとシナ合板の素材としての相性は非常によく、ストイックな気配が漂います。またそこに置かれた観葉植物も効果的でドライエリアに繋がる気持ちのいいスペースになっています。
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