FILE 347

ワンフロアオフィスのリノベーション 壁一面の本棚 奥行350mm / Shelf

前田建設工業株式会社 関西支店様のオフィスにおいて、ワンフロアをワークスペースと打合せ、資料、設計室等の小部屋に仕切る間仕切り兼収納として「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」をお使いいただいています。

大規模オフィスリノベーション 本棚

今回の大規模オフィスのリノベーション、まずは5台の本棚によってフロア全体が大きく間仕切られます。その間仕切りを起点として直交する形で会議室、開発室、資料室等の小部屋が作られていきます。この様に全体に大きなグリッドを被せ、そのグリッドを基本にしながら細部に至る平面計画がされています。そのグリッドの役を担っているのが本棚です。

本棚だけで間仕切る

本件ではワンフロアの一角を本棚だけで仕切りその内部に廊下を作りに社内会議室、資料室等の小部屋を構成しています。全て本棚で間仕切っているため壁面が資料の収納と展示を兼ねます。また前面には「専用カセット」を配置することにより適度な目隠しとしてもご利用いただいています。また本棚同志は上部に繋ぎを設けることで互いに連結されていて平面的な剛性を高めているのもこれまでにない手法です。

本棚のセルを収納に兼ねる

廊下及び室内に面したセルは共有の書籍を入れることにより壁面が収納を兼ねた効率的な使い方になっています。また共有の文具等は「専用カセット」に収納し見せない収納としてご利用いただいています。

オリジナルの予定表、カレンダーを作成

セルのサイズに合わせてオリジナルの掲示板を作られています。ここにはカレンダー、各スタッフのスケジュールを共有するボードを作成し嵌めこまれ見やすい高さに置かれています。

前田建設工業の大規模オフィスの間仕切り本棚
オフィスリノベーション 間仕切り本棚

工事を伴わないリノベーション

特筆する点としてはそれを大手のゼネコンである前田建設様が実行しているという点です。一般的には内装工事、建築工事に於いては、その工事に関わる業種が多いほど専門職種が必要となりその仕事の大小に関わらず複数の単一技能工が発生し、そこにかかる費用がそれなりの金額に膨れていきます。しかるに工事費用を削減するためには、複数の単一技能工ではなく一人の多能工が出来る複数の工事内容にする、すなわち不要な工事は極力その工事そのものが無くてもいい様な設計にする。要は少し器用な人がいればその人一人で出来てしまう様な工事内容を目指すと費用そのものを削減していく方向に向かいます。

同時にこの点は仮に将来的にオフィスを移転しようとする場合、もしくは模様替えをしようとする場合も同様で専門工を必要としなく工事の費用が殆ど生じないという利点があります。

オフィスリノベーション事務所・オフィスを本棚で仕切る

専門工でなくても出来る工事内容にする

これは工事そのものがノックダウン形式という「出来たモノを置くだけ」「出来たモノを組み立てるだけ」という内容に繋がります。すなわち現場では材料のカット、接着、ビスを使った取り付け、塗装等は極力行わず組み立てるだけの工事内容、素人で出来る工事にする、という取り組み方です。取り付けと言われる箇所は嵌合、ボルト締め、置くだけですべてが代用される工事です。
近年の工事現場、特に住宅メーカーの工事内容はかなりこれに近い形を目指しています。現場で発生するゴミの殆どが梱包材と言われているほどに現場では工場で出来たモノを組み立てていくだけという方向に向いています。

オフィスリノベーション間仕切り本棚
オフィスリノベーション空間の間仕切り本棚
オフィスリノベーション間仕切りインテリア

収納を兼ねた通路。間仕切りを本棚が兼用しているので全ての壁は収納を兼ねた形になります。背面板を取り付けることによって使う側が決められます。同時に「専用カセット」によって適度に視界を遮ぎるという効果もあります。

会議テーブルオフィスリノベーション

本棚で間仕切られた打ち合わせ室には会議テーブルとして、「Tavola ダイニングテーブル スチール脚(L型)」をお使いいただいています。

集成材を使った会議用テーブルオフィスリノベーション
会議用テーブル
間仕切り収納オフィスリノベーション
オフィスの間仕切り収納本棚

ノックダウン方式

一般的にノックダウン方式は「ユーザーが組み立てる形式の商品」として捉えられがちですが本来ノックダウン方式とは主に自動車メーカーで部品セットを外国に送り、それを現地で製品に組み立てて販売する方式を言います。
・空隙部分の多い完成品よりも部品をまとめて空隙を減らした方が体積としての輸送コストが安い
・現地の安い労働力を組立てに利用できる
・安定した部品による質の高いの製品を供給できる
がその理由です。関税の問題、組み立て工場の必要性等メリットばかりではありませんが一般的にはこと自動車メーカーにおいて確立した方式です。

オフィス間仕切り本棚

ノックダウン方式の家具

そしてノックダウン方式を謳う家具の場合、その自動車の場合と根本的に異なるのが組み立てがエンドユーザーであるという点です。即ち部品の集合体がそこでは商品になっているという事実です。組み立てが現地工場とは言えプロが慣れている仕事の一環の中で組み立てる場合と初めてそれを見て見よう見まねで組み立てるのは雲泥の差があります。しかるにノックダウン家具の場合には前述でもあったように接着剤、ビスの使用、は言うまでもなく「初めて見た人にも分かる」というユーザーフレンドリーのプロダクトであるべきと考えます。

プロである大手ゼネコンのスタッフが採用したノックダウン方式の家具を使った工事を伴わないリノベーション、その一角に参加できたとのは大変嬉しいことです。

オフィス間仕切り本棚

ここでは本棚の最上部を同一素材で水平材を渡し更にお互いに直交する本棚を一段の梁型の部材を渡すことによりXY方向の剛性を保ち天井に固定することなくお互いに自立する形をとっています。

オフィス間仕切り本棚

この事例と関連するプロダクト

Shelfシリーズ / 壁面を天井やまで最大限に活用できる壁一面の本棚。専用の収納ボックスもある組み立て式。

Shelfシリーズ

壁面を天井やまで最大限に活用できる壁一面の本棚。専用の収納ボックスもある組み立て式。

Tavolaシリーズ / ダイニングテーブル、コンソールデスクを中心にしたシリーズ。座卓、文机も。

Tavolaシリーズ

ダイニングテーブル、コンソールデスクを中心にしたシリーズ。座卓、文机も。

マルゲリータお客様使用例をYouTubeでもご紹介しています。