渋谷区にある築年数は経ってますが構成のしっかりとしたマンション。このマンションのリビング、寝室、廊下に、それぞれ「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」および「Shelf 壁一面のコミック本棚 奥行180mm」を設置いただきました。
壁面収納を間仕切りとして両面から使う
リビングの入口付近に、天井まで届く高さの本棚を設置し、空間を大きく二分する間仕切り兼壁面収納としてお使いいただいています。本件では、本棚の表裏を明確に分けるのではなく、両面から使える収納として構成されています。奥行き350mmの本棚は、A5サイズの書籍であれば両側から収納することができ、A4サイズの書籍についても配置を工夫することで、双方から利用できる収納量を確保しています。また、セルの寸法に合うIKEAの紙製ボックスも組み込まれており、こちらも両側から出し入れできるように配置されています。書籍と収納ボックスを組み合わせることで、見せる収納と隠す収納が共存し、間仕切りとしての機能に加えて、リビング全体の収納力を高める構成となっています。

専用アクセサリーで作り出された光の道
リビングの入口側から本棚を見ると、『メアリー・ポピンズ』や『ハリー・ポッター』などの書籍が並ぶセルが縦方向に連なっています。この部分には専用アクセサリー「本棚の中の棚」が設置されており、収納の奥に小さな余白が生まれています。その余白が光の通り道となり、反対側から差し込む陽光が本棚の中へと入り込んでいます。
セルの中には、小さな人形や腕時計などが置かれており、逆光によってそれらの輪郭がシルエットとして浮かび上がります。反対側から見ると、光が当たる部分だけが明るく際立ち、その周囲が暗く沈むことで、小さな舞台装置のような表情が生まれています。同様に、他のセルにも書籍や収納物の隙間を通して光が入り込み、本棚の中に複数の光の通り道が形成されています。本棚を間仕切りとして両面から使うことで、単に空間を仕切るだけでなく、隣接する空間の気配や光を適度に取り込み、リビング全体に奥行きを与えています。

部屋のパーティションとして
また、この空間では、多彩な趣味に関わるものとともに、ペットのケージも配置されています。それぞれのケージは適切な距離を保ちながら置かれており、本棚がその間を穏やかに区切る役割を果たしています。本棚は、部屋を完全に分断する壁ではなく、広い空間の中に置かれた家具やケージの領域を緩やかに整理するパーティションとして機能しています。背板のない構造により視線や光を適度に通しながら、空間に一定の区切りを与えている点が特徴です。さらに、本棚の上部はフラットな天板仕様となっており、その天板と梁、天井との間に書籍を挟み込むことで、天井方向に突っ張るような転倒防止の工夫が施されています。一般的な転倒防止金具とは異なる方法ですが、室内の状況を活かした、非常にユニークな固定方法となっています。

両面から使える間仕切り本棚
壁面の小物類は、IKEAの紙製ボックスにまとめて収納されています。8つのボックスが本棚のセルに収まり、白いフラットな面をつくることで、壁面全体に安定した印象を与えています。その白い面には、持ち主だけが内容を判別できる手書きの目印が記されています。実用的なメモでありながら、同じ調子で繰り返される文字がパターンとなり、壁面にグラフィカルな表情を加えています。紙製ボックスによる白い面だけでなく、同じサイズの書籍がまとまって並ぶセルも、壁面全体を引き締める要素となっています。
上部のセルには、専用アクセサリー「本棚の中の棚」を用いて小さな棚が設けられ、その上に菊版の書籍が並べられています。背表紙のデザインが統一されているため、ここにも整った面が形成されています。さらに下部には、大型本のスリーブがまとまって収められたセルがあります。スリーブの色やサイズが揃っていることで視覚的なばらつきが抑えられ、収納量の多い壁面でありながら、全体としてすっきりとした印象にまとめられています。


本棚の上部
本棚の上部は、フラットな天板仕様となっています。棚の上に天板を設けることで、本棚上部と梁・天井との間に生まれる空間も収納スペースとして活用されています。梁が最も低くなる部分と本棚との間には書籍が挟み込まれており、この書籍が天井方向への突っ張りとして機能し、転倒防止の役割を果たしています。一般的な転倒防止金具とは異なる方法であり、室内の形状と収納物をうまく利用した、他ではあまり見かけないユニークな工夫です。
マンションの天井まわりは、梁の出方が複雑で、場所によって高さや形状が異なることがあります。本件では、その梁の形状に合わせて本棚のサイズを調整し、梁下にきれいに収まるように設置されています。天井までの高さを活かしながら、既存の建築条件に無理なく納めている点が特徴です。

寝室の壁面収納
ここからは寝室の事例です。
寝室にも本棚を設置いただき、壁面収納としてお使いいただいています。こちらは「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」で、壁面全体を覆うように配置されています。リビングの本棚が間仕切りとして機能していたのに対し、寝室の本棚は壁に沿わせる形で設置され、収納棚であると同時に、趣味の世界を展開する展示棚として利用されています。各セルには書籍や小物、コレクションが収められ、それぞれに異なる表情が生まれています。ひとつひとつのセルが小さな展示空間のように構成されており、壁面全体を眺める楽しさがあります。寝室という私的な空間の中に、持ち主の関心や記憶が集積された、密度の高い壁面収納となっています。

セルに展開する小劇場
中央の列は、戦車のプラモデルがディスプレイされたゾーンになっています。背景のパネルや照明器具も配置され、独自の世界観が作り出されています。また、右側のセルには綾波レイのフィギュアが主役のディスプレイがされています。このセルにはフィギュアの他にカメラとUSBメモリだけが置かれており、空間の余裕が他のセルとは大きく異なり、持ち主の特別な思い入れが伝わってくる空間となっています。
さらに、航空機のプラモデル、江戸時代特集など、セルごとにテーマが分けられ、それが壁面に垂直に積み上げられている様子は圧巻です。



この事例と関連するプロダクト

壁面を天井まで最大限に活用できる壁一面の本棚。美術全集、画集など大型本の収納に。

天井まで目一杯、壁一面を本棚に。コミック本、文庫本を納める薄型本棚。



