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親子で使うワークデスク兼学習机 カウンター付き本棚 / Shelf

都内のマンションにお住まいのお客様。
ご主人の書斎に「Shelf カウンター付き本棚」を設置いただきました。カウンター部分はサイズオーダーにより制作されました。

ワークデスク兼学習机

白い壁と天井に窓から入る光が反射する、明るい書斎の壁に沿って「Shelf カウンター付き本棚」を設置していただきました。壁の右端に張り出している柱に側板を沿わせて設置されたカウンター付き本棚は、背後の壁の幅に合わせて縦7コマ×横6コマです。縦7コマ×横7コマ規格の製品の1列分をカットしてあります。本件では左端の列にはカウンターがない形状で制作したので、カウンター部分の幅は5列分になっています。カウンターの左側は、お子様の学習机としてもお使いになっています。

ワークデスク

「Shelf カウンター付き本棚」は「Shelf 壁一面の本棚」を基本形にして作られています。下段3枚目の横板を前方に450mmに伸長してカウンターとし、両端の側板と中程の縦板を前面に張り出して脚部を形成してカウンターを支える、本棚とカウンターが一体化した製品です。本棚は厚さ15mmの棚板で形成されていますが、カウンターにした横板だけは板の厚みを24mmにして、机上で作業する際の荷重に対応しています。本棚は無塗装の素地仕上げですがカウンターはお手入れがしやすいウレタンクリア塗装で仕上げています。また、ヘビーなご使用に対応する「透明塩ビマット」のご用意があります。

デスクで仕事や学習をする際には手近な位置に本棚があると便利です。事務机の上に書類が山積みになっている様子や、小型のシェルフがセットされた学習机はよくありますが、これはコンパクトなスペースを手軽に形成する方法だとも言えます。ただ、シェルフ上部の壁面の活用を配慮すると、大型の本棚とデスクを一体化させたマルゲリータのカウンター付き本棚の優位性が際立ちます。奥行き450mmのデスクは奥行き350mmの本棚と連結しているので、ワークスペースには合わせて800mmの奥行きを持つ平面が広がります。さらにその上方には本棚が垂直に積み重なって天井までのスペースを占めます。椅子に座った姿勢で手に届く範囲によく使う文房具や資料や辞書などを集積させるなど、この配置を活かしてコックピットのようなフォーメーションを作り出すことが可能です。

学習机

本棚は、縦板と横板に切れ込みを入れて相互に嵌合させて組み立てられています。両端の側板と横板とは最小限のボルトで固定され、ボルトによって両脇から挟み込まれるような力が働いています。四隅のセルに挿入されたブレース材によって全体の平面方向への剛性が確保されているため背板をつける必要がなく、棚板を通して背後の壁面が見える構造です。また、棚板の奥行き全てを収納に活用することができます。格子状に組み合わさった棚板は、縦横のスパンを短く設定してありますので、重いコンテンツを隙間なく充填しても棚板にはほとんど「たわみ」が生じることがありません。

カウンター付き本棚は床と接する面積が広いので、地震等の水平応力に対する安定性があります。また、本件では天井と棚板との隙間がほとんどないため、万が一、前のめりの方向へ倒れる力が働いたとしても、棚板が天井にかかって転倒を防止します。本棚の最下段には棚板がないので、この段にコンテンツを収納する場合には直接フローリングの上に配置します。

本棚の幅は、背後の壁の幅に合わせて6列に調整されています。本棚の左側の壁面にはクローゼットにアクセスするための引き戸があり、この引き戸を生かすために左端の列の前にはカウンターを張り出さないことにして、5列分のカウンターを制作しました。カウンター下のスペースは、右側が大人用で3列分が、左側はお子様用で2列分の幅が確保されています。親子で椅子を並べて座り、一緒に勉強したりパソコンを操作したりすることが可能なスペースが出来上がりました。

本件は、マンションの室内という空間に大型家具を配置する際に現れてきた課題をひとつずつクリアして、大掛かりなリフォーム工事をすることなく大容量の本棚を備えたワークスペース兼学習スペースを作り上げた事例です。

ワークデスク兼学習机

本棚には、書籍、ファイル、教科書、ノート、嵩張る書類の束、キャラクター人形や製品の箱など、大きさも色も機能もさまざまなコンテンツが収納されています。これらは壁の前の奥行き350mmの天井までの空間に垂直に積み上げられています。仮にこのコンテンツを床の上に直接置いたとしたら、途中で傾いて崩れ、コンテンツの全容を把握することも、必要な時に探し、取り出して使用することも困難になってしまいますが、本棚のグリッドにコンテンツを納めたことであるべき場所に配置された状態になっています。そして、本棚の最前面には常に棚板の描く幅15mmのグリッドラインが見えています。コンテンツが作る「混色の地模様」の上に整ったグリッドラインが現れている、という大きなビジュアルが壁面に形成されて、部屋の一面にダイナミックな壁画が描かれたような状態になっています。


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Shelfシリーズ / 壁面を天井やまで最大限に活用できる壁一面の本棚。専用の収納ボックスもある組み立て式。

Shelfシリーズ

壁面を天井やまで最大限に活用できる壁一面の本棚。専用の収納ボックスもある組み立て式。

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