静岡県浜松市西区の入野古墳北側隣接地で進められているJaja’sプロジェクト私設図書館。「Shelf 壁一面のA5判本棚奥行180mm」、「Shelf 壁一面の本棚 奥行250mm」、「Ladder マガジンラック 3 列タイプ」を導入いただきました。そのオープン間もない図書館の様子です。
右側の壁の「Shelf 壁一面のA5判本棚奥行180mm」縦10コマ×横5コマの更に右側の壁面に「Ladder マガジンラック 3列タイプ」を導入していただきました。マガジンラックの右側の一角には外光の入る腰窓と外部に通じるバックドアがあります。このドアの正面にあたる壁面に「Shelf 壁一面の本棚 奥行250mm」縦7コマ×横5コマが設置されています。ここにはチェアが一脚置かれ、静かな隠れ場所のような空間になっています。
マガジンラックのシリーズ名「Ladder」とは、梯子の意味です。梯子のように壁に立て掛けて使うシンプルなスタイルの木製収納ラックで、しっかりした存在感と機能を備えながら家具とまではいかない風情を漂わせた、気軽でライトなインテリアです。Ladderのシリーズは壁に立て掛けるだけのプロダクトで、バリエーションとしてCDラック、DVDラック、ラダーラック、楽譜棚、そしてこのマガジンラックがあります。建具職人によって伝統工芸のように精緻に作られているプロダクトそのものは構造的に必要な最小限の部材の組み合わせによって構成されているため、軽くて強くて収納量があり、同時に常に仮置きのような軽さを持っています。使用頻度の高いモノを手に取りやすいように配置しながらシンプルな見せる収納を形作ります。
「Ladder マガジンラック 3列タイプ」はA4より大きい大型雑誌を3冊ずつ5段に配置して15冊を収めることのできるサイズです。読みたい本や雑誌をすぐに手に取ることができる高い機能性を持つと同時に、並べられた表紙はインテリアを飾るアートワークともなります。素材にはMDF・ナラ天然木突板貼りを使用しており、素材が持つナチュラルな風合いを大切にした仕上がりです。
縦材が雑誌を受けるL字型の横材と嵌合する形で組み合わされています。横から見るとこの様な納まりになります。
本件ではマガジン、写真集、映画のパンフレットなどが並べられています。上から2段目をブランクにしていますが、マガジンラック背面の縦材がまるで格子窓のように見えていて、この背後に異世界へとつながる秘密の窓があるかのような印象をもたらしています。
バックドアから入った正面にあるカフェのカウンターの左側の壁には「Shelf 壁一面の本棚 奥行250mm」縦7コマ×横5コマを設置していただいています。背後の壁はそこだけ色が違うアクセントウォールになっていて、棚板と収納された書籍の間からグレーの壁が垣間見えていて、棚板の色との鮮やかなコントラストがスタイリッシュな雰囲気です。
本棚はこの壁面の床から天井までを覆っていますが、高い天井と縦材の上端との間にはスペースがあって天井付近に風通しの良い抜け感を作り出しています。また、最上段の天板のないセルは少し背の高いコンテンツを収納するのに適しているために大型の蔵書の定位置になっています。
奥行250mmの本棚は一般的な本棚の標準サイズで、最上段と最下段以外のセルの内部有効寸法は幅325×奥行250×高さ335mmあります。美術書、図鑑、図録、写真集、画集などによくある、A4判よりもやや大きな規格の書籍でも収納することが可能な寸法です。
図書館には多くの蔵書が置かれています。閲覧スペースの机の上方2段のコマには新書や文庫が充填され、部屋を取り囲む壁は5台の本棚で覆われていて、床から天井付近まで書籍が満ちています。ここに集まる読書好きなお客様は、お気に入りの席につき、お気に入りの本と向き合い、お気に入りの飲みものを楽しみながら時を過ごします。その特別な場を包み込む壁面には、大量の本の背表紙が作りだす賑やかな色面が広がっているのですが、棚板の見附の描く細いグリッドラインで均質に覆われることによって大きなタペストリーがかけられたような印象が生まれています。大量の書籍が内包するエネルギーと壁一面に広がる様々な色彩は、細かく区切られて整列したセルによって鎮静化されて、読書とお茶と静かな語らいにふさわしい環境へと昇華されています。
この事例と関連するプロダクト
壁面を天井まで最大限に活用できる壁一面の本棚。専用の収納ボックスもある組み立て式。
梯子のように立て掛けて使う収納ラック。モノを美しく見せながら収納、展示。