前回ご紹介した、扇型に配置された「Shelf カウンター付き本棚」の部屋の続きです。
夜間はDyson Lightcycle Morph フロアライトとデスクスタンドを用いてそれぞれのカウンター面を間接照明で照らしています。フロアスタンドはそのまま向きを変えればベッド用の照明にもなります。また引っ掛けシーリングに取り付けたシーリングライトはプロジェクターpopIn Aladdin 2(ポップインアラジン 2)に変わります。
プロジェクタースクリーン
正面に見えるのがプロジェクタースクリーンです。プロジェクタースクリーンは対応型スクリーンです。
●自立型
●壁掛け型(タペストリー型)
●吊り下げ型
があります。ここでは吊り下げ型を使用、特に住宅でカーテンボックスがある場合は巻き上げ時にその中に隠蔽することが出来るので効果的です。巻き上げには手動巻き上げと電動巻き上げがありますが付属のリモコンを使う事で自動的に昇降ができる電動巻き上げ式は便利です。
家庭でホームシアターとして使う場合はスクリーンの比率は16:9のワイドタイプが一般的です。スクリーンを選ぶ際には取り付け方法とサイズ、更に収納性こそが最も気を使わなければならい点と言えます。
男の書斎
昨今の働き方改革や働く女性の割合の増加に伴い、男性が家にいる時間が長くなるケースが増えています。その場合、女性が自身の居場所として「書斎スペース」を希望するかどうかが問われます。家事を主に男性が担当し、女性が家にいる時間が極端に少ない場合、女性が書斎スペースを欲しいと思うかというと、答えはおそらく否です。そうなると、書斎が必要な理由は以下の点に集約されると言えます。
・男性が日々の仕事の疲れやストレスから解放され、自分だけの空間でゆっくりと本を読んだり趣味に没頭したい。
・家族の誰も興味がないコレクションをきれいに飾れる空間が欲しい。女性の場合、こうしたコレクションの欲求があっても、その展示の場はリビングなど、家族と共有できる空間に設けることが多いでしょう。
・仕事(在宅勤務であれ自分の仕事であれ)に集中したく、その間に家事をしたくない。
このように、書斎スペースは個々のニーズに応じた空間として機能し、特に個人のリラクゼーションや趣味、集中して取り組みたい仕事のための場として、多くの家庭にとって重要な存在となっているのです。
ポップインアラジン
さらに、スクリーンを下して天井に取り付けたpopIn Aladdin 2(ポップインアラジン 2)を使用することで、扇型に開いた面をスクリーンとして利用し、ホームシアターとして機能します。popIn Aladdinそのものは引っ掛けシーリングに取り付け、そこからAC100Vの電源を取り、WiFiでネットに接続します。WiFiルーターさえあればその他の工事は不要で、自分で照明器具を取り付ける感覚で設置が可能です。映像を観ないときは、天井付けのシーリングライトとして使用できます。また、スマホ対応になっているため、部屋で受信できるWiFiとpopIn Aladdin、スマホを接続して設定を行うことができます。さらに、リモレスを使用すれば、音声でネット接続やテレビのチャンネル操作が可能です。画面サイズは、約6畳間で100インチ程度になります。
映写面を作るための壁面収納
popIn Aladdin自体は天井の引っ掛けシーリングを使用して取り付けるため、床面や壁面には一切の機材が出てきません。これはこれまでになかった機器のあり方で、画期的な解決方法と言えます。唯一用意しなければならないのは映写面となるスクリーンです。理想的には、部屋の一面を横長の壁面として用意できれば、その条件を満たすことになります。
問題となるのは、その壁面の用意です。popIn Aladdinの場合、壁に直接映写することも可能です。ただし、その場合、壁が平滑で模様がないことが前提となります。マンションや戸建て住宅でよく見られる白系統のビニールクロスの壁紙であれば、基本的に問題なく鑑賞できます。しかし、画質を少しでも上げたい場合は、市販の映写用対応スクリーンを用意することをお勧めします。
ここでは、日中は窓として開放されている面の天井にあるカーテンボックス内にプロジェクタースクリーンを設置し、リモコンで上下させる方法を採用しています。いずれにしても、「空いている壁面」が必要となります。そのために壁面に収納を集約し、ある面を壁一面の壁面収納とすることで、収納物が集約されて「空いている壁面」ができるという結果が得られます。最終的には以下のような構成となります。
- popIn Aladdinの映写面のある壁
- 壁一面の壁面収納のある壁
このようにして、効率的な空間利用と機能的なデザインが実現されています。
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