神奈川県の戸建て住宅にお住いのお客様、2階リビングの一角と1階のご主人の趣味の部屋にそれぞれ「Shelf 壁一面の本棚」を設置いただきました。
まずはリビングルームのご紹介です。リビングの一面はそのままオープンにこの家の共有スペースに繋がります。その反対側のL字型の壁面に「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」と「Shelf ロータイプ本棚」をコーナー部で少し距離をあけて置きながらL字型に配置されています。大きな窓がある面はその窓下に天板が来る様にロータイプの本棚が置かれています。一方ハイルーフの方の本棚はその窓の位置に合わせて本棚の背面を加工、窓の下枠の見込み分15mmを切り取る形で背面を加工しハイルーフから入る陽光が本棚に遮られない様な工夫をされています。結果この横一列だけが水平窓をそのまま受け継ぎながら開口部として存在しているかの印象を与えます。その水平窓の上部は市販の白いボックスが等間隔で並び、日常の雑貨等が収納され見せない収納となっています。
またこの本棚は室内の視界から奥まった位置にあるので、最初はロータイプの本棚から順に視界に入ってくる見え方も特徴的です。
本棚部分
本の収納としてお使いいただいている本棚部分では「本棚の中の棚」をお使いいただきながらコマあたりの収納量を増しておいでです。水平に設けられた開口部の2台の本棚に挟まれたスペース、壁一面本棚と壁面の作る余白としてのスペースも効果的に作用しています。
本棚の中の棚
ここでは大きな本棚のセル内を本棚の中の棚を使って有効に書籍を収納されておいでです。本棚の中の棚はセル内に入れる棚板です。コの字型をしていて、奥の本の位置を持ち上げることにより手前に本が置いてあってもその背表紙が見える仕組みです。2列と3列があり、様々な本のサイズに対応しているので、蔵書の種類を問わずに収めることが出来ます。またCD用に用意した専用棚もあります。
自宅DJ室
ここからはご主人の趣味の部屋です。建物の1階にあります。ここでは「Shelf カウンター付き本棚」のカウンター部にターンテーブル2台とミキサーを置かれその上部には頻繁に使用するLPレコードを収納、カウンター下には台車に載せたレコードが詰まった段ボールが並んでいます。更にそのカウンター部に高さを合わせる形でデスク面を伸長、ご自身で製作されたオリジナルのデスクがあり、その上にはPCとスピーカーが並び、この部屋に於けるデスクワークの中心となっています。
ひとえにDJと言ってもクラブ等の大空間でDJを行うといったほぼそれを職業とされている方と自宅で家族や友達と楽曲のテンポを合わせながら途切れない様に曲をスムーズに繋ぎ楽しむという趣味でDJをされている方に分かれます。趣味でされている方も徐々にステージを上げながらクラブ等に出ていくというケースもあり、音楽を単体として聴くのではなくそれを繋ぐことでまた新たなアートを作り出しているという繊細で楽しい世界です。
そのDJを行っていく上で必要不可欠なツールがDJブースです。DJブースは囲まれている閉じた空間というイメージが先行しますがこの世界で言われている自宅DJブースは2台のプレイヤーとその中間に置かれたミキサーを置くテーブルです。DJ機材の真ん中にあるミキサー部分を使ってスムーズに曲と曲を切り替えます。ここではロータイプの高さの本棚がその役を担っていてその下にはDJの種類によってアナログレコードやCDを整理するための棚に納められています。
餌箱（レコード箱）
この段ボールに入ったLPレコードはそのまま平台車の上に置かれ簡単に引き出せます。そのまま手前に引き出して、LPレコードを少し傾けて上から見える状態にして順に探せるシステムです。レコード店では立った状態でそのレコードを順に持ち上げる様にしてジャケットを見るわけですがここでは椅子に座った状態でもそれが出来ます。順にレコードを摘まみだしては次に移るやりかたが、その動作が早くなればなるほど、あたかも鳥が餌箱をつついている姿と似ている事からこれはその業界で「餌箱」と呼ばれていました。何気ない収納方法ですが古くからある（古くにあった）手法です。ここではそれがカートと段ボールで実現されカウンターの下に収まっています。
この事例と関連するプロダクト
壁面を天井やまで最大限に活用できる壁一面の本棚。専用の収納ボックスもある組み立て式。