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夫婦それぞれの書斎に壁一面の本棚奥行250mm / Shelf

2019/5/28

都内のマンションにお住まいのお客様。
ご夫婦それぞれの書斎に「Shelf 壁一面の本棚奥行250mm」を設置いただきました。部屋のサイズに合わせてレイアウトされ壁一面をフルにお使いいただいてます。

ご主人の書斎

壁面の幅をいっぱいに使って2台の本棚を連結させて並べ、横に9列が並ぶ、圧倒的な書籍の収納を実現しています。室内の大きな壁面に垂直の線と水平の線が描くグリッドがかかり、そこに、大量の蔵書が収まっています。本棚を設置していただいた壁面の反対側には、ワークデスクとソファが置かれています。デスクの前からソファに移れば、本棚との間の広いスペースを挟んだ、ゆったり読書のできる場所を独占することになります。

2台の本棚を連結させて設置

入口に近いところには縦7コマ×横5コマの本棚を置いています。窓に近い方は縦7コマ×横4コマの本棚ですが左側の3列は、梁の張り出し部分とエアコン稼働スペースと配管スペースを確保するために上2コマ分をカットしてあります。

2台の本棚は棚板の高さを揃えて連続して配置されています。連結箇所は左から4列目と5列目の間で見付の幅が倍になっているのですが一見しただけでは殆ど認識できない状態です。

左端の列の最上段のセルと下から2段目のセル、右側の列の上から2段目と下から2段目のセルにはブレース材が入れられて、水平面の剛性を確保しています。本棚の背面に巾木の厚みを吸収するカットが入っていますから壁にぴったりと沿わせて設置できています。

インテリアとしての本棚

このお部屋は天井も壁も白く、床も淡色のフローリングです。そのフローリングに本棚の見付けのラインがハイライトを受けて写り込んでいます。白ベースのインテリアに本棚の木材の色あいが溶け込んでいます。

本棚には背板がないので、お部屋の白い壁が収められた書籍の背後に見えています。本棚は壁面いっぱいを占めていますが、軽みを帯びた水平と垂直の組み合わせを形成する棚板と書籍が作り出して壁に映し出される陰影によって大きな壁面に柔らかいニュアンスが生み出されています。

本と積み重ねていく時間

本棚の下から2段目と3段目はソファに座ったときに正面にくる位置です。この段には作家ごとの著作集、全集、自選集などが並べられています。背表紙の文字が横一列に整然と並ぶ様子はまさに圧巻です。蔵書がセルごとにテーマを定めて集積されている部分もありますし、一つのセルでは収まり切らずに隣のセルへと拡大している部分もあります。グリッド線によって区切られた壁面は、本が大好きなこのお部屋の主にとって、大切な本に囲まれた自分だけの空間。読書体験の積み重ねを可視化して蔵書を自在に並べていける自由なフィールドのようなものなのかもしれません。

奥様の書斎

続いて奥様の書斎です。奥様の書斎にも２台の本棚を並べて設置していただいています。窓辺にぴったり収まるソファがあり、ソファに正対する壁面には本棚と直行する配置でワークデスクが、さらにお部屋の中央にはローテーブルが置かれ、落ち着いたインテリア空間を作っています。

お部屋の中の2台の本棚

縦7コマ×横5コマの本棚を２台連結させて並べていますが、こちらも一見すると大きな一つの本棚のように見えます。向かって右側の本棚の右側２列の最上段は、エアコンと配管のスペースを確保するためにカットしてあります。またこの2列は壁のサイズに合わせるために幅を詰めて製作されています。

ソファと本棚との間には150mmほどの隙間がありますから、ソファの手すりにかかる位置にあたる右端一番下のセルを活用する際にも支障はありません。左端の列と右から3列目の上から2段目および下から２段目のセルにブレース材が配されて全体の剛性を確保しています。

本棚の配置

本棚は左端の側面を部屋の壁面が屈曲する部分に合わせて設置されています。本棚背面のカットが巾木の厚みを吸収する様子がこちらの写真でよく見えます。このお部屋の入口の方向をソファから見ると扉が視界に入らないため本棚によってスペースが区切られているかのようにみえます。隣のエリアへと連携するフローリングやキャビネットの前のスペースとのつながりに、本棚の淡い色合いが介在することで、見た目にも居心地の良い空間が形成されています。