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壁3面を本棚に 壁一面の本棚 奥行250mm / Shelf

目黒区で新しくオフィスを持たれたお客様のご紹介です。
ワークスペースの壁3面を本棚で構成するスタイリッシュなインテリアです。入口から入る時もキャスター付きの可動式本棚を動かして入り、キッチンへも同様に本棚を動かして行かれます。まさにその本来であればスムースな動きをも犠牲にしても壁面すべてを本棚で埋め尽くした計画です。「Shelf 壁一面の本棚 奥行き250mm」と「Shelf 壁一面の本棚 奥行き350mm」で構成、「Shelf 壁一面の本棚 奥行き350mm」をキャスターベースの上に載せて一部可動式にすることにより、この部屋への出入りをその本棚を動かすことにより可能にしています。

可動式間仕切り本棚

▼入り口からワークスペースを見る

本棚を透かしてワークスペースが見えます。突き当たりの壁面には、床から天井までを覆う形で縦7コマ×横5コマの本棚が2台設置されています。この2台は壁に沿って配置され、造り付けの家具のように納まっています。正面に見える本棚には350mmタイプ専用カセット「A4書類収納用引き出し」が2台置かれています。この専用カセットはセル内に挿入して設置するカセット式オプションツールです。作業空間で使う文房具や小型のノート、書類やリモコンや充電用コードなど細々としたモノを「見せない収納」に収めて整然とした空間を確保するために役立つと同時に引き出しの前板が視線を遮って壁面のビジュアルを引き締めます。
向かって右側の壁には縦6コマ×横3コマの本棚と、縦6コマ×横5コマの本棚が設置されています。

可動式本棚

▼ワークスペースに入る際は本棚を動かします

右側の2台の本棚はキャスターベースに載っていて、手前の方向に500mm動かせます。この本棚の右奥あるキッチンへは、本棚を引き戸のように動かして出入りします。下り天井に合わせて高さを調整して、縦6コマになっています。手前に見えるキャスターベースに載せた本棚は縦7コマ×横5コマで、雨戸を開け閉てする時のように、本来の位置から並行にずらして左奥に動かされています。

移動式本棚

▼ワークスペースから入り口を見る

画像右側の縦7コマ×横5コマの本棚の定位置は、背後の壁沿いの右側の本棚と並んだ場所です。右側の本棚と接する部分を蝶番の位置に見立てて、室内に押し開くような動きで入り口を作ることを想定していますが、撮影した時は壁の手前に少し引き出して、部屋の右奥の方向に寄せています。6枚の縦板の下に2つずつ配置された大きめのキャスターによって、軽い力でもスムーズに動かすことができます。

可動式間仕切り本棚

▼キッチンからワークスペースを見る。本棚は間仕切りとして存在します

キッチンとワークスペースを区切る本棚はオープンシェルフになっており、大きな窓に向かうデスクが棚板を透かして見えています。窓からの光と天井灯は木材の質感によって優しく温かい雰囲気を帯びながら棚板に反射して濃淡の影を作り、逆光に浮かび上がる棚板のラインがスタイリッシュな景観を作って、まるで大きな間接照明の設備のようです。ブレース材が配されている2つの列の間が境目で、本棚を動かす時に手をかける位置です。左側の本棚を左に500mmずらすと、そこに通路が現れます。

可動間仕切り本棚

▼ワークスペースに入る際はその間仕切りの本棚を動かします

2台の本棚の間を開いて通路を形成したところです。キッチンとワークスペースという異質な空間を、本棚を間仕切りにして区切っています。下り天井と床材も、2つの空間のコントラストを引き立てています。

間仕切り可動式本棚

▼ワークスペースからキッチンを振り返って見る

ワークスペースとキッチンとの間にはもともと扉がなく、床と壁の材質によってゾーニングされている空間でした。ここに、背板のないオープンシェルフ状の本棚を設置しました。まだコンテンツが収納されていない状態で撮影されていますが、棚板だけでもすでに視線を遮るスクリーンのような効果が現れていて、キッチン機能とワークスペースとの間には明白な区切りが成立しています。

全ての棚板が同じスパンで立ち上がり、ワークスペースの3つの面を覆っています。キャスターデッキに載っていない3台には最下段に棚板のないタイプを使い、全ての横板の高さを揃えています。3面の本棚全てに現れる水平のラインが揃っているために、障子を巡らせた和室のような、外側の光が透過してくるような印象を想起させる光景を作り出しています。

天井のコンクリートの打ちっぱなし面に現れているライン、ダウンライトの配置、窓枠とバーチカルブラインド、室内用換気口など、室内の要素を棚板のラインが統合して、見事に調和しています。今後、本棚にファイルや書籍などが収納されてコンテンツの色彩が豊かに広がりオブジェクトなどでアクセントがもたらされるようになっていっても、その最前面には常に棚板の見付によるグリッドラインが現れてきますので、室内には統合されて安定した印象が続いていきます。

以下は、ご購入に際して、弊社が作成した製作・設置検討図面です。

以下は、ご購入に際して、弊社が作成した製作・設置検討図面です。

図面にすることで、6台の本棚の位置の具体的なイメージだけでなく、実際の設置状況を検討してご確認いただけました。テーブルを動かす段取りや本棚を組み立てる手順なども計画されています。

可動式間仕切り本棚
移動式本棚
可動式本棚

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