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リビングのアンダーカウンター本棚 アンダーカウンター本棚 / Shelf

リビングダイニングを構成する | アンダーカウンター本棚 / Shelf (No.04)  | マルゲリータ使用例 シンプル おしゃれ 部屋 インテリア レイアウト

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埼玉県のマンションにお住いのお客様、リビングの壁面に一列に並べた「Shelf アンダーカウンター本棚」の3列分を上部に立ち上げ、更にそれに呼応する形で「Tavola ダイニングテーブル」を置かれています。

T字型の壁面収納

リビングダイニングの壁面に2台の「Shelf アンダーカウンター本棚」が並んで置かれています。向かって左側には縦2コマ×横4コマのアンダーカウンター本棚が、右側には、縦2コマ×横5コマのアンダーカウンター本棚が並んでいます。右側の本棚の左3列分を上部に立ち上げることで、カウンター面の中央部に縦4コマ×横3コマの本棚が立ち上がります。T字型、正確には逆T字型とも言うべき独特な姿です。立ち上がった棚の幅は本棚と一体でT字型に置かれた「Tavola ダイニングテーブル」の幅に合わせて調整されています。カウンター面より上方には3列の本棚以外の収納棚が無く机下収納がいかにこの部屋の収納量を担っているかが分かります。

アンダーカウンター本棚 机下収納

T字型の机上面

一方、カウンター面に対して垂直に配置されたダイニングテーブルは、カウンター面と合わせてT字型のレイアウトを形成しています。アンダーカウンター本棚のカウンター面を共有エレメントとして、壁面収納とほぼ同じ形の机上面を構成するというユニークなデザインです。

また、ダイニングテーブルの色を本棚とは大きく異なる色にすることで、部屋全体がワークスペースになる印象を避け、ダイニングテーブルの存在意義を自然に際立たせています。黒とライトグレーの「AbitaStyle アマンダ チェア」もダイニングセットの構成エレメントとして、ワークスペースから独立した形で存在感を放っています。

机下本棚とその上の本棚

背板仕様による剛性の確保

本棚の奥行きは250mmです。4段の棚は、上下の2コマが高めに揃えられ、内側の2段では中央の6コマがそれぞれ正方形になるように設計されています。この本棚の3列のうち、左側の1列には背板が取り付けられています。これはブレース板の代わりとなり、1列を背板仕様にすることで、ブレース板の代わりに水平方向の剛性を保つ役割を果たしています。

背板付本棚 ブレース板 代替え
背板付本棚 ブレース板 代替え
磯崎新 書籍
磯崎新 書籍
アンダーカウンター本棚 机下収納

机下収納 | 見えにくい収納

左側のカウンターの下には、中央の縦板が前方に伸びて2コマずつ区分けされています。これにより、2人が並んで座るためのスペースが確保されています。それぞれの足元には4つずつの本棚のセルがあり、デスク周りに集まりがちなさまざまな物を簡単に視界から隠すことができます。一番下の段の足元にはバスケットが置かれ、細々としたおもちゃなどが収納されています。バスケットはフローリングの上に直接置かれているため、使用時には床面を滑らせて簡単に出し入れできます。

一方で右側のカウンターにはノートPCが置かれています。部屋の窓から距離があり本棚による淡い影がPCディスプレイの光を和らげ作業がしやすい配置になっています。奥行き350mm、幅はおよそ650mmと、コンパクトながら落ち着いたワークスペースが形成されています。

机下収納は「見せない収納」というより、「見えにくい収納」と言う方が適切かもしれません。カウンター面を境にして、上部は見せる収納、下部は見せない収納、または見えにくい収納とすることで、ワークスペースとしての機能を保ちながら十分な収納量を確保しています。アンダーカウンター本棚は、上部を広く使えるというメリットがあります。ここでは、壁面の左右に異なる性格を持つワークスペースを作り上げています。視界に入りづらいため、写真では目立ちませんが、カウンター下の収納スペースが居心地の良さを支えています。このように空間を有効に活用することで、コンパクトなリビングダイニングを実現しています。

アンダーカウンター本棚 デスク下収納

将来のリビング学習机も兼ねた机下本棚


まだ小さなお子さんがいらっしゃるご家庭、将来的なそのお子さんの勉強机を机下収納の本棚でこの様にダイニングテーブルが延長する形で配置されています。

ここでリビング学習とは、リビングダイニング特にダイニングルームのダイニングテーブルを学習場所として使う学習方法です。籠る様に一人で静かな部屋にいるのではなく適度な雑音が聞こえるリビングで勉強する方が適度な緊張感と安心感の中で勉強ができ、分からないところがあってもすぐに質問することができ学習能率が高まると言われています。こういった今話題のリビング学習ですが、メリットばかりでなくデメリットもあります。

デメリットとしてはリビング、特にダイニングのダイニングテーブルが勉強道具で散らかってしまうという点です。リビング学習をすると、ランドセル、文具、教材、プリント等といった学用品がダイニングテーブルにいつの間にか集まってきます。おしゃれにコーディネートされていたはずの部屋が食事のたびに教科書やノートを片付けさせて、消しゴムのカスを掃除して、といつの間にかカオス的な様相を呈していきます。快適な学習環境とスタイリッシュな生活空間はこの様に意外と両立が難しいのです。

アンダーカウンター本棚 デスク下収納

このアンダーカウンター本棚はダイニングテーブルの延長線上にあるのでお子様の勉強机としてはそのままそこで勉強、またダイニングテーブルの上を散らかすこともないので自然な形で物事に取り組めます。また収納は全て机下になるので机上には物を置かないという習慣も自然に身に付きます。

アンダーカウンター本棚とダイニングテーブル 

本件ではダイニングテーブルとして、「Tavola ダイニングテーブル」を置かれています。アンダーカウンター本棚とダイニングテーブルは前述の様にT字型に配置され、カウンター面とテーブル面は高さが揃っています。

この部屋の配置の特徴は、ダイニングテーブルの色が本棚の色と敢えて変えてある点です。ワークスペースと食事のスペースがなし崩し的に混ざり合ってしまうことに対しての抑止効果です。ホームオフィスでのテレワークの課題の一つとして、ワークの時間とリラックスする時間の区切りが曖昧になってしまうことが指摘されますが、このように色彩を利用してワークスペースとダイニングスペースを区切り、食事のスペースにワークスペースの延長のような印象を与えないようにすることは、さりげなくて効果の高い秀逸なアイデアです。

テーブルとカウンターの周りには黒とライトグレーの「AbitaStyle アマンダ チェア」が置かれています。この椅子はリサイクルレザーという天然皮革の端材を集めて樹脂で固めて造られたものが貼られています。コンパクトながら同じデザインで色違いのチェアを配置したことで、ワークスペースとダイニングスペースとのゾーニングを極めてさりげなく設定してメリハリがついたダイニングセットになっています。

アマンダ リサイクルレザー

リサイクルレザー

リサイクルレザーとは天然皮革の端材を集めて樹脂で固めて造られたもので、環境先進国であるドイツで開発、製造された環境にやさしい素材です。リサイクルレザーは皮革製品を製造する際に出る革の端材を繊維状に粉砕し、これをラテックス樹脂と混ぜ合わせて固めてシート状に加工したものです。これまでは捨てられてきた革素材をリサイクルした環境対応素材です。40%ほど樹脂等が入っているものの、天然皮革ならではの自然の風合いが感じられます。

・これまでは廃棄されていた皮革製品の端材をアップサイクルした製品なので環境にやさしい素材である。
・スクエア状のシートで供給されるので、取り都合が良い。
・本物の皮革に近い風合いが楽しめる。
・本皮革と比べて価格が安い。
・表面に型押し、顔料染め加工ができる。
・あくまでも革なので合皮とはその風合いも肌触りも全く異なります。

ヨーロッパでは古くから、動物の皮を革に加工し、靴や鞄、財布等の皮革製品として愛用されてきました。しかし、動物の革はサイズや大きさのばらつきが大きく、部位によっても品質が異なるため、大量生産するには非効率な材料です。革を製品サイズに打ち抜く際に必ず端材が発生しますが、この貴重な端材の有効活用と皮革素材の効率的な大量生産のための研究がヨーロッパにおいて約100年前に始まり現在に至ります。

アンダーカウンター本棚とダイニングテーブル アマンダ リサイクルレザー

本棚の最上段に置かれた観葉植物のグリーン、サンセベリアは、耐陰性で水を頻繁にやらなくてもよい、手間のかからない多肉植物です。本棚の素材の明るい木の色とグリーンが、よく馴染んでいます。左側のカウンターの上に飾られているのは、キャンバスに描かれた灰青色のタブローと花器にさりげなく生けられた大ぶりの花です。クールな色彩とダリアの花が、優しい光の入る部屋の空間の一点に視線を集めおしゃれな感じに彩っています。本棚のカウンター面はウレタン塗装なので、水を入れた花器でも安心して置いていただけます。

アンダーカウンター本棚とダイニングテーブル

本件の収納棚には磯崎新氏の書籍が多く並びます。全体のプロポーション、その立面としての姿を平面に転写しているかのような構成もどことなく氏の気配を感じさせるコンパクトで小気味のいい空間です。


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