都内のマンションにお住いのお客様です。
3人のお子さんがいらっしゃる楽しいご家庭です。家族で囲む円卓の真上にはポールセンのペンダント照明、円卓の周りにはストッケのトリップトラップが2脚、といった名作の家具、照明がさりげなく並ぶ背後に壁面梁下一杯に「Shelf 壁一面のA5判本棚」も設置いただきました。

梁下一杯に納める
本棚を梁下ぴったりに納めたいとのご希望があり、今回は「フィラー板」を用いて2段階で取り付けとなりました。
まず最初に予定していた本棚を設置。その上で、それぞれの縦板の上端と梁下までの寸法を採寸し、それに合わせてフィラー板を製作して取り付けていただきました。お客様による採寸もきちんとされていたため、この様に仕上がりも梁下ぴったりになりました。
本来は転倒防止を目的とした手法ですが、フィラー板を使用することでこの様に気持ちの良い納まりを得ることができました。同時に10cmほどの隙間が出来た最上段にはFellowsのBANKERS BOXを並べ日用品で直ぐには使わないものをコンパクトに収納されています。



梁と面をあわせる
この事例のもう一つの特徴は、本棚の奥行がその梁と面をあわせた配置になっている点です。面一の構成は非常に心地よく、まるで造作で作った本棚であるかの様なイメージになります。





フィラー板による転倒防止
多くの方が本棚を固定する際になるべく壁に傷をつけたくないとお考えです。賃貸住宅に限らずとも、そういったお考えをお持ちの方は大勢いらっしゃいます。そこで用意されたのが本棚の縦材の上部と天井との隙間にフィラー板を差し込んで天井目一杯まで持っていくという手法、倒れようとする際に天井に引っかかって倒れにくくするというスタイルです。本棚の最上部に後からフィラー板を挿入して完全な壁一面の本棚にします。本件ではそれが梁になっているので、天井よりもさらに強力に作用します。
フィラー板の挿入に関しては、各縦板の横に挿入予定のフィラー板を並べて順に作業をしていきます。本棚を設置して内容物を入れた状態で天井との隙間を測定いただきそれに合わせてフィラー板を製作します。その際一般的に建物自体の施工誤差もあるため各縦材の位置で天井までのサイズが異なる場合があります。それぞれの箇所のサイズを教えていただきそれをもとに製作することになります。