天然木のデスクは、木ならではの温もりや素材感を楽しめることから、「おしゃれで快適なワークスペースをつくりたい」「長く愛用できるデスクを選びたい」と考える方に支持されています。
一方で、「無垢材と集成材はどう違う?」「突板でも天然木と呼べる?」「価格差はどこから生まれるの?」など、デスクを選ぶ過程で疑問を感じることもあるでしょう。
そこで本記事では、天然木デスクの基本的な特徴を整理し、無垢材(一枚板)・無垢集成材・突板といった主要素材ごとの違いや魅力を、わかりやすく解説します。
あわせて、おすすめの天然木のパソコンデスク・ワークデスクや設置事例もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
天然木のデスクとは
天然木のデスクとは、無垢材や突板(つきいた)など、自然の木材を主な素材としてつくられたデスクを指します。
人工素材の板に木目調シートを貼っただけのデスクとは異なり、天然木そのものの質感や表情を活かしている点が大きな特徴です。
見た目の美しさだけでなく、触れたときのやわらかな感触や、空間に漂う落ち着きも天然木ならではの魅力です。
一本として同じものがない木目や節、色合いは、デスクに唯一無二の個性を与えます。
また、使い込むほどに色味が深まり、細かな傷さえも味わいへと変化していく「経年変化」を楽しめる点も、天然木ならではの特長です。
さらに、天然木のデスクは耐久性にも優れています。
適切に手入れをすれば長く使い続けることができ、特に無垢材のデスクであれば削り直して再生することも可能です。
定期的にオイルやワックスでケアすることで美しさを保てるため、長期的に見れば費用対効果の高いデスクといえるでしょう。
天然木のデスクの素材
デスク材として代表的なのが、無垢材(一枚板)・無垢集成材・突板(つきいた)です。
ここでは各素材の特徴を詳しく解説します。
無垢材(一枚板)
無垢材とは、天然の丸太から切り出した木を乾燥させ、そのまま一枚の板や角材として使用した素材です。
一枚板の場合、継ぎ目のない一枚板ならではの存在感があり、天然木が本来持つ重厚感や温もり、手に触れたときの優しい質感を存分に味わえるのが特徴です。
木目や節の表情は一つとして同じものがなく、デスクそのものが空間の主役となる魅力があります。
表面に傷がついても削り直しができるため、適切なメンテナンスを行えば何年、何十年と長く使い続けられる点も無垢材の大きな魅力です。
一方で、天然木であるがゆえに、湿度や気温の変化に左右されやすい点には配慮が必要です。
設置環境によっては反りや割れ、伸縮が起こることもあります。
また、一般的に価格は高めであることと、希少な樹種ほど価格が高くなりやすいため、予算や使用環境を十分に考慮して選ぶことが大切です。
無垢集成材
無垢集成材は、天然木の風合いを活かしながら、無垢材が持つ弱点を補う目的で開発された素材です。
短くカットした無垢材を木目の方向をそろえて接合し、一枚の板に仕上げることで、天然木ならではの質感と高い実用性を両立しています。
その安定性と信頼性の高さから、デスクやテーブルの天板をはじめ、建材など幅広い用途で用いられています。
無垢集成材の大きな特長は、反りや割れが起こりにくい点です。
複数の木材を組み合わせた構造によって内部の力が分散され、湿度や温度の変化による影響を受けにくくなっています。
また、無垢集成材は無垢材に比べて価格を抑えながらも、天然木ならではの手触りや温もりをしっかり感じられる点も魅力です。
強度が安定しており、日常的なメンテナンスの負担が少ないことから、長く使いやすい点も支持されている理由の一つです。
突板
突板は、天然木を0.2〜1mmほどにスライスし、合板やMDFなど基材の表面に貼り付けた素材です。
見えない基材の部分には人工素材や見た目を気にしない木材を用いながら、見える部分にきれいな天然木を使うことで、木の風合いが感じられるようになっています。
突板は、湿度や温度の影響を受けにくく、反りや伸縮が起こりにくい点が特長です。
無垢材より軽量で、設置や移動がしやすく、レイアウト変更の多い空間にも向いています。
天然木の使用量を抑えられるため、価格を抑えやすい点もメリットです。
一方で、表面の木材が薄いため、深い傷の補修は難しく、また、木の存在感や手触りは無垢材や無垢集成材に比べると控えめです。
突板のデスクは、安定性や扱いやすさ、コストを重視しつつ、天然木の雰囲気を取り入れたい場合に適した選択肢といえるでしょう。
おすすめのおしゃれな天然木のパソコンデスク・ワークデスク11選
天然木のデスクは、素材の違いによって印象や使い心地が大きく変わります。
ここからは、無垢材(一枚板)・無垢集成材・突板といった素材別に、11のおしゃれなパソコンデスク・ワークデスクを厳選してご紹介します。
素材ごとの特徴を踏まえながら、ご自身の使い方やインテリアに合ったデスクを見つける参考にしてみてください。
天然木のデスク1:無垢材(一枚板)
こちらのデスクは、栃材特有の乳白色に近い木肌と、やわらかな木目が特徴の一枚板を使用した天然木のデスクです。
一枚板ならではの個体差や木目の表情がそのまま現れる仕様で、素材の持ち味を活かした天然木のデスクといえるでしょう。

出典:近藤工芸公式サイト
奥行きを抑えた設計により、空間に圧迫感を与えにくい点も特長です。
細身のフォルムで、窓際やソファ背面など、限られたスペースにも配置しやすいサイズ感となっています。
天然木のデスク2:無垢材(一枚板)
こちらは、モンキーポッドの一枚板天板です。
モンキーポッドは中南米原産の広葉樹で、色の濃淡がはっきりと現れやすい木材として知られています。

天板には、茶色の濃淡が重なり合う木肌と、表情豊かな木目の流れが見られます。
耳付き仕様のため、木の自然な縁の形状がそのまま残されており、節や凹凸を含む表面構成が特徴です。
一部には割れ止めとしてチギリ加工が施されており、意匠性と実用性の両面に配慮されています。
脚部や椅子の組み合わせ次第で、設置する空間や用途に応じた使い方ができる点も特徴です。
天然木のデスク3:無垢材(一枚板)
こちらは、山形県産のケヤキ原木から製材された無垢材の一枚板を使用した「けやき一枚板」です。
高樹齢材ならではの年輪に加え、赤身のグラデーションや青シミが現れる白太など、天然木ならではの表情が特徴です。

出典:木の店さんもく公式サイト
幹が分かれた部分を活かした二股の造形や、耳部分に残る自然なラインが、人工素材では再現できない立体感と存在感を演出します。
両面プレーナー加工と植物油オイル仕上げにより、素材の風合いを活かし、日常使いにも配慮された仕上がりです。
天然木のデスク4:無垢集成材
こちらのデスクは、天然木集成材の天板とキャビネット(袖机)を組み合わせた、マルゲリータの「Studioワークデスクセット(キャビネット付き)」です。

キャビネットが付かないタイプのデスクはこちらです。

出典:マルゲリータ公式サイトhttps://www.margherita.jp/studio/
天板には、やさしい色合いと表情豊かな木目が魅力のラバーウッド集成材を採用。
天然木のぬくもりを感じさせつつ、集成材構造により反りや割れが起こりにくく、長く安定した使用が期待できます。
木の質感を活かした天板に、シャープなスチールプレートの脚部を組み合わせることで、空間全体を引き締める洗練された印象に。
ナチュラルでありながら甘くなりすぎず、住空間から本格的なワークスペースまで幅広く馴染むデザインです。

出典:マルゲリータ公式サイトhttps://www.margherita.jp/studio/std-set-02.html
デスクの片側に配されたキャビネットは、書類や小物をまとめて収納でき、作業動線を妨げにくい設計。
デスクまわりをすっきり保ちやすく、日々の作業効率向上にもつながります。
直線的で無駄のないミニマルな佇まいが、上質で整った作業環境を提供します。
天然木のデスク5:無垢集成材
こちらのデスクは、マルゲリータの「Tavola 穴熊囲いに配置する ラバーウッド」です。
スタンディングデスクとコンソールデスクを組み合わせた、空間提案型のワークデスクセットとなっています。

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/tavola/cd-stg-set02-rw.html
高さの異なる2台のデスクを組み合わせることで、座り作業と立ち作業を自然に切り替えられるスタイルを実現。
在宅ワーク中でもON/OFFのメリハリをつけやすく、コンパクトながら効率的に作業が行える設計です。
テーブルトップには、天然木ラバーウッドの無垢集成材を採用。
均一で美しい木目が天板全体に現れています。
カラーはホワイト、ブラウン、クリアーの3種類から選択可能で、空間や好みに合わせてコーディネートできる点も魅力です。
天然木のデスク6:突板
こちらは、マルゲリータの「カウンター付き開口部のある本棚」です。
幅2.4m×高さ2.4mの大容量壁面収納に、奥行450mmの作業カウンターを一体化。
縦7コマ×横7コマのフレームには開口部を二つ設けており、家族それぞれのワークスペースやリビング学習の親子スペースとして活用できます。

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/shelf/slf-ar-2400-2400-ex-counter-2-222.html
棚板を延長したカウンターは、A4サイズより大きめの美術書や画集も余裕をもって置ける仕様です。
カウンター付き開口部のある本棚が多くのお客様に支持される理由は、まずシンプルで無駄のないデザインです。
大容量でありながら空間にすっきり馴染みます。
また、棚板のスパンを短く設計しているため、書籍をたっぷり置いても安定感があり、長く安心して使えます。

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_812/
さらに、高さ調整やカット・オーダー加工にも対応し、お部屋の形状や用途に合わせた自由なカスタマイズが可能です。
省スペースでありながら個別性のある作業環境を実現でき、使い勝手とデザイン性を両立。家族全員が快適に使える、理想的な本棚です。
天然木のデスク7:突板
こちらのデスクは、天然木突板を使用したワークデスクです。
幅1600mm・奥行500mm・高さ720mmで、パソコン作業や書き物など、一般的なデスクワークに対応します。

出典:クリーマー公式サイト
天板にはオークの天然木突板、幕板と脚には無垢材を使用し、仕上げにはクリアオイルを施しています。
シンプルなデザインで、どのような空間にも自然に馴染むワークデスクです。
天然木のデスク8:突板
こちらは、天然木「タモ突板」を使用したニトリのデスクです。
幅は90cm〜180cmまでの4サイズ展開で、奥行はいずれも45cmのスリム設計となっています。

出典:ニトリ公式サイト
引き出しはA4サイズが収納でき、散らかりがちな書類や小物の整理に便利です。
テレワークやリビング学習など、さまざまなシーンで活躍します。
天然木のデスク9:突板
こちらは、天板にウォールナット突板を使用した落ち着いた雰囲気のデスクです。
幅90×奥行き45×高さ70cmとコンパクトながら、ノートパソコンでの作業にちょうどよく、お部屋のスペースも効率的に使えます。

ウォールナット材は濃淡のあるブラウンが特徴で、どんな空間にも馴染やすい色合いです。
小引き出しも付いており、筆記用具などの小物をデスク上に置かずに整理できます。
天然木のデスク10:アンティーク調
こちらの天然木デスクは、Handleオリジナルの書斎机です。
英国アンティーク家具をイメージしたデザインで、ツイスト加工を施した脚部が特徴です。

出典:ハンドル公式サイト
天然木を使用しており、落ち着いた色味と使い込まれたような風合いが空間に馴染みます。書斎や寝室、リビングの一角など、インテリア性を重視した場所にも取り入れやすく、書き物や軽作業用のデスクとして活用できます。
天然木のデスク11:北欧デザイン
こちらのデスクは、フリッツ・ハンセンが創立150周年を記念して復刻したモデルです。
無駄のないシンプルなデザインで、どんなインテリアにも合わせやすいフォルムです。

出典:アトラクト公式サイト
テーブルトップはウォルナット・ブラックカラードアッシュから選べ、ベース(脚部)はクローム脚またはブラック脚から選択できます。
専用ドロワー(引き出し)はオプションで、デスクの左右どちら側にも取り付けられる仕様です。
おしゃれな天然木のデスク設置実例
最後に、マルゲリータの天然木デスクを設置し、住まいの一角を心地よいワークスペースとして整えている実例を厳選してご紹介します。
ご自身の暮らしや働き方に合ったデスク選びや、空間づくりのヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
天然木デスクの実例①:自然素材が映える、書斎のワークスペース
こちらの実例では、住まいの一角に設けた書斎スペースに天然木デスクを取り入れています。
空間になじむ配置と、デスクまわりの動線や使い勝手が考えられた構成から、実用性の高さがうかがえます。

出典:マルゲリータ公式サイトhttps://www.margherita.jp/user/file_830/
デスク下には「Shelf アンダーカウンター本棚」を組み合わせ、書籍や書類を足元にまとめることで、天板まわりはすっきりとした印象に仕上がっています。
さらに可動式袖机を併用することで、収納量を確保しつつ、使いたいときだけ引き出してデスク下のスペースを無駄なく活用できる点も特長です。
可動式袖机は、BLCの組み合わせによるオリジナル構成となっています。

出典:マルゲリータ公式サイトhttps://www.margherita.jp/user/file_830/
天然木デスクならではのやわらかな木目が書斎全体に落ち着きをもたらし、長時間でも集中しやすいワークスペースをつくり出しています。
天然木デスクの実例②:三人兄弟で使う、開放的な子ども部屋の学習スペース
こちらは、マンションにお住まいのお客様宅で、三人兄弟が一つの子ども部屋を共有して使うために設けられた学習スペースです。
8畳の部屋に「Shelf アンダーカウンター本棚」を2台並べ、空間を3つにゆるやかに分けることで、それぞれが落ち着いて使える居場所を確保しています。

出典:マルゲリータ公式サイトhttps://www.margherita.jp/user/file_333/
勉強道具やおもちゃはすべて机下に収め、天然木デスクの上は常に広く使える状態を維持。
共有できるものは共有しつつ、椅子の色で個性を表現する工夫も取り入れられています。

出典:マルゲリータ公式サイトhttps://www.margherita.jp/user/file_333/
家具を最小限に抑えることで圧迫感がなく、遊びのスペースも十分に確保。
兄弟同士の自然なコミュニケーションが生まれ、ご両親も様子を見守りやすい、のびのびとした子ども部屋となっています。

出典:マルゲリータ公式サイトhttps://www.margherita.jp/user/file_333/
天然木デスクの実例③:カウンター付き本棚でつくる、独立した書斎スペース
こちらは、ご自宅の書斎スペースでの設置例です。
リビングルームの中央に「Shelf カウンター付き本棚」を配置し、空間の間仕切りとして活用しています。

出典:マルゲリータ公式サイトhttps://www.margherita.jp/user/file_961/
こちらの本棚は底面の設置面積が広く安定性に優れているため、特別な転倒防止加工を施さず、スタンドアローンでの設置が可能です。
本棚に設けられたカウンター面を中心に書斎スペースが構成されており、収納と作業場所を一体化することで、落ち着いて仕事に向き合える環境を整えています。

出典:マルゲリータ公式サイトhttps://www.margherita.jp/user/file_961/
かつては本社として使われていた空間を、現在は住まいの一部として再構成し、用途の変化にも柔軟に対応した実例です。
天然木デスクの実例④:畳の間に設えた、床座で向き合う文机のワークスペース
こちらは、裏磐梯にある滞在型リゾートホテルの客室に設けられた、畳の間での設置例です。
床面から一段高くしつらえた和の空間に、「Tavola文机」を壁際に配し、椅子を使わず畳に直接座って作業するスタイルを採用しています。

出典:マルゲリータ公式サイトhttps://www.margherita.jp/user/file_997/
一般的なホテル客室に見られるコンソールデスクとは異なり、視線を外に向けない構成としています。
周囲の景色や情報から距離を取り、机に向かって思考に集中しやすい環境が生まれています。

出典:マルゲリータ公式サイトhttps://www.margherita.jp/user/file_997/
日本の伝統的な書斎家具である文机の佇まいを、現代の空間に合わせて再構成した「Tavola文机」。
単なる作業台にとどまらず、滞在中に静けさと余白のある時間をもたらす存在です。
和の床とモダンな照明が調和し、客室空間に自然に溶け込んでいます。
まとめ
今回は、天然木デスクの主な素材である無垢材(一枚板)・無垢集成材・突板の違いや特徴を解説するとともに、おすすめのワークデスクや設置事例を通して空間づくりのヒントもご紹介しました。
天然木デスクは、木ならではの風合いや質感を楽しめる一方、素材や構造によって耐久性や使い勝手、価格帯に差があります。
天然木の特性を理解することで、使用目的や設置スペース、ライフスタイルに合ったデスクを選びやすくなるでしょう。
マルゲリータの公式サイトでは、今回ご紹介した天然木デスク以外にも、おしゃれで実用性を考えたインテリアを多数ラインナップしています。
実際の使用実例も掲載されているので、デスク選びや空間づくりを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。














