ダイニングテーブルをオフィスで使う

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これまでダイニングテーブルをオフィス空間で使うという考えは一般的にありませんでした。オフィスの執務空間はそれぞれのPCが置かれ、或いはその横にその個人専用の書類棚がありそこに個人の資料、ファイルが並ぶ姿が一般的でした。一方で会議室には会議専用の細長い机がロの字型或いはコの字型に並べられて大きな会議が行われる、或いは二つ突き合わせて部屋の片隅で小会議が行われるという姿が一般的でした。しかしコロナ禍を経て在宅勤務という勤務形態が一般的になった事、スターバックスの様なコーヒーショップで仕事をするというスタイル、そこにPCの小型化も相まって、「机の上にはPC以外何もなくても良い」と言った概念が半ば当たり前のように広まってきました。また会議室に於いても必ずしも全員がその場に出席しなくてもオンラインでというスタイルが定着、オフィスそのもののあり方が大きく変わろうとしています。

広い机をオフィス執務空間で使うメリット

概念的なメリット

木製のミーティングテーブルのおすすめをご紹介 おしゃれなテーブルの選び方・ミーティングテーブルとは?

広い机は十分な作業スペースを提供し、複数の資料やデバイスを同時に配置でき、作業の効率が向上し、集中力を維持しやすくなります。同時にそこでは必要なアイテムや文書を整理しやすく、クリアな作業環境を保つのに役立ちます。デスク上の物が乱れないように整頓することで、作業の妨げが少なくなります。広いデスクは個々のクリエイティブな作業に適しています。絵を描いたり、アートワークを配置したりするスペースを確保できるため、創造的な活動がしやすくなります。余裕のあるスペースを提供するため、従業員がストレスなく作業できる快適な環境を構築します。物理的な広がりが、心理的な余裕を生み出すこととも相成り、すなわち個人特にクリエイティブな仕事をされる方の生産性は向上します。

また広いデスクはコンピュータや文房具だけでなく、書類の整理や小さな会議など、さまざまな目的に使えます。柔軟性が高いため、様々な作業に対応できます。また同じプロジェクトに携わるチームメンバーとのコミュニケーションおスムーズに行えます。資料やアイデアの共有がしやすく、チームとの連携もスムースに行えます。

フリーアドレスへの対応が容易

フリーアドレスの環境では、従業員が席を固定せず、自由に移動できます。これにより、異なる部署やプロジェクトメンバーとのコラボレーションが促進され、柔軟な作業環境が構築できます。また異なる従業員同士が近くに座ることを可能にし、自然な形でコミュニケーションが生まれやすくなります。情報共有やアイデアの交換が活発に行われる環境が生まれます。

また個々の席が特定の従業員に割り当てられないため、スペースを効率的に利用できます。これに伴いオフィスのスペースの最適な配置が可能となります。 チームが同じエリアに座ることで、プロジェクトの進捗がスムーズになり、チームワークが強化されます。

変化に対応しやすい

広い机をオフィスで使い、そこをフリーアドレスにする事によりフリーアドレスでは従業員が自分の席を選択できるため、新しい人が加わったり、部署の構成が変わったりする際にも柔軟に席を調整できます。これにより、人員の変動や新しいプロジェクトの発足に即座に対応できます。また部署やプロジェクトメンバーが近くに座ることができます。これにより、コミュニケーションが円滑に行え、プロジェクトの進行や問題の解決が迅速に行われます。更にオフィスの構成が変わった場合、フリーアドレスならば席の配置を容易に変更できます。新しいスペースや設備の導入にも迅速に対応でき、オフィスの効率的な利用が可能になります。

フリーアドレス環境では、従業員が自由に移動しやすくなるため、異なる部署やプロジェクトのメンバーと効果的にコラボレーションができます。これが新しいアイデアやイノベーションを生む基盤となります。

フリーアドレスのオフィスは通常、リモートワークにも柔軟に対応できる環境です。従業員がオフィスにいない場合でも、スムーズな業務の継続が可能です。また従業員の席が動的に変化するため、実際の席利用状況に基づいてオフィス空間を最適化できます。無駄な空間を削減し、オフィスの有効な利用が可能です。

広い机をオフィス執務空間で使うデメリット

それが出来る職種と出来ない職種に分かれる

一般的に単一作業を繰り返している職種でかつ紙を殆ど扱わない職種はフリーアドレスに向いていると言われています。一方で管理職、総務、経理等の職種はどうしても必要な書類が手元に必要なため、また営業職でも郵便物の送付が必要な職種は現在のところ広い机を使ってフリーに仕事をこなして行くのは困難です。これを突き詰めると特にオフィスランドスケープ的なレイアウトを取る職場では「管理する人達から囲まれる管理される人達」という図式も浮かびます。それをどの立場でどう捉えるかが重要です。

フリーアドレスにした場合のデメリット

フリーアドレスの環境では、個人のプライバシーが減少する可能性があります。集中して作業する際に他の従業員からの視線や騒音も気になることがあります。オープンな配置が逆に騒音や混雑を引き起こすことがあります。これが逆効果となり、作業環境の質を低下させる可能性があります。更に他の従業員の動きや会話が気になり、仕事に集中しづらいことがあります。

人気のあるエリアや席を確保する難易度が高まり、従業員が快適な席を見つけにくくなるケースも生じます。即ちフリーアドレスとは言いながらほぼ席が固定されて行くこと、これが大きな問題点です。

フリーアドレスの導入は、従業員のプロファイルや業務の性質、オフィスの文化などを考慮して行う必要があります。適切なバランスを見つけることがとても重要です。

ダイニングテーブルをオフィスで使う

執務室で使う

オフィスの執務空間で使うケースとしては広すぎるほどのダイニングテーブル、特にそれをフリーアドレスではなく一人専用として固定席で使うのはある意味大変贅沢なスペースと言えます。逆にその広すぎるほどのスペースがあることでモニターアームやマイクスタンド等の複数の資料やデバイスを同時に配置できます。これにより、作業の効率が向上し、集中力を維持しやすくなると言えます。また広いデスクは必要なアイテムや文書を整理しやすく、クリアな作業環境を保つのに役立ちます。デスク上の物が乱れないように整頓することで、作業の妨げが少なくなります。

ミーティングテーブルとして使う

いわゆる会議室然としたテーブルではないため社内の会議は勿論のこと、来客時の接客スペースとしても自然に使うことが出来ます。特にこれは小規模オフィスに於いては有効です。

ダイニングテーブルをオフィスで使う 実例

File249 映像編集スタッフルームに

TV局のすぐ近くにオフィスを構え常に臨戦体制で仕事をする。
映像編集のスタッフルームでその仕事場でダイニングテーブルを少人数で使われています。ノートPCを使いながら業務をこなされている様子です。


File223 6人掛けダイニングテーブルをオフィスで使う

少人数のスモールオフィスで、社長用デスクとしてダイニングテーブル 木製脚W1500を1台、スタッフ作業用デスクとしてダイニングテーブル 木製脚W1800を4台連結してお使いいただいています。すべてのデスクに通線用の孔を開け、PC本体は机の下に置いてデスクトップを広く使っておられます。


File381 オフィスで会議に使うダイニングテーブル

このオフィスでは、ミーティング用のテーブルとしてダイニングテーブル スチール脚W2400をご使用いただいています。
このダイニングテーブルの天板はハックベリー集成材で出来ています。その集成材の挽き板の継ぎ目にはフィンガージョイントという強固な接合方法を用いているため、非常に強固で耐久性が高い材質です。また集成材として使われている挽き板は木材そのままの風合いを持っているため、天然の木目や木の質感が美しい表面を形成します。


File755 絵本出版社の分室会議室に

会議室を兼ねた図書室の中央には2列の壁面本棚に挟まれる形でダイニングテーブルスチール脚W2400が置かれそれを取り囲む様に6脚のAmandaチェアが置かれています。
「Amanda チェア」の色は3色がそれぞれ2脚置かれ少しまとまったバラバラチェアコーディネートになっています。

考察

ダイニングテーブルをオフィスで使う

ダイニングテーブルのような広い机を使えば、より多くの作業スペースが得られ、仕事に集中しやすい環境を提供します。必要な物を手の届く範囲に配置でき、広いスペースで作業することでストレスも軽減されます。また大きなデスク上には複数のデバイスや文房具を配置でき、同時に複数のタスクに取り組むことができます。

また大きな作業スペースは、クリエイティブな仕事やプロジェクトに適しています。広々としたスペースでアイディアを広げ、プランを立てるのに役立ちます。そこで小会議をやったりチーム作業にも適しています。同じテーブルに複数の人が座り、文書を共有したりディスカッションを行ったりすることができます。

個々のワークスペースでクリエイティブな作業で使う

ダイニングテーブルは通常、広い作業スペースを提供します。これにより、複数のドキュメントやデバイスを同時に配置でき、作業効率が向上する可能性があります。プロジェクトによっては、大きな作業スペースが必要な場合があります。また同じチームやプロジェクトのメンバーが集まり、協力作業を進めるのに適しています。ノートや文房具を広げながら討論することができ、アイディアの共有やプロジェクトの進捗管理がスムーズになります。

クリエイティブなチームやプロジェクトでは、広い作業スペースがアイディアのブレストやプロトタイピングに役立ちます。大きなデスクで自由な発想や実験的な作業が行いやすくなります。またそのデザインや雰囲気は快適でクリエイティブな共用スペースを作り出すことができます。これはチームのコミュニケーションを促進し、働きやすい環境を提供します。更に一般的にシンプルで多目的に使えるデザインが多いため、ワークスペースの柔軟性と多様性を高めることができます。異なるタスクやプロジェクトに対応できる柔軟な使い方が可能です。

ただし、個々のワークスペースにダイニングテーブルを導入する際には、一番の問題点はその面積です。快適性や作業効率を考慮し、十分なサポートや収納スペースを確保することが重要です。それぞれのユーザーのニーズに適したデスク環境を提供することで、生産性を向上させることが期待されます。

ダイニングテーブルをミーティングテーブルとして使う場合

ダイニングテーブルは一般的にアットホームでくつろぎやすい雰囲気を醸し出します。これが、クリエイティブなブレストやプロジェクトのディスカッションに適している場合があります。またシンプルで汎用的なデザインを持っています。これにより、様々な目的で使用できる柔軟性があります。会議だけでなく、ワークショップやチームビルディングイベントにも利用できます。

一方で会議テーブルは通常、参加者が快適に座り、コミュニケーションが円滑に行えるサイズでなければなりません。ダイニングテーブルが適切なサイズであるかどうかを確認し、配置にも気を配る必要があります。更に現代の会議では、電源やテクノロジーへのアクセスが欠かせません。会議テーブルにはこれらをサポートする機能が必要です。通常のダイニングテーブルがこれを満たしているかどうかを確認することが重要です。