郊外のタウンハウスにお住いのお客様です。2年前に書斎の4面に「Shelfカウンター付本棚」、「壁一面の本棚 奥行350mmロータイプ」、「Shelfデスク付き本棚」をそれぞれ導入いただきました。
(過去の記事はこちら→ [その1] [その2] )
この度はそれとは別のお部屋の2面に「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」を、さらにその間に机上作業面と机下収納を兼ねた「Shelf アンダーカウンター本棚」も2台、向かい合う形で導入いただきました。
机下の収納棚
机の上を広く使おうとする場合、理想的な状態はPCのディスプレイ、キーボード、そしてその時に使用する書籍だけが置かれていることで、その他の物は一切置かれていないことです。しかし、そのような広々とした作業環境を実現するためには、使用しない資料や文具の収納方法が重要になります。机の上を常に整理整頓された状態に保つためには、デスク下の収納が必須です。
デスク下の収納方法には主に2つの選択肢があります。1つはキャスター付きの移動式本棚を机の下に設置する方法です。この方法では、本棚を必要に応じて机の下に移動させることができ、使わない時は簡単に引き出して収納することができます。これにより、机の上を常に広く使うことができます。もう1つは、デスクの天板から吊り下げるタイプの収納ツールを使用する方法です。このツールは筆記具や小物を仮置きするためのスペースとして利用できますが、収納容量は限られており、根本的な解決にはなりません。このように、机の上を広く使いながら効率的に作業を進めるためには、適切な収納方法を検討し、デスク下のスペースを有効に活用することが重要です。それによって、作業効率を高め、快適な作業環境を維持することができます。
大学で教鞭をとられる立場上、複数の書物を同時に並べ、必要な情報を迅速に検索するため、デスクトップを可能な限り広く確保する必要があります。この要件に基づいて設計された広大なデスクトップ空間は、教員としての職務を遂行する上での理想的な環境を提供しています。膨大なファイルや資料は、デスクの下に効率的に収納されており、作業に集中できる環境が整っています。デスクに向かうと、目の前には本棚が広がり、必要な資料にすぐにアクセスできる配置となっています。このようなレイアウトは、広大なデスクトップを確保しながらも、膨大な資料を効率よく管理するための理想的な構成となっています。実際の画像からは、その広大な作業面が印象的ですが、そのデスクの下には、それに匹敵する量の資料が整理収納されています。
広大なワークスペースの背後にはこの様に壁一面の本棚が控えます。しかもその全てのセルに「本棚の中の棚」を使いながらほぼ倍近い量の書籍の収納をここでは可能にされています。
カウンター付き本棚の開発時点
カウンター付き本棚が開発された当初のコンセプトは、本棚の棚板を前面に伸ばし、それをデスクとして活用するものでした。本棚がデスク上およびデスク下のスペースを提供するという考え方に基づいていました。しかし、この考え方にはいくつかの課題がありました。デスクに座って作業をする際、足を組んだり伸ばしたりする場合に、本棚が邪魔にならないかという点が一つです。また、デスク上で作業をする際に本棚が遠すぎると、必要な資料を取り出すのに不便が生じるという問題もありました。これらの相反するニーズを調整するために、カウンターの出寸法を550mmに設定することにしました。
アンダーカウンター本棚は、このカウンター付き本棚のデザインをさらに進化させたもので、デスク上部分の本棚を取り除き、広いデスクスペースを確保しています。これにより、デスク下の棚には十分な収納スペースが確保され、脚を組んだり伸ばしたりするための空間も広がります。また、広いデスク上面を提供することで、効率的な作業環境を実現しています。このように、アンダーカウンター本棚は、デスク下の収納と広いデスク上面を両立させる最もコンパクトなソリューションと言えます。
膨大な量の資料を机の上に広げながら同時に目の前にある書棚も常に視界に入る効率的な仕事場です。また反対側に座れば全く同じ行為で全く異なった資料群に囲まれることが出来ます。
見せる収納と見せない収納
「見せる収納」と「見せない収納」という言葉はよく使われます。見せる収納とは、書籍や飾りたい物を目立つようにアレンジしてディスプレイする収納方法であり、壁一面の本棚はこの見せる収納の典型的なツールの一つです。一方、見せない収納は、扉を付けたり、ボックスに入れてそれをセル内に収納し、生活感のあるものを視界から隠しながらも、必要な時にすぐに取り出せるようにする方法です。
本件での見せない収納は、デスク下に収納することにより、普段は目につかないけれど必要に応じて足元からすぐに引き出せるという、これまでにあまり見られなかった解決法です。このアプローチにより、デスク上は常に整理されて広々と使える一方、デスク下には効率的に収納スペースを確保し、使用頻度の高いアイテムをすぐに手に取ることができます。この方法は、見せない収納の新しい形として注目されるべきです。
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この事例と関連するプロダクト
壁面を天井まで最大限に活用できる壁一面の本棚。専用の収納ボックスもある組み立て式。