「オフィス移転時の家具・収納選びのポイント」レンタル・サブスク・選び方について解説

「オフィス移転時の家具・収納選びのポイント」レンタル・サブスク・選び方について解説

オフィスを移転する際には、まず立地・面積・賃料といった条件面が最初の検討事項となります。しかし、それらが決定した後は、その空間をいかに使いやすく、かつ費用を抑えて効率的に運用していくかが、次なる課題となります。中でも、オフィス内の家具や設備の整備は、コストと実用性の両面から慎重な判断が求められる要素のひとつです。近年では、既存家具をそのまま持ち込む、あるいは新たに購入するという従来の方法に加え、レンタルやサブスクリプションといった柔軟な導入手段も注目されています。とはいえ、これらの比較的新しいサービスは、まだ広く浸透しているとは言えず、それぞれの導入メリットや注意点について十分に理解されていないケースも見受けられます。本記事では、オフィス移転に伴う家具導入の選択肢について、「効率性」と「コスト最適化」の観点から考察し、購入・レンタル・サブスクリプションといった各手法の特徴や留意点を具体的に解説します。これから移転をご検討の企業様にとって、自社に最適なオフィス環境を構築するための参考となれば幸いです。

オフィス移転時に家具・収納はどうするべきか

オフィスを移転する際、移転後の家具・収納を用意する選択肢について、それぞれのメリットやデメリットを詳しく確認していきます。

①オフィス移転時に家具付きの物件に移転する

新規オフィスへの移転を検討する際には、立地や賃料などの基本条件に加え、限られた時間と予算のなかでいかに効率的かつ柔軟に空間を構築するかが重要な検討ポイントとなります。その選択肢の一つとして、あらかじめ什器が備え付けられた「家具付きオフィス」を活用する方法があります。家具付き物件を選ぶことで、移転後に家具を個別に選定・購入する手間や時間を削減でき、スムーズなオフィス立ち上げが可能となる点は大きなメリットです。一方で、家具付きオフィスは備え付けの家具やレイアウトがあらかじめ決まっているため、自社独自の業務スタイルや組織構成に応じた柔軟な空間設計が難しいという制約もあります。また近年では、こうした家具付き物件自体が減少傾向にあることから、自由度の高いオフィスづくりを目指す企業にとっては、最適な選択肢とは言えない場合もあります。加えて、オフィス移転に伴う家具導入においては、既存家具の再利用や新規購入に加え、レンタルやサブスクリプションといった柔軟な導入手段も選択肢として広がりを見せています。これらの手法は、初期コストを抑えつつ、将来的なレイアウト変更や増員にも対応しやすいという利点がありますが、一方でサービス内容や契約条件に関する理解不足が導入リスクにつながる可能性もあるため、慎重な検討が求められます。

②オフィス移転時にリース家具を利用する

リース家具とは、購入することなく一定期間、月額料金を支払うことで利用できるサービスであり、導入初期にまとまった資金が不要な点や、全額を経費処理できる点から、資金計画上のメリットが大きい方法です。特に、短期利用を前提とした仮設オフィスや、移転初期の試行的なレイアウト構築を目的としたケースでは、コストを抑えつつ迅速に稼働できる手段として非常に有効です。また、将来的なオフィス移転やフロア変更などに伴う家具の処分リスクや撤去費用も発生しないため、変化の多い事業環境において柔軟な対応が可能となります。一方で、長期的な運用を前提とする場合には注意が必要です。月額リース料が累積することで、最終的には新品家具の購入費を上回る可能性があるため、利用期間や契約条件を正確に把握した上で判断することが求められます。加えて、リース契約には返却時の状態管理や途中解約に関する制約がある場合もあるため、内容の精査が不可欠です。

③オフィス移転時にサブスク型の家具を利用する

近年、オフィス家具の調達手段として注目されつつあるのが、月額定額制で家具を利用できるサブスクリプション(サブスク)型サービスです。家具を購入せず、一定の月額料金を支払うことで必要な家具を利用できる仕組みは、初期投資を抑えたい企業や、一時的なレイアウト変更に対応したい企業にとって、一見すると魅力的な選択肢に映るかもしれません。また、レンタル家具に比べてプランの自由度が高く、契約期間内であれば家具の種類や数量を柔軟に調整できる点も特徴の一つです。しかしながら、オフィスに限らず、家具のサブスクリプションは長期的な視点で見ると推奨しにくい選択肢であるのが実情です。定額料金を支払い続けることで、利用期間が長くなるほどコストがかさみ、結果的に新品の家具を購入した場合よりも割高になるケースが少なくありません。また、返却や交換が可能とはいえ、実際の運用では入れ替え作業にかかる手間やスケジュール調整の煩雑さが業務に影響を与えることもあります。さらに、家具の使用感や状態に対して一定の制約があるほか、利用後に家具を買い取るオプションが設定されている場合でも、その価格が市場価格より高く設定されていることも見受けられます。特にオフィスにおいては、安定した作業環境の確保が重要であり、頻繁な家具の入れ替えは業務の連続性や集中力を損なうリスクもはらんでいます。

④オフィス移転後に前オフィスの家具を利用する

オフィス移転における家具の調達手段として、既存家具をそのまま再利用する方法は、費用対効果の面でもっとも優れた選択肢の一つといえます。新たな家具を購入する必要がないため初期コストを大幅に抑えられるだけでなく、廃棄に伴う処分費用や手間も発生しない点は、経済性と効率性の両面で大きなメリットです。さらに、社員がすでに使い慣れた家具を継続して使用することにより、移転後の業務にもスムーズに移行しやすく、ワークフローの混乱を最小限に抑えることができます。特に、移転前後でオフィスのレイアウトや面積に大きな変更がない場合には、既存家具の再配置だけで十分に対応可能なケースも多く、合理的かつ実務的な運用が可能です。こうした観点からも、既存家具の再利用は、環境面・コスト面・業務継続性のすべてにおいてバランスの取れた手段として高く評価されます。もっとも、移転先のオフィスがフリーアドレス制を導入している場合や、従来とは異なる働き方や空間構成を前提としている場合には、既存家具だけでは対応が難しい場面もあります。そのような場合には、必要最小限の新規家具を補完的に導入することで、全体のコストを抑えつつも柔軟な空間設計を実現することが可能です。
オフィス移転に際しては、まず既存家具の活用可能性を検討することが、費用対効果の高い移転計画を立てる上での第一歩となります。再利用と最小限の追加投資を組み合わせたアプローチは、移転コストを抑えつつ、現場の実用性を確保する最適解となるでしょう。

⑤オフィス移転後に新しいオフィスに合わせて家具を買い替える

オフィス移転のタイミングで家具一式を刷新するという選択は、一見すると働き方改革や職場環境の最適化につながる前向きな投資判断に思われがちです。実際、従業員の業務スタイルに合わせて家具を見直し、快適性や生産性の向上を図ることは、長期的には企業にとってプラスに作用する可能性もあります。しかし一方で、家具の刷新には相応の初期投資が必要となるうえ、すでに自社で保有している家具の多くがまだ減価償却期間中であるケースも少なくありません。特に中小規模の企業や資金に余裕のないフェーズにある組織にとっては、まだ財務上の価値が残る資産を処分して新たな支出を発生させることは、経済的合理性に欠ける選択ともなり得ます。減価償却が完了していない家具を一括で入れ替えることは、会計上のロスを生み、財務の健全性に影響を与えるリスクも考慮すべきです。また、家具刷新による職場改善の効果が必ずしも定量的に測定しやすいものではない点も留意が必要です。むしろ既存家具をベースに、一部の不足分や機能的に対応できない部分だけを補完するかたちで新規導入を行う方が、コスト効率と実務性の両面でバランスの取れた対応といえるでしょう。
このように、オフィス移転を機に家具を全面的に刷新するかどうかは、単なる理想像だけでなく、既存資産の償却状況や資金繰り、組織の成長フェーズを踏まえた現実的な判断が求められます。刷新が戦略的投資となり得るのは、あくまで財務的な余力があり、かつ中長期的な生産性向上の見込みが明確である場合に限られるといえるでしょう。。

オフィス移転時の家具・収納選びのポイント

ここでは、オフィス移転時に家具・収納を選ぶ際のポイントについて、詳しく確認していきます。これからオフィス移転の予定がある方は、ぜひ参考にしてください。

「オフィス移転時の家具・収納選びのポイント」レンタル・サブスク・選び方について解説・オフィス移転時の家具・収納選びのポイント

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_674/

ポイント① オフィスのレイアウト・デザインに合わせた家具選び

オフィス移転に際しては、新しいレイアウトや業務体制に即した家具を選定することが、生産性向上と職場環境の最適化に直結します。オフィス家具は単なる設備ではなく、業務効率や空間の使い勝手を左右する重要な要素です。外観の印象に影響を与えることはもちろんですが、見た目を優先しすぎた結果、業務に支障が出てしまっては本末転倒です。たとえデザイン性の高いオフィスを構築しても、家具が非実用的であれば、動線が悪くなったり、作業に無駄が生じたりするリスクがあります。そのため、家具の選定では、空間の雰囲気に合うことだけでなく、実際の使用シーンを想定し、業務をスムーズに進められる構造や仕様を重視する必要があります。オフィス移転は、働き方や組織構造の見直しと同時に、日常業務を効率化する好機でもあります。おしゃれな家具を導入すること自体に価値はありますが、それ以上に「業務のしやすさ」「使い勝手の良さ」を満たしているかどうかが、最終的な成果に影響します。空間の見映えと業務効率の両面を満たす選択こそが、移転の目的を最大限に活かす鍵となるでしょう。

ポイント② 固定席なのかフリーアドレスなのか

オフィスを移転する際には、新しい業務スタイルに合わせて、固定席制とフリーアドレス制のいずれを採用するかを慎重に検討する必要があります。それに応じて、必要な家具の種類や数量も大きく変わるため、初期導入の計画に直結する重要な判断です。固定席制を採用する場合は、社員ごとに専用のデスクやチェア、収納スペースを用意する必要があり、人数分の設備を確保することが基本となります。一方で、フリーアドレス制を選択すれば、社員が日によって座る場所を変えることを前提とするため、全員分の席を用意する必要がなくなり、スペースの最適化やレイアウトの柔軟性を図ることが可能です。特にテレワークの普及により、オフィスの常駐人口が減少している企業にとっては、フリーアドレス導入は合理的な選択肢といえるでしょう。
ただし、実際には「フリーアドレス」として導入された制度であっても、日常業務においては特定の社員が同じ席を継続的に使用するなど、形式的にしか機能していないケースも少なくありません。こうした状況では、席の自由度を前提とした家具計画が現実と噛み合わず、結果的にスペースの非効率や運用の不便さにつながる恐れがあります。そのため、本当にフリーアドレス制が自社にとって有効なのかどうか、制度の運用実態や業務特性に照らして見極めることが重要です。家具の選定は制度に従う形ではなく、実際の使われ方に即して計画を立てることで、レイアウトと業務効率の両立を図ることができます。す。

ポイント③ 間仕切りの工夫でフレキシブルな間取りや動線に

オフィス移転時には、間仕切りを工夫してオフィスの間取りや動線をフレキシブルに設計することで、使いやすいオフィス環境を実現できます。広々としたオープンスペースとプライベートな個室空間の両方を備えるには、それぞれに専用のスペースが必要です。しかし、間仕切りを活用すれば、同じ空間を用途に応じて柔軟に仕切ることが可能になります。最近では、さまざまなデザインやサイズの間仕切りが販売されており、オフィスのイメージや機能に合わせて選べます。可動式の間仕切りを採用することで、会議や個別作業に応じて簡単にレイアウトを変更できるため、効率的かつ快適なオフィス環境を作り出すことができます。

ポイント④ 耐久性の高さ

オフィス移転に際して家具を新たに購入する場合、外観やデザイン性だけでなく、構造的な耐久性に注目することが非常に重要です。オフィス家具は日常的に多数の社員が繰り返し使用するものであり、見た目が美しいだけでは長期的な使用に耐えられないケースも少なくありません。特にテーブルやチェアなどは、使用頻度や荷重のかかり方が一般家庭用家具とは異なるため、構造的な保有耐力、すなわち素材の強度、接合部の安定性を重視して選定すべきです。表面的な仕上げや装飾に目を奪われがちですが、耐久性の本質は内部構造にあり、外観では判断しづらい部分にこそ長期使用における品質差が現れます。強度に優れた構造を持つ家具は、故障や破損のリスクが低く、長期間にわたり安定して使用できるため、買い替えや修理の頻度を最小限に抑えることができます。
初期投資としては一定のコストを要する場合もありますが、耐久性を重視した選定は、長期的にはランニングコスト削減につながり、結果としてコストパフォーマンスの高い投資判断となります。見た目の印象だけで判断せず、実際の使用環境に耐えうる構造を持つかどうかを基準に、慎重に家具を選ぶことが、快適で持続可能なオフィス環境の実現には欠かせません。

ポイント⑤ 会議室の利用頻度の増加

オフィス移転に際しては、使い勝手の良い会議室を設計するための家具選定が非常に重要です。特に近年はWEBミーティングの普及により、会議室の稼働頻度が大幅に増加しており、従来以上に快適性と実用性を備えた空間設計が求められています。

たとえば、幅1800mm以上・奥行き900mm程度の広さを持つテーブルであれば、複数人でのミーティングやノートPC・資料の展開にも十分対応でき、視線や肘の干渉も少なく、ストレスのない会議が可能になります。また、座面と背もたれにクッション性があり、姿勢を安定させるランバーサポート付きのワークチェアを導入することで、長時間の議論でも集中力を維持しやすくなります。また電源やLANポートを内蔵したテーブルや、配線を天板下にすっきり収納できるケーブルマネジメント機能付きの製品を選ぶことで、機器の接続や資料投影がスムーズに行える環境を構築できます。さらに、静音性の高いキャスター付きチェアや、可動式のホワイトボード・モニタースタンドなどを組み合わせることで、レイアウトの柔軟性も確保でき、会議の内容に応じた環境調整が容易になります。
このように、会議室の家具は単なる備品ではなく、業務効率・情報共有・発想の質にまで影響を及ぼす要素です。快適なミーティング環境を整えることは、社内のコミュニケーション活性化や意思決定の迅速化につながり、企業全体のパフォーマンス向上にも貢献します。

移転後も使いやすいオフィス家具の選び方

オフィスを移転する際、現在使用しているオフィス家具が新旧いずれのオフィスでも使い勝手が良ければ、そのまま使用し続けることが可能です。家具を無駄にせず、コストを削減するためにも、移転後も活用できる家具を選ぶことは非常に重要です。ここでは、移転後も使いやすいオフィス家具を選ぶ際のポイントについて詳しく確認していきます。新しいオフィスのレイアウトや働き方に合わせて、どのように既存の家具を適応させるかを考慮し、効果的に再利用するためのヒントを紹介します。

「オフィス移転時の家具・収納選びのポイント」レンタル・サブスク・選び方について解説・移転後も使いやすいオフィス家具の選び方

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_381/

デスク・テーブルの選び方

クリエイティブなオフィス環境を実現するうえで、知的生産の土台となるデスクやテーブルの選定は極めて重要です。業務に集中できる空間づくりには、単に作業ができるというだけでなく、発想を妨げない広さと機能性を備えた作業面が求められます。たとえば、1名で使用する個別デスクの場合、幅100cm以上・奥行き70cm以上のサイズを基準にすることで、ノートPCに加えてA3資料や書籍、スマートフォン、マグカップなどを同時に展開しても余裕を持って作業が可能です。さらに、モニターアームを設置したい場合やデュアルモニター環境を想定するのであれば、奥行き800mmのデスクを選ぶことで視距離が確保され、長時間作業による目や姿勢への負担軽減にもつながります。また、近年多くの企業で導入が進んでいるフリーアドレス制では、複数人が同時に使用する大型の共用テーブルを採用するケースが増えています。この場合、幅2400mm・奥行き1200mm程度のテーブルであれば、4~6名が並んでも窮屈にならず、資料を広げながらのディスカッションや、Web会議用の機材設置も無理なく対応できます。さらに、中央に電源タップやケーブルダクトを組み込んだ仕様にしておけば、配線の煩雑さを避けつつ、すっきりとした作業環境を保つことができます。
こうした十分な作業スペースを備えた家具の導入は、クリエイティブワークの質に直結します。狭く雑然とした机上では、思考の広がりが物理的に制限されてしまう一方で、適切なサイズと機能性を持つテーブルは、集中力と発想力を自然に引き出す環境づくりに貢献します。スペース効率と作業性のバランスをとった家具選びこそが、知的生産性を高めるオフィス設計の鍵と言えるでしょう。

チェアの選び方

オフィスにおける生産性と快適性を両立させるには、テーブルやデスクと同様に、チェア選びにも十分な配慮が必要です。業務時間の大半を着席姿勢で過ごす現代のオフィスにおいて、チェアの性能は作業効率や身体負荷に直結する要素のひとつです。まず基本となるのは、高さ調整機能です。チェアの座面は、座ったときに足裏がしっかり床につき、膝がほぼ直角になる高さが理想とされており、身長や体格に個人差がある職場環境では、ガス昇降機能などにより細かく高さ調整ができるモデルを選ぶことが前提条件となります。次に注目すべきは背もたれの構造です。短時間の打ち合わせや来客対応であれば簡易なチェアでも問題ありませんが、日常的に長時間PC作業を行う環境では、腰椎(ランバーサポート)をしっかり支え、背中全体を包み込むような背もたれ付きのチェアが推奨されます。たとえば、メッシュ素材で通気性に優れたハイバックタイプのチェアは、姿勢の安定と疲労軽減の両方に寄与し、集中力の維持にも効果的です。
さらに、座面のクッション性や前傾・後傾機能、アームレストの可動域なども、業務内容や使用時間に応じて検討すべきポイントです。幅広い調整機能を備えたエルゴノミクスチェアを導入することで、社員一人ひとりが自分に合った姿勢を保てるようになり、肩こりや腰痛といった身体的ストレスの低減にもつながります。
このように、チェアの選定は単なる座り心地の問題ではなく、長期的な業務効率・健康管理・離職防止といった観点でも重要な意味を持ちます。快適な作業姿勢を支える椅子の導入は、クリエイティブな発想や集中力を高めるオフィス設計の一部として、確実に投資効果を発揮する領域といえるでしょう。

収納家具の選び方

オフィスの収納家具を選定する際には、単に収納力があるかどうかにとどまらず、将来的な拡張性や作業効率の観点から慎重に検討することが重要です。オフィスでは資料・備品・印刷物などが時間の経過とともに増加する傾向にあるため、必要に応じて棚を追加できる拡張性の高いシステム収納や、ユニット構成が柔軟な製品を導入することで、業務内容の変化にも柔軟に対応できる環境が整います。また、複数名での共有利用を前提とした収納を計画する場合、大量の資料を一括管理しつつ、同時アクセスが可能なレイアウトが求められます。その点で、天井近くまで有効に使えるハイシェルフの導入は、限られた床面積を有効活用するうえで非常に有効です。収納スペースを縦方向に展開することで、デッドスペースを最小限に抑え、効率的な書類管理を実現します。一方で、オフィス移転というタイミングでは、収納量そのものを見直す絶好の機会でもあります。従来のオフィスで使用していた書類・備品類が、果たして移転先でも引き続き保管・使用されるべきものかどうかを再評価し、不要なものについては思い切って処分する判断も検討すべきです。特に紙資料については、業務プロセスのデジタル化が進む中で、物理的な保管の必要性が大きく変わっているケースも多く見受けられます。
このように、「何をどこにどれだけ収納するか」を明確にしたうえで、本当に必要な収納量に見合った家具を選定することが、移転後のスペース効率と業務効率の両立につながります。安易に従来の収納物をそのまま持ち込むのではなく、移転という節目を活かし、収納そのものの見直しと最適化を図ることが、合理的なオフィスづくりの一歩となります。

オフィス移転時におすすめのマルゲリータのオフィス家具

ここからは、マルゲリータの製品ラインナップの中から、オフィス移転時におすすめのオフィス家具を厳選してご紹介いたします。機能性とデザイン性を兼ね備えたアイテムを揃えておりますので、オフィス家具選びに迷われている方は、ぜひ参考にしてみてください。移転後の新しいオフィス環境を最適化し、効率的で快適な空間を作るためのヒントとなる製品をご紹介します。

「オフィス移転時の家具・収納選びのポイント」レンタル・サブスク・選び方について解説・オフィス移転時におすすめのマルゲリータのオフィス家具

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/tavola/dt-ro-2400-900-br.html

スタンディングデスクと組み合わせられるワークデスク


マルゲリータの「Tavola(タヴォーラ)コンソールデスク」は、壁に沿って設置できる奥行きの浅い設計が特徴のコンパクトなワークデスクです。デスク上にはモニター、キーボード、ノートPCなどを十分に配置できる横幅があり、必要最低限の作業スペースを確保しながら、省スペース化を実現しています。リモートワークやフリーアドレス環境など、多様な働き方に対応する柔軟性も備えており、限られた空間でも高い業務効率を維持できる理想的なデスクです。さらに、このコンソールデスクの上や下に異なる高さの天板を組み合わせて使用することで、作業ゾーンを階層的に分けることが可能となります。たとえば、上段にモニターや収納物を配置し、下段を手元作業用として使用することで、視線や動作の切り替えがスムーズになり、限られた面積の中に用途の異なる機能を整理して取り込むことができます。こうした立体的な空間利用により、デッドスペースを最小限に抑えつつ、有効面積を最大限に引き出すことができます。このように、「Tavola コンソールデスク」は単体としての機能性はもちろん、異なる高さの要素と組み合わせることで空間活用の幅がさらに広がり、小規模オフィスや在宅ワークスペースにおいても、無理のない配置で効率的な業務環境を整えることが可能です。

「オフィス移転時の家具・収納選びのポイント」レンタル・サブスク・選び方について解説・スタンディングデスクと組み合わせられるワークデスク

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/tavola/cd-stg-set03-br.html

Tavola コンソールデスクは、幅2400mm、1800mm、1500mm、1200mmと、さまざまなサイズから選ぶことができます。そのため、オフィスでの働き方やレイアウトに合わせて、最適なサイズのデスクを設置することが可能です。広めのサイズを選べば複数のデバイスや資料を同時に配置でき、コンパクトなサイズは限られたスペースに最適です。多様なオフィス環境に柔軟に対応できる、機能的なデスクです。

「オフィス移転時の家具・収納選びのポイント」レンタル・サブスク・選び方について解説・Tavola コンソールデスク

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/tavola/cd-stg-set01-wh.html

また、Tavola コンソールデスクには、立った姿勢で使えるスタンディングデスクも用意されています。それぞれを単体で設置するのはもちろん、組み合わせて設置すれば、気分や仕事内容に合わせて使い分けられ、より生産性の高いオフィスが実現します。

フリーアドレスにも対応する大きなテーブル

マルゲリータの「Tavola ダイニングテーブル」は、オフィス環境においても活用できる広々とした天板が特長の多用途テーブルです。十分なサイズを備えており、複数人による共同作業や打ち合わせ、資料の展開を伴うミーティングなど、幅広い業務シーンに対応できます。また、フリーアドレスのワークデスクとしての利用にも適しており、部署を越えた自然なコミュニケーションや柔軟な座席運用を促進します。一方で、フリーアドレス運用においては「使いやすい場所がいつも同じ人に占有される」「荷物が置かれっぱなしになる」といった実質的な固定化が起こりやすいという課題もあります。特に広いテーブルは快適性が高い分、特定の社員にとって“居心地の良い定位置”となりやすく、本来の目的である流動的な働き方が機能しなくなるリスクがある点には注意が必要です。そのため、Tavola ダイニングテーブルをフリーアドレス用途で運用する際には、テーブルの配置や利用ルール、ストレージの分離などを併せて検討することで、物理的な広さを活かしつつ、制度の形骸化を防ぐ工夫が求められます。適切に運用されれば、広い作業面は業務の効率化、会話の促進、資料共有のしやすさといった多くのメリットをもたらし、結果としてオフィス全体の生産性向上に寄与します。

「オフィス移転時の家具・収納選びのポイント」レンタル・サブスク・選び方について解説・フリーアドレスにも対応する大きなテーブル

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_546/

「オフィス移転時の家具・収納選びのポイント」レンタル・サブスク・選び方について解説・マルゲリータの「Tavola ダイニングテーブル」

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_362/

Tavola ダイニングテーブルの天板には、上質な無垢集成材が採用されています。また、標準仕様ではウレタン塗装を施しておりませんが、オプションでガラス塗料を塗布することにより、表面に高硬度の被膜を形成することが可能です。これにより傷や摩耗に強くなり、長期間にわたり美しい状態を保つことが可能となります。耐久性が求められるオフィス環境においても最適な仕様といえるでしょう。

「オフィス移転時の家具・収納選びのポイント」レンタル・サブスク・選び方について解説・Tavola ダイニングテーブル

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/tavola/base_index.html

ワークスペースの面積を最大限に広くする壁面収納

マルゲリータの「Shelf(シェルフ)壁一面の本棚」は、オフィスの壁面スペースを最大限に活用することで、大量の資料や書籍を効率的に整理・収納できる壁面収納システムです。限られた床面積のなかで高い収納力を実現するこの製品は、オフィス空間の機能性を高めるだけでなく、床面積あたりの収納効率を向上させる点でも優れています。とりわけ、賃料が高騰する都市部のオフィス環境においては、壁面を垂直方向に活用することで、収納のための床面積を抑制できるという合理的な考え方に基づいています。これは、壁面収納の導入によって「必要な収納量を確保しながらも、オフィス全体の占有面積=ランニングコストを抑える」という視点から、長期的なコストパフォーマンスの向上に寄与するアプローチです。
本製品は、収納する書籍や資料のサイズ、用途、設置場所に応じて選択できるよう、複数の奥行や高さのバリエーションを展開しています。これにより、業務内容やワークスペースの構成に最適化された収納計画が可能となり、空間全体の整理整頓と視認性も高めることができます。「Shelf 壁一面の本棚」は、単なる収納家具としてではなく、空間効率と業務効率の両面から、理想的なオフィス環境を実現するための戦略的な設備としてご活用いただけます。

オフィス・事務所の収納本棚・File 614 住宅会社の本社に – Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm – マルゲリータ使用事例

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_614/

また、「Shelf 壁一面の本棚」は、フィラー板を用いて天井との間を調整することで、耐震性を確保した設置が可能です。このような構成により、壁面全体を有効活用した収納を実現しながらも、壁や天井への直接的な固定や加工を行うことなく、安全かつ安定した状態での導入ができます。そのため、賃貸オフィスや内装工事に関して制限がある物件でも、壁面スペースを最大限に生かした収納ソリューションを提供します。

「オフィス移転時の家具・収納選びのポイント」レンタル・サブスク・選び方について解説・Shelf 壁一面の本棚

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/shelf/slf_index.html

壁面収納と机を一体にしてさらなる効率化を

ワークデスクと収納を一体化した「Shelf カウンター付き本棚」は、限られたオフィススペースを最大限に活用するために設計された、コンパクトかつ高機能なオフィス家具です。作業スペースと収納スペースを一体で確保できるため、別々に設置する場合に比べて床面積の活用効率が高まり、オフィス全体の空間運用を最適化することが可能です。また、デスク背面にすぐアクセスできる収納を備えているため、スタッフの移動距離が最小限に抑えられ、資料や備品の取り出しもスムーズになります。これにより、日常業務の中で発生しがちな無駄な動作や時間のロスが減少し、業務効率が向上します。さらに、「Shelf カウンター付き本棚」を複数台連結して設置することで、大容量の共有収納と複数人向けの作業スペースを省スペースで同時に構成することができます。フリーアドレス型の運用においても、半開放型の構造が適度なパーソナル感を生み出し、集中しやすい執務環境をつくることができます。

「オフィス移転時の家具・収納選びのポイント」レンタル・サブスク・選び方について解説・「カウンター付き本棚」

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_563/

まとめ

今回は、オフィス移転の際に押さえておくべき家具選定のポイントと、実際のオフィス運営に役立つおすすめの家具をご紹介しました。オフィス家具は、業務効率や生産性を高めるだけでなく、企業イメージや職場全体の雰囲気を左右する重要な要素でもあります。マルゲリータでは、業務効率化や快適な作業環境の実現をサポートする、多彩なオフィス家具をラインナップしています。今回ご紹介した製品以外にもさまざまな商品を取り揃えておりますので、オフィス移転やリニューアルをご検討の際には、ぜひマルゲリータの公式サイトをご覧いただき、貴社のニーズに最適な家具をお選びください。

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