都内の制作会社様のオフィスに「Shelf カウンター付き本棚」を導入いただきました。
本棚上部は更に2段を「縦方向に連結させる」ことで、梁下目いっぱいまで本棚としてお使いいただいています。
このカウンター付き本棚を境に、本棚側はそのまま打合せスペースに、カウンター側は作業スペースとして効率の良いオフィス空間になっています。下の画像は本棚側から見た様子です。
天井を顕しにする
オフィスのリノヴェーションに於いてその既存の天井を外して躯体を顕にしたケースをたまに見掛けます。その殆どがデザイン系もしくは設計事務所といったクリエイティブな業務形態の会社が多いです。ここでオフィスのリノヴェーションに際して天井を外す行為の功罪を考えてみたいと思います。まずメリットとしては
●天井が高くなる
これはそのまま既存の天井が無くなった分天井高が上がるという事です。
●気持ちのいい空間が得られる
高くなるのと同時に打ち放しコンクリートの天井に面することにより気持ちのいい空間になります。本件では顕しにしたコンクリート面、及び既存の配線配管を全て白で塗装しているので、物事が静止したかの様な独特な空気感もあります。
一方デメリットとしては
●冷暖房の効率が悪くなる
どの程度悪くなるかは単純に室内の容積の増分によります。
更に法的(建築基準法、消防法)に不都合な箇所が生じると結果的にそこを直さなければならない可能性があります。具体的には
●防煙区画に変更が生じる可能性がある
天井面から80cm以上下がった壁があると(梁も含みます)そこで囲まれた部分に防煙区画が生じます。すなわちフラットな天井面に於いては何もなくても天井を外すことによって梁が露出してその梁成が80cmを超えると必然的に区画に変更が生じてしまいその箇所の排煙が出来なくなる可能性もあります。これには注意されてください。
その建物の規模が大きければ大きいほどこうした事が生じる可能性がありますが小規模のビルに至っては殆どないと言ってもいいです。それよりもそのデメリットとして挙げた内容を乗り越えて構成された空間は本件の様に卓越したものがあります。その効果はたいへん得難いものです。
本棚側。打合せコーナーにあるテーブルの上には「ペンスタンド(PS-01)」が置いてあります。収納するものに合わせて仕切り板を自由に移動でき、ペンやハサミ、ホチキス、さらにはメモ帳や電卓まで、卓上でいつも使う文具や小物をこのペンスタンド1台にまとめて収納する事ができます。
上下に連結し間仕切り壁として利用
本件ではカウンター付き本棚の上方に更に2段分のコマをH型ジョイナーを介して「縦方向に連結させて」います。本棚自体は700mm高くなり梁下いっぱいまで立ち上がります。下部はカウンター付きなので面積的にも広く安定し、かつ上部は梁型に固定してH型ジョイントはそれぞれ上下の縦材と緊結しているため安定した形になっています。
またカウンター面と反対側の縦材、横材の端部にも木口テープを貼り両面ともに仕上がった形にしています。
この事例と関連するプロダクト
壁面を天井まで最大限に活用できる壁一面の本棚。専用の収納ボックスもある組み立て式。
梯子のように立て掛けて使う収納ラック。モノを美しく見せながら収納、展示。
SERIES29
間仕切りで使う(オフィス編)
このシリーズではオフィスに置いて本棚を間仕切りとして使用する場合の考え方、レイアウト等を実例をもとに紹介しています
SERIES13
小規模オフィス
このシリーズではオフィスにおいてマルゲリータの家具を使った際の考え方、レイアウトなどを紹介しています