Shelf
棚板のたわみについて
Shelfシリーズで用いているシナ合板のたわみ量に関する実験を行いました。
その結果及び計算上の理論値は以下の様になります。
比較は奥行き350mmの本棚の1コマに書籍およびLPレコードを充填したケースを想定して行いました。
ここで言う「充填」とは下の写真に示すようなセルをほぼ目一杯書籍とLPレコードで埋めた状態を言います。
一般的な単行本を端から端まで並べた状態でのたわみ量はの数字のほぼ1/3以下とお考え下さい。
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▲書籍を充填した様子
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▲LPレコードを充填した様子
巾=325mmの本棚について
巾=325mmの本棚に書籍を充填した場合(総重量:28kg)
実験による計測
棚板全体に等分布に荷重がかかる様に載荷し、3ヶ月間中心部で棚板のたわみ量を計測しました。
1ヶ月目 | 0.4mm |
---|---|
2ヶ月目 | 0.5mm |
3ヶ月目 | 0.5mm |
※3ヶ月以降も0.5mmより変化は見られませんでした。
たわみ計算による推定
- q = 0.9N/mm(単位長さあたりの荷重)
- l = 325mm (長さ)
- E = 363Mpa (ヤング係数)
- I = 98437.5m4(断面二次モーメント)
- [最大たわみ]
- \[ W_{max}=\frac{ql^4}{384El}=0.73{mm}≒0.7{mm} \]
巾=325mmの本棚にLPレコードを充填した場合(総重量:20kg)
実験による計測
棚板全体に等分布に荷重がかかる様に載荷し、3ヶ月間中心部で棚板のたわみ量を計測しました。
1ヶ月目 | 0.3mm |
---|---|
2ヶ月目 | 0.4mm |
3ヶ月目 | 0.4mm |
※3ヶ月以降も0.4mmより変化は見られませんでした。
たわみ計算による推定
- q = 0.6N/mm (単位長さあたりの荷重)
- l = 325mm (長さ)
- E = 363Mpa (ヤング係数)
- I = 98437.5mm4(断面二次モーメント)
- [最大たわみ]
- \[ W_{max}=\frac{ql^4}{384El}=0.49{mm}≒0.5{mm} \]
巾=325mmの本棚における実験についての考察
以上より実験による計測および計算による推定から
- 書籍を充填した場合 0.5~0.7mm
- LPレコードを充填した場合 0.4~0.5mm
実験値と計算値に違いが出るのは計算値で用いてるヤング係数、断面二次モーメントの値が天然素材に対する値として安全側に振れているためと考えられます。
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