本棚にあわせて設計されたご夫婦の書斎 | 開口部のある本棚 / Shelf (No.07)

DENのある家・間取りとは? DEN・書斎を徹底解説

物件を探しているときに見る間取り図には、LDKやDKなどさまざまな表記があります。
その中でも意外に知られていない表記のひとつが「DEN(デン)」です。
DENは、居室としての条件を満たしていない小さなスペースのことで、巣ごもり需要が高まる現代において、書斎や趣味を楽しむ空間としての利用が注目を集めています。
実際にDENをどのように活用すれば素敵な書斎は趣味の部屋になるのでしょうか。
そこでこの記事では、DENの解説と合わせて、ご家庭でDENを活用して素敵な書斎を作られている事例をご紹介していきます。

間取り図に表記されるDENとは

間取り図にあるDENとは、居室未満の小部屋のことで「デン」と読みます。
DENは英語で「ほら穴」「ねぐら」の意味です。広さや形に明確な定義はありません。不動産用語では、居室と呼ぶには狭い小部屋の書斎や趣味の空間のことを指します。間取り図では、以下の部屋がDENと表記されるケースがあります。

  • 書斎…デスクを置いた小部屋。仕事や趣味を行う目的で使用される個室です。
  • 土間スペース…外から土足で入って歩ける空間で、主に玄関に設けられます。
  • 多目的スペース…用途を選ばず、さまざまなことに利用できる部屋です。
  • 納戸…普段使わない衣類や家具をしまっておく部屋のことで、間取り上は居室に満たない空間です。
  • サービスルーム…納戸と同じ意味です。一般的に和風建築では「納戸」、洋風建築では「サービスルーム」と呼ばれます。

居室未満の部屋DENの意味とは

間取り図に表記されるDENと居室(LDKなど)の違いは、建築基準法の「居室」の基準を満たしているかどうかです。
建築基準法第28条で居室については以下のように基準が定められています。

  • 採光のための開口部がその部屋の床面積の1/7以上の面積で設けられている
  • 換気のための開口部がその部屋の床面積の1/20以上の面積で設けられている

この基準に適合しないスペースは居室として認められません。
間取り図のDENと書かれたスペースを確認すると、窓のない部屋や、窓が小さい部屋などになっています。部屋の広さや、採光だけでなく天井高が低い場合やスキップフロアをDENと表現している場合もあります

DENを間取りに取り入れた場合の活用方法

DENを間取りに取り入れた場合の活用方法

DENの主な活用法には、書斎や趣味の部屋、子供が遊ぶスペースなどがあります。
中でも人気なのが「書斎」として活用する方法です。リモートワークをする機会の多い昨今、リビングや居室と比べてこじんまりした空間であるDENは、仕事に集中しやすい書斎スペースにピッタリの空間です。デスクとチェア、そしてちょっとした収納棚を置けば、立派なワーキングスペースになります。

趣味の部屋としての活用方法としては、最近のフィットネスブームを受けて、「トレーニングルーム」や「ヨガルーム」として利用する方も増えています。

また、「家事室」としての活用方法も人気です。アイロンがけやミシン縫いなど、出し入れが面倒な機器を設置したままにしてできるのは日頃の家事の時短になります。
居室に満たない小さな空間だからこと、住まう人の自由な発想次第でニッチな活用方法ができ、DENはさまざまなライフスタイルを実践する空間として利用されています。

DENに置きたい収納・デスク

間取りの中にあるDENを書斎やリモートワーク、あるいは趣味の部屋にする場合におすすめしたい収納本棚は「狭いスペースを有効に活用できるもの」です。
DENの壁面の床から天井までを有効活用できるオープンな収納本棚であれば、限られた空間のDENでも大容量の収納を確保できます。収納の省スペース化できれば仕事に必要なデスクや椅子を置くスペースにも余裕が生まれて快適なワークスペースが実現します。

間取り図にあるDENを見事に活用している事例7選

ここからは、マルゲリータの壁面本棚Shelf(シェルフ)シリーズを導入して、自宅の間取りの中にあるDENを素敵な空間にして活用している事例をご紹介します。ぜひ最後までご覧いただき、DEN作りの参考になさってください。

間取り図のDENの活用事例① 2つのDENを設計段階から間取りに取り入れる

間取り図のDENの活用事例① 2つのDENを設計段階から間取りに取り入れる

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_447/

大阪の閑静な住宅にお住まいのご夫婦が、間取りの中にあるDENを素敵な書斎に作りあげた実例です。
床面から一段上がったDENの奥のスペースには壁3面に天井までの書棚とデスクとチェアが置かれています。手前には小上がりのある和の畳スペースがとられ、間取り図を見れば2つのDENが連続しています。

間取り図のDENの活用事例① 2つのDENを設計段階から間取りに取り入れる

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_447/

デスク前の壁一面の本棚は開口部付きです。開口部にはパソコンのディスプレイを設置。さらに机上には2台目のディスプレイを置いて、デュアルモニターで快適なパソコン環境を構築しておられます。

間取り図のDENの活用事例② ロータイプの本棚を二列に並べ収納を確保した美しいDEN

間取り図のDENの活用事例② ロータイプの本棚を二列に並べ収納を確保した美しいDEN

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_502

都内のロフト付きのワンルームにお住いのお客様の事例です。
ロフト下の細長い間取りをDENとして書斎にお使いになっています。
腰ほどの高さの「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm ロータイプ」を2台並べることで低位置の壁面収納を実現。棚上には額装した写真が立てかけられた、シンプルでおしゃれなディスプレイが印象的です。2列に並んだロータイプ本棚に集積材を渡し、デスクの天板としてお使いになっています。

間取り図のDENの活用事例② ロータイプの本棚を二列に並べ収納を確保した美しいDEN

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_502

こちらの事例では床はダーク系の配色で、落ち着いた感じを与えます。人間が視覚からうける本能的な作用で、ダークな色が床を覆っていると落ち着く作用があります。
この2列並んだロータイプの本棚と突き当りのデスクの様子は一点に収束する絵画の様な光景を生み出す効果があり、この部屋のアイキャッチとなっています。

間取り図のDENの活用事例② ロータイプの本棚を二列に並べ収納を確保した美しいDEN

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_502

こちらの事例は、特殊な形状の間取りで、デッドスペースになりそうだったDENを見事、おしゃれな書斎に生まれ変わらせた事例といえるでしょう。

間取り図のDENの活用事例③ 本棚で間仕切りしてDENを作る

間取り図のDENの活用事例③ 本棚で間仕切りしてDENを作る

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_623/

都内のマンションのリビングルームの間取りの中にDENを作られたお客様の事例です。
Shelf 壁一面のA5判本棚 奥行180mm」の縦材を伸ばして天井に固定し間仕切りとしてお使いいただいています。お客様ご自身が、本棚にオイルステイン塗装を施されているため、従来品とは異なるテイストとなっています。

間取り図のDENの活用事例③ 本棚で間仕切りしてDENを作る

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_623/

リビングの一部を間仕切り、本棚で仕切られたDEN空間は、布団を敷くとベッドルームとして活用されます。床が上がっている部分は床下収納スペースが作られており、限られた空間であっても十分な収納量を確保している様子が参考になる事例と言えるでしょう。

間取り図のDENの活用事例③ 本棚で間仕切りしてDENを作る

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_623/

マルゲリータの本棚を間仕切りとしてご利用いただく場合は、こちらの実例の様に天井にしっかり固定していただき、床面に置くだけの状態にするのが最適な固定方法です。特別な設置工事を必要としないので天井や壁を傷つけることがないので賃貸住宅でも設置が可能です。

間取り図のDENの活用事例④ 二階の窓に面したアルコーブを利用したオープンな書斎

間取り図のDENの活用事例④ 二階の窓に面したアルコーブを利用したオープンな書斎

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_606/

こちらは都内の戸建て住宅の実例です。戸建ての間取りの中にある2階のアルコープ(=DEN)に造り付けのデスクを設置して書斎としてお使いでした。造り付けデスクはそのまま、壁面と机上に天井までの壁面を設置しました。

間取り図のDENの活用事例④ 二階の窓に面したアルコーブを利用したオープンな書斎

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_606/

造り付けデスクに十分な耐荷重があるため、デスク上の窓を避けて壁面本棚を2台並べていただきました。窓からの採光を室内に取り入れるレイアウトになっています。

間取り図のDENの活用事例④ 二階の窓に面したアルコーブを利用したオープンな書斎

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_606/

机に向かって右側には「Shelf壁一面の本棚奥行250mm」が設置されています。机上に置かれた本棚は「Shelf壁一面の本棚A5サイズ奥行180mm」を加工したものです。2種類の奥行の異なる本棚を机上のコーナー部で連結させ、役物加工でデッドスペースのない造りに仕立ててあります。

間取り図のDENの活用事例⑤ シンプルな色彩の中のミニマルなDEN

間取り図のDENの活用事例⑤ シンプルな色彩の中のミニマルなDEN

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_597/

梁は打ち放しに戻した状態、床スラブと壁の一部は白く塗装されシンプルにリノベーションされたマンションの一室にDENを取り入れられた事例です。「Shelf 壁一面のA5判本棚奥行180mm」が向かい合って置かれ、またダイニングスペースには「Shelf 壁一面の本棚開口部付き奥行350mm」が置かれています。
一段上がった高さにある畳が敷かれたDENが特徴的で、細長い空間のアイストップ的な位置に鎮座しています。書斎としてのDENには机が置かれたり、畳であれば文机が置かれたりしますが、こちらのDENには畳だけというシンプルな構成です。

間取り図のDENの活用事例⑤ シンプルな色彩の中のミニマルなDEN

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_597/

両側を本棚に挟まれたストイックな空間からは、お客様がいかに読書を好まれているかが伝わってきます。空間の軸は書棚に囲まれながらも、開放的にダイニング、キッチンへと続き反対側は開口部へと繋がります。両側は打ち放しコンクリートの梁が平行に走り本棚と壁面収納はすべてこの梁下にきれいに収まっています。

間取り図のDENの活用事例⑤ シンプルな色彩の中のミニマルなDEN

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_597/

天然木のフローリング、打ち放しコンクリート、白い壁と天井で構成されたミニマルな室内です。その天然木の素材に同化して本棚があるため、本の背表紙だけがこの部屋を彩る唯一の存在となっています。
読書空間としてのDENを主軸に据え、同時に生活軸を構成したコンパクトなインテリアデザインです。

間取り図のDENの活用事例⑥ リビングにつながる位置のDENを活用しワークスペースに

間取り図のDENの活用事例⑥ リビングにつながる位置のDENを活用しワークスペースに

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_495/

横浜市にある戸建て住宅にお住いのお客様の書斎の実例です。
吹き抜けのある広いリビングを介して、横3コマの特注サイズの「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」と「Shelf 壁一面のA5判本棚 奥行180mm」の2つの本棚を設置し、テレワーク専用のワークスペースを構成されています。

間取り図のDENの活用事例⑥ リビングにつながる位置のDENを活用しワークスペースに

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_495/

リビングからつながる空間側の本棚の低い位置はお子さんの本が収納され、高い位置には専門書や単行本を収納されています。

間取り図のDENの活用事例⑥ リビングにつながる位置のDENを活用しワークスペースに

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_495/

三方を囲まれたDEN空間は、リビングにいる家族の気配を感じつつも仕事に集中できる書斎スペースになっています。

間取り図のDENの活用事例⑦ 吹き抜けに面した細長いDEN

間取り図のDENの活用事例⑦ 吹き抜けに面した細長いDEN

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_624/

神奈川県の戸建て住宅にお住いのお客様の書斎として使っておられるDENの事例です。
2階にある階段の吹き抜けに面する細長い部屋に、「Tavola BASE・デスクの組み合わせによる仕事基地」と「Shelf 壁一面の本棚 奥行250mm」を設置いただいています。
ワークデスクは、高さの異なる2種類のデスクをL字型亜に組み合わせることで、通常のデスクでは座った姿勢、スタンディングデスクでは立った姿勢と、姿勢を切り替えてデスクワークに取り組むことができます。

間取り図のDENの活用事例⑦ 吹き抜けに面した細長いDEN

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_624/

デスクには、幅1200mmのものと2400mmのL字型のコンソールデスクを導入。
幅2400mmのコンソールデスクは吹き抜けに面した窓際に設置して、それに直行する形で設置した1200mmの机をスタンディングデスクとして使用されています。それぞれ幅の異なる机がそれぞれ窓に向かうレイアウトで目の前の開放感と机上を照らす斜光を確保しています。

間取り図のDENの活用事例⑦ 吹き抜けに面した細長いDEN

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_624/

幅2400mmのコンソールデスクの背面には、「Shelf(シェルフ) 壁一面の本棚」が置かれています。壁と天井のグレイッシュな力強いカラー対して、本棚が置かれている壁面はアクセントカラーのオレンジ色です。
本棚の前には、コンソールデスクとの間に1m弱の細長い空間があり、そこがコンソールデスクに向かって座る際のスペースと、スタンディングデスクへの通路になっています。

まとめ

間取り図の中に見かけるDENの解説とその活用方法をご紹介しました。
広さに限りあり、ついつい納戸にしがちなDENですが、壁面収納を設置することで収納力が高まり、書斎や趣味部屋など、居室に満たない空間が利用目的に合わせて利活用できる部屋に生まれ変わります。
マルゲリータの公式サイトでは、DEN空間を活かせる収納家具や実際にDENを素敵な書斎は趣味の部屋として利用されている事例を多数掲載しています。ぜひ参考になさってください。