ビフォーアフター

SERIES

20

ビフォーアフターと言うTV番組は『リフォーム』で家族の問題を解決することをテーマに掲げ、様々な物件を大改造する番組です。一般視聴者が応募した実際の物件を題材にし、物語の途中にはドキュメンタリー的な要素も取り入れられています。公式サイトでは「笑いあり、感動ありの家族応援バラエティ」と謳っており、朝日放送も番組のジャンルをバラエティ番組と位置づけ、リアリティ番組の要素も織り交ぜています。番組は、家族の絆と安らぎを再構築することを目指しています。

番組のタイトルである『ビフォーアフター(Before-After)』は、もともと美容に関する用語でしたが、この番組の成功によって、様々な番組、CM、美容や建築以外の業種などでも広く使用されるようになりました。2003年には新語・流行語大賞のトップテンにも選ばれ、その影響力が示されました。

ビフォーアフター 同ポジ

この番組では、「改修前」と「改修後」の様子を同ポジと呼ばれる手法で画像に落としています。同ポジとはカメラ用語で、対象物の様子を完全に同じ位置と高さにカメラを設置し、更にレンズのサイズや焦点距離を合わせた状態、時間軸だけずらして撮影する事を言います。その同ポジこそがビフォーアフターの核心的な手法であり、その変化の落差が大きいほど視聴者に与えたインパクトは大きかった所以です。

その同ポジの手法を利用して、主に家具(特に本棚)を設置することで、変化する過程を見る人に分かりやすく伝えることを目的としてマルゲリータの設置事例に於いてその中のいくつかビフォーアフター的な同ポジで捉えビフォーとアフターのその移り行く様を動的にそれぞれのfileの巻頭に据えた事例です。

TV番組のビフォーアフターではそもそもその建築自体が大きく変わるのでどこかにそのベンチマークとなるものが無いとなかなかその変化の認識はできません。しかし「ビフォー」と呼ばれている映像は色温度をお落とし、どことなく暗さを演出しながら「アフター」では逆に露出オーバー寸前なほどの明るい室内に持っていく事で「劇的な変化」を印象付け、その番組特有の水戸黄門的とも言えるアフター(完結)は絶対に美しい、と言った美学に基づき日本人が溜飲を下げるシーンがあります。しかしそこで絶対的に変わっていないのはその床面積です。床面積が変わらずしてどうして部屋が綺麗に片付くのか?これは謎です。やはりそこには番組的な演出が存在します。

ビフォーアフター 壁一面の本棚

(株)ブックウォール オフィスの本棚 - Shelf 壁一面の本棚 - マルゲリータお客様事例
(株)ブックウォール オフィスの本棚 - Shelf 壁一面の本棚 - マルゲリータお客様事例

一方、ここで展開するビフォーアフターの事例では同じ場所に対して同ポジで撮影するという捉え方は番組と一緒です。しかしそこに本棚を導入する前と後で周囲のものが如何に片付いたか、壁面一杯を収納にすることでこれまで不可能であったモノの納まりを如何に可能にせしめたか、を分かりやすく表現したつもりです。床面積そのものが増えていなくても壁面に連続して入った棚板は実は床の代替え、という事実が伝わればと考えました。

実例

File606 書斎の改造、ビフォーアフター

既存のデスクとその上部、そしてデスクの右側にある本棚を新しく配置しました。この書斎のアップデートは、工事を伴わずに設置するだけのリフォームです。既存の状態を正確に計測し、本棚を追加した場合の予想荷重に基づいて、各部品を配置し、必要な箇所はしっかりと固定する簡便なリフォームプロセスです。


File647 壁面収納を一新、ビフォーアフター2

これまでマンションのリビングダイニングの壁面にコミック本専用本棚と周囲を収納で囲まれたテレビ台をそれぞれ並べてお使いいただいていましたがこの度壁一面の本棚を導入、コミック本の収納と大型TVの組み込みも兼ねた大きなリビングボードを構成されました。壁面一杯を天井まで使う効果がはっきりと出ています。


File651 早稲田大学創造理工学部環境資源工学科の研究室に、ビフォーアフター3

1年前に導入いただいた「Shelf 壁一面の本棚 奥行250mm」について、早稲田大学創造理工学部環境資源工学科物理探査工学の研究室では、今回、同じ本棚を新たに増設いたしました。縦方向は既存の本棚と高さを合わせ、横方向は短い横4コマを使用して、新しい壁一面の本棚を構築しました。


File682 子供部屋のディスプレイボード

以前配置されていた収納ラックやテレビ台に収められていたアイテムは、新しく設置された本棚にまとめられ、今度はその中に収められたものがテレビを取り囲むように配置されました。かつては棚に隠れていたものが本棚に収められることで、乱雑な状態から整然とした収納へと変わりつつあります。子供の学用品、本、おもちゃなど、多岐にわたるアイテムも本棚のグリッドに整然と配置され、雑多な印象が薄れ、秩序ある雰囲気が漂っています。さらに、以前の棚とテレビ台は撤去され、子供の遊びスペースが拡大し、見せる収納とスペースの有効な活用が実現されました。


File687 大容量の学習机

カウンターを備えた本棚の標準奥行きは通常350mmですが、こちらではその本棚の部分を250mmに変更しました。この変更により、ほとんどが教材や書籍で構成される収納において、A4サイズがちょうど収められるサイズが選ばれました。作業スペースの開口部分の奥行きは700mmですが、一般的な学習机の奥行きは約600mm程度なので、このスペースは十分に確保されています。また、脚板は丸型脚の取り付け位置が柔軟なタイプに変更され、中央での作業が容易になりました。これにより、お子さんが快適に勉強できる空間が構築されました。

File700 左右対称に配置された兄弟部屋

最初からこの部屋は左右対称にデザインされており、入口は中央から分かれて各スペースに続いています。ベッドは縦に配置され、その間にはカーテンが取り付けられ、スペースを仕切ることができます。各部屋に進むと、ベッドと直線的に配置された机があり、その奥には新たに4列分の本棚が追加されています。この本棚が導入される前は、お子さんたちがまだ小さかったこともあり、どこかスペースが十分に活用されていない印象がありました。しかし、本棚が追加されることで、机と並ぶ様子からお子さんたちの成長を感じることができます。


File701 家族4人のワークスペース

本棚を設置頂く以前は既製の書棚が2台、ご主人と奥様の作業スペース、お嬢さんの電子ドラムセットが主に置かれていました。設置後は既製の書棚は1台に減らし、収納物は新しい本棚に、電子ドラムセットはその場所を変えて奥の方に、二人のお子さんの勉強机をカウンター付き本棚に、ご主人と奥様の作業スペースをデスク付き本棚に、更に電子ピアノを新たに加えるといった、モノが増えながらも使い勝手はコンパクトに凝縮された空間が形成されました。


File733 エディトリアルデザインのオフィスに

当該オフィスの改装プロジェクトでは、本棚を中心とした壁面収納が中心となりました。ビフォーアフターの映像を通じて、このリノベーションによって間取りが大きく変化したことが一目瞭然です。初見では、まるでリフォームが行われたかのような印象を受けるかもしれませんが、実際の作業内容は元々存在していたテーブルや棚を取り外し、新しい本棚やカウンター付き本棚を導入するといったシンプルなものでした。この作業自体も、既存の家具を含む撤去を含めて約1日で完了しています。マルゲリータの壁一面の本棚は、壁を覆うように造られ、間仕切りとしても利用可能なため、内装工事に依存せずに大規模なリノベーションが可能になります。


File734 クローゼットを有効に使う

書斎のクローゼットの中には、どこに収納したら良いか分からず、山積みにされていた書籍に対処するために、キャスター付きの低い本棚を設置しました。この本棚は2台を重ねて配置されており、奥には横4コマ×縦4コマの本棚が1台、手前には横4コマ×縦3コマのキャスター付き本棚が配置されています。キャスターが付いているため、手前の本棚を左にスライドさせることで奥の本棚の収納物を取り出すことができ、床面積に対して収納効率を高めることができます。全ての利用可能なスペースが最大限に活かされ、十分な収納スペースが確保されたケースです。


File739 大量のコミック本を収納する

これまでは、コミック本を積み上げるように配置していましたが、その高さには限界があり、収めきれないコミック本はますます山積みになるか、段ボールにしまったままの状態でした。この度大量のコミック本を収納する目的で、壁一面に本棚を採用しました。各セルには横に約20冊、奥行が350mmのタイプでは3列に収納できるため、1つのセルに約60冊のコミック本が収まります。全体では横7コマ×縦7コマで約2700冊、横5コマ×縦7コマで1860冊が収納可能となりました。


File764 10年を経たオフィスに増設する

テレビ番組制作会社のオフィスには、以前にカウンター付き本棚が設置されていました。その後、10年以上が経過し、壁面の反対側にも同様のカウンター付き本棚が1台と、コピー跨ぐ様に上部に1列のセルを備えた収納棚が導入されました。オフィス1階の狭長な執務室の両側の壁は、これにより完全にカウンター付き本棚で埋まる形となりました。


File793 ご夫婦で使う書斎

カウンター付き本棚は、中央に1列の共有列を挟んで二分割され、各エリアが構築されています。さらに、それぞれのエリアには2×3の開口部が設けられ、モニターやその他のアクセサリーを配置するためのワークスペースが確保されています。


File790 兄妹の部屋を作る

当初、この住宅を建てる際には将来的な考慮から、大きな部屋の中央に2つの入口を配置し、そこから部屋を縦断する箇所の天井には後から間仕切りを取り付けるための下地が組まれていました。お子さんたちが成長し、以前の広々とした一室を二つの部屋に仕切るため、今回そのスペースにリフォームが施されました。

考察

完成した状態になると、以前の姿がどのようであったのかを思い出すのが難しいことがしばしばあります。例えば、商店街の一角が急に解体され、新しい建物に取り替えられた場合も、以前の光景を思い出すことが難しくなります。日常的に目にしていたはずの風景でも、自分があまり利用していなかった場所や、ほとんど訪れたことがなかった場所については、記憶がほとんど残っていない現実があります。そして、ビフォーアフターに関しても、アフターに対する満足度が高いほど、ビフォーの状態が忘れ去られがちです。もちろん、忘れてしまっても問題ありませんが、新しい家具を設置する行為は、その後の様子をイメージすることが非常に重要です。このビフォーアフターを通じて、前後の変化が見えることで、次のステップに進むのがより容易になると考えられます。